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公開番号2025025133
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129627
出願日2023-08-08
発明の名称筒状のタイヤ部材の製造装置および方法
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B29D 30/30 20060101AFI20250214BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】帯状のタイヤ材料を、成形ドラム体を幅方向に移動させてその基準位置に位置決めして巻き付けた際の位置決め程度を正確に把握し、その把握に使用するセンサに要するスペースをコンパクト化する筒状のタイヤ部材の製造装置および方法を提供する。
【解決手段】成形ドラム体6と共にセンサ10をドラム幅方向に移動させる連結部が、ドラム体6からコンベヤ16aの反対側に向かって水平方向に対して30°以上60°以下の傾斜角度Sで上方に延びる延在部分Lを有し、側面視で延在部分Lにセンサ10を配置して、センサ10により逐次検知した成形ドラム体6上でのタイヤ材料M1の幅方向位置データと、成形ドラム体6に対するセンサ10の幅方向設置位置データとに基づいて、制御部17により成形ドラム体6の幅方向の基準位置に対するタイヤ材料M1の全長に渡る幅方向位置を算出する。
【選択図】 図7
特許請求の範囲【請求項1】
帯状のタイヤ材料を平置き状態で供給するコンベヤと、前記コンベヤにより供給された前記タイヤ材料が巻き付けられて筒状に成形される成形ドラム体と、前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させるドラム移動機構とを備えた筒状のタイヤ部材の製造装置において、
前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料を検知するセンサと、前記センサにより検知された前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料の幅方向位置データが逐次入力される制御部と、前記成形ドラム体と前記センサとを連結して前記成形ドラム体とともに前記センサをドラム幅方向に移動させる連結部とを有し、
前記連結部が前記成形ドラム体から前記コンベヤの反対側に向かって水平方向に対して30°以上60°以下の傾斜角度で上方に延びる延在部分を有し、
側面視で前記延在部分に前記センサが配置されていて、
前記センサを昇降移動させるセンサ昇降機構を有し、前記センサが前記センサ昇降機構によって前記延在部分に沿って昇降して、前記成形ドラム体に対して所望高さ位置に固定され、
前記ドラム移動機構により前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させることにより、蛇行が抑制されて前記タイヤ材料が前記成形ドラム体に巻き付けられ、
前記成形ドラム体に対する前記センサの幅方向設置位置データと、前記制御部に逐次入力される前記幅方向位置データとに基づいて、前記制御部により、前記成形ドラム体の幅方向の基準位置に対する前記タイヤ材料の全長に渡る幅方向位置が算出される構成にした筒状のタイヤ部材の製造装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記センサをドラム幅方向に移動させるセンサスライド機構を有し、前記センサが前記センサスライド機構によってドラム幅方向の所望位置に移動して固定される構成にした請求項1に記載の筒状のタイヤ部材の製造装置。
【請求項3】
前記センサがドラム幅方向に間隔をあけた2箇所に配置されている請求項1または2に記載の筒状のタイヤ部材の製造装置。
【請求項4】
コンベヤにより平置き状態で供給される帯状のタイヤ材料を成形ドラム体に巻き付けて筒状に成形する際に、ドラム移動機構により前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させて蛇行を抑制して前記タイヤ材料を前記成形ドラム体に巻き付ける筒状のタイヤ部材の製造方法において、
前記成形ドラム体とセンサとを連結部により連結して、前記ドラム移動機構により前記成形ドラム体とともに前記センサをドラム幅方向に移動させる構成にして、
前記連結部が前記成形ドラム体から前記コンベヤの反対側に向かって水平方向に対して30°以上60°以下の傾斜角度で上方に延びる延在部分を有し、側面視で前記延在部分に前記センサを配置して、
前記タイヤ材料を前記成形ドラム体に巻き付けて筒状に成形する際には、前記センサをセンサ昇降機構によって前記延在部分に沿って昇降させて、前記成形ドラム体に対して所望高さ位置に固定し、
