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公開番号2025027545
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132363
出願日2023-08-15
発明の名称ガラス状コーティング膜の形成方法
出願人株式会社アクアサイエンス
代理人個人
主分類B05D 1/36 20060101AFI20250220BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】本件出願に係る発明は、被コーティング対象物の表面を紫外線や砂塵等の外的要因から保護すると共に、高い撥水性や耐食性を付与するための、当該被コーティング対象物に対するコーティング膜の形成方法の提供を目的とする。
【解決手段】この目的を達成するために、本件出願に係る発明は、以下の工程1~工程3を含むガラス状コーティング膜の形成方法を採用する。
工程1: 被コーティング対象物の表面を脱脂、洗浄した後、乾燥させる。
工程2: 乾燥後の当該被コーティング対象物の表面に、メチルトリメトキシシラン又はメチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシラン、及びチタンテトラブトキシドからなる有効成分を所定量含む、コーティング液を塗布する。
工程3: 当該コーティング液を塗布した当該被コーティング対象物に、水を所定量含む反応液を塗布してガラス状コーティング膜を形成する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
被コーティング対象物に撥水性を付与するための、被コーティング対象物に対するガラス状コーティング膜の形成方法であって、以下の工程1~工程3を含むことを特徴とするガラス状コーティング膜の形成方法。
工程1: 金属材又は樹脂材からなる被コーティング対象物の表面を脱脂、洗浄した後、乾燥させる。
工程2: 絶対湿度18.4g/m

以下の環境下で、乾燥後の当該被コーティング対象物の表面に、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランが15質量%~65質量%、チタンテトラブトキシドが0.3質量%~2.7質量%、残部はメチルトリメトキシシラン又はメチルトリエトキシシランからなる有効成分を80質量%以上含む、コーティング液を塗布する。
工程3: 絶対湿度18.4g/m

以下の環境下で、当該コーティング液を塗布した当該被コーティング対象物に、水を65質量%以上含む反応液を塗布して、当該被コーティング対象物の表面上にガラス状コーティング膜を形成する。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記工程2のコーティング液及び前記工程3の反応液の温度は、5℃~55℃である請求項1に記載のガラス状コーティング膜の形成方法。
【請求項3】
前記工程2及び前記工程3の塗布を噴霧法で行う場合、コーティング液及び反応液を各々噴霧するときの液滴の粒径は、50μm以下である請求項1又は請求項2に記載のガラス状コーティング膜の形成方法。
【請求項4】
前記工程2及び前記工程3の塗布を噴霧法で行う場合、前記工程2でコーティング液を噴霧するときの液滴の流速は55m/秒~145m/秒、前記工程3で反応液を噴霧するときの液滴の流速は1m/秒~30m/秒である請求項1又は請求項2に記載のガラス状コーティング膜の形成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本件出願に係る発明は、ガラス状コーティング膜の形成方法に関するものである。特に、本件出願に係る発明は、金属材又は樹脂材からなる被コーティング対象物の表面上にガラス状コーティング膜を設けることにより、被コーティング対象物に撥水性、耐候性を付与する技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
アルミニウム又はアルミニウム合金、銅又は銅合金等の金属材やポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂)等の樹脂材は、耐久性が高く加工性も良好であることから、日用品、自動車の車体及び部品、航空機の機体及び部品等、様々な分野で利用されている。ここで、自動車の車体及び部品、航空機の機体及び部品といった、屋外で使用する製品の場合、優れた耐候性を有することも必要となる。そのため、これらの製品に用いられる金属材や樹脂材の表面上にコーティング膜を設けることにより、当該表面を紫外線や砂塵等の外的要因から保護すると共に、高い撥水性や耐食性を付与する技術が、従来検討されている。
【0003】
特許文献1には、「金属、プラスチック、ガラス等からなる表面が疎水性の対象物に対して、疎水性溶媒を所定量含有する有機溶媒に表面が疎水性の微粒子を分散させたコーティング液を塗工して、該対象物の表面に被膜を形成するコーティング膜形成方法」が、開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、「固形分中にシリコンを所定量含有する塗料樹脂と造膜助剤とを含む、アルミニウム等の金属材料や無機材料に用いる耐食性水系塗料組成物」が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-155727号公報
特開2007-169353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1のコーティング膜形成方法は、金属等の対象物(被コーティング物体)の表面を予め疎水性にする前処理が必要であり、製造に手間がかかると共に製造コストの増大を招くものだった。また、特許文献2の耐食性水系塗料組成物は、主成分が塗料樹脂であるため、使用する製品によっては、得られるコーティング膜の硬度が要求仕様を満たさないおそれがある。
【0007】
そのため、当業者間では、金属材又は樹脂材からなる被コーティング対象物の表面を紫外線や砂塵等の様々な外的要因から保護すると共に、高い撥水性や耐食性を付与するための、当該被コーティング対象物に対するコーティング膜の形成方法の提供が、引き続き求められている。
【0008】
そこで、本件発明者は、鋭意研究の結果、以下の発明に想到し、上述の課題を解決するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本件出願に係る発明は、被コーティング対象物に撥水性を付与するための、被コーティング対象物に対するガラス状コーティング膜の形成方法であって、以下の工程1~工程3を含むことを特徴とする。
【0010】
工程1: 金属材又は樹脂材からなる被コーティング対象物を脱脂、洗浄した後、乾燥させる。
工程2: 絶対湿度18.4g/m

以下の環境下で、乾燥後の当該被コーティング対象物の表面に、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランが15質量%~65質量%、チタンテトラブトキシドが0.3質量%~2.7質量%、残部はメチルトリメトキシシラン又はメチルトリエトキシシランからなる有効成分を80質量%以上含む、コーティング液を塗布する。
工程3: 絶対湿度18.4g/m

以下の環境下で、当該コーティング液を塗布した当該被コーティング対象物に、水を65質量%以上含む反応液を塗布して、当該被コーティング対象物の表面上にガラス状コーティング膜を形成する。
(【0011】以降は省略されています)

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