前記センサにより検知された前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料の幅方向位置データを制御部に逐次入力して、
前記成形ドラム体に対する前記センサの幅方向設置位置データと前記制御部に逐次入力される前記幅方向位置データとに基づいて、前記制御部により、前記成形ドラム体の幅方向の基準位置に対する前記タイヤ材料の全長に渡る幅方向位置を算出する筒状のタイヤ部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状のタイヤ部材の製造装置および方法に関し、さらに詳しくは、コンベヤにより平置き状態で供給される帯状のタイヤ材料を、成形ドラム体をドラム幅方向に移動させて成形ドラム体の幅方向の基準位置に位置決めして巻き付けた際に、その位置決め程度を正確に把握できるとともに、その把握に使用されるセンサに要するスペースをコンパクトにできる筒状のタイヤ部材の製造装置および方法に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
タイヤはグリーンタイヤを加硫することで製造される。グリーンタイヤは多数種類のタイヤ材料が積層して成形される。コンベヤによって平置き状態で供給される帯状のタイヤ材料を成形ドラムに巻き付けて筒状に成形する際に、タイヤ材料が蛇行することを防止するために、供給されるタイヤ材料の幅方向中心位置と、成形ドラムの幅方向中心位置とを位置合わせしてタイヤ材料を巻き付けることが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。従来、特許文献1で提案されているように、計測器(センサ)によって検知したコンベヤに載置されているタイヤ材料の幅方向位置データに基づいてタイヤ材料の幅方向中心位置が逐次算出される。そして、算出したタイヤ材料の幅方向中心位置と、成形ドラムの幅方向中心位置との差異を逐次算出して、この差異をゼロにするようにコンベヤを幅方向に移動させる。
【0003】
コンベヤを幅方向に移動させるのではなく、成形ドラムを幅方向に移動させて両者の幅方向中心位置の差異をゼロにする場合は、上述したようにタイヤ材料の幅方向中心位置を逐次算出するとともに、成形ドラムの幅方向中心位置を逐次算出する必要がある。それ故、演算処理が煩雑になり、また、双方の幅方向位置のうち、いずれか一方の幅方向中心位置の算出に誤差があると、両者の差異をゼロにして精度よくタイヤ材料を巻き付けることができない。そして、このように成形ドラムを幅方向に移動させる制御をしてタイヤ材料を巻き付けても、成形ドラム上のタイヤ材料の位置を検知しなければ、実際に、成形ドラムの幅方向中心位置(基準位置)に対してタイヤ材料の幅方向中心位置がどの程度精度よく位置決めされていて巻き付けられているかは把握できない。
【0004】
この位置決め程度を把握するためにセンサを成形ドラムの上方に設置するには、センサ用のフレームを地盤に構築する、或いは、天井から吊り下げて、このフレームにセンサを取付ける必要がある。そして、成形ドラム上でタイヤ材料の幅方向位置を精度よく検知できる位置にセンサを配置する必要がある。これに伴い、センサ用のフレームが占めるスペースが大きくなる。それ故、コンベヤにより平置き状態で供給される帯状のタイヤ材料を成形ドラムの幅方向の基準位置に位置決めして巻き付けた際に、その位置決め程度を正確に把握し、その把握に使用されるセンサに要するスペースをコンパクトにするには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-127986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、コンベヤにより平置き状態で供給される帯状のタイヤ材料を、成形ドラム体をドラム幅方向に移動させて成形ドラム体の幅方向の基準位置に位置決めして巻き付けた際に、その位置決め程度を正確に把握できるとともに、その把握に使用されるセンサに要するスペースをコンパクトにできる筒状のタイヤ部材の製造装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明の筒状のタイヤ部材の製造装置は、帯状のタイヤ材料を平置き状態で供給するコンベヤと、前記コンベヤにより供給された前記タイヤ材料が巻き付けられて筒状に成形される成形ドラム体と、前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させるドラム移動機構とを備えた筒状のタイヤ部材の製造装置において、前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料を検知するセンサと、前記センサにより検知された前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料の幅方向位置データが逐次入力される制御部と、前記成形ドラム体と前記センサとを連結して前記成形ドラム体とともに前記センサをドラム幅方向に移動させる連結部とを有し、前記連結部が前記成形ドラム体から前記コンベヤの反対側に向かって水平方向に対して30°以上60°以下の傾斜角度で上方に延びる延在部分を有し、側面視で前記延在部分に前記センサが配置されていて、前記センサを昇降移動させるセンサ昇降機構を有し、前記センサが前記センサ昇降機構によって前記延在部分に沿って昇降して、前記成形ドラム体に対して所望高さ位置に固定され、前記ドラム移動機構により前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させることにより、蛇行が抑制されて前記タイヤ材料が前記成形ドラム体に巻き付けられ、前記成形ドラム体に対する前記センサの幅方向設置位置データと、前記制御部に逐次入力される前記幅方向位置データとに基づいて、前記制御部により、前記成形ドラム体の幅方向の基準位置に対する前記タイヤ材料の全長に渡る幅方向位置が算出される構成にしたことを特徴とする。
【0008】
本発明の筒状のタイヤ部材の製造方法は、コンベヤにより平置き状態で供給される帯状のタイヤ材料を成形ドラム体に巻き付けて筒状に成形する際に、ドラム移動機構により前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させて蛇行を抑制して前記タイヤ材料を前記成形ドラム体に巻き付ける筒状のタイヤ部材の製造方法において、前記成形ドラム体とセンサとを連結部により連結して、前記ドラム移動機構により前記成形ドラム体とともに前記センサをドラム幅方向に移動させる構成にして、前記連結部が前記成形ドラム体から前記コンベヤの反対側に向かって水平方向に対して30°以上60°以下の傾斜角度で上方に延びる延在部分を有し、側面視で前記延在部分に前記センサを配置して、前記タイヤ材料を前記成形ドラム体に巻き付けて筒状に成形する際には、前記センサをセンサ昇降機構によって前記延在部分に沿って昇降させて、前記成形ドラム体に対して所望高さ位置に固定し、前記センサにより検知された前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料の幅方向位置データを制御部に逐次入力して、前記成形ドラム体に対する前記センサの幅方向設置位置データと前記制御部に逐次入力される前記幅方向位置データとに基づいて、前記制御部により、前記成形ドラム体の幅方向の基準位置に対する前記タイヤ材料の全長に渡る幅方向位置を算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記タイヤ材料を前記成形ドラム体に巻き付ける際に、前記成形ドラム体をドラム幅方向に移動させることで、蛇行を抑制して前記タイヤ材料を前記成形ドラム体の幅方向の基準位置に位置決めして巻き付けるには有利になる。そして、前記センサと前記成形ドラム体とは連結されていて一緒にドラム幅方向に移動するので、前記成形ドラム体に対する前記センサの幅方向設置位置データは、前記成形ドラム体の幅方向移動の有無に拘わらず不変であり、前記成形ドラム体の前記基準位置との差異は予め把握された既知の値になる。したがって、前記成形ドラム体に対する前記センサの幅方向設置位置データと前記制御部に逐次入力される前記幅方向位置データとに基づいて、前記成形ドラム体の基準位置に対する前記タイヤ材料の全長に渡る幅方向位置を正確に算出するには有利になる。即ち、前記成形ドラム体に巻き付けられた前記タイヤ材料の幅方向位置が前記基準位置に対してどの程度一致しているか(ずれているか)を正確に把握できるので品質を担保できる。
【0010】
そして、前記連結部が前記成形ドラム体から前記コンベヤの反対側に向かって水平方向に対して30°以上60°以下の傾斜角度で上方に延びる前記延在部分を有して、側面視で前記延在部分に前記センサが配置されているので、前記センサを設置するためのフレーム類を地盤や天井に設ける必要がない。また、前記センサをセンサ昇降機構によって前記延在部分に沿って昇降させて、前記成形ドラム体に対して所望高さ位置に固定するが、前記延在部分が30°以上60°以下の傾斜角度で延在しているので、前記延在部分を上下方向および前後方向に過剰に延在させなくても、前記成形ドラム体上での前記タイヤ材料の幅方向位置を精度よく検知できる位置に前記センサを配置することができる。その結果、前記センサに要するスペースをコンパクトするには有利になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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