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公開番号
2025024887
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129250
出願日
2023-08-08
発明の名称
微生物の生存率制御方法、微生物の生存率制御剤
出願人
日本電信電話株式会社
,
学校法人明治大学
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
C12N
1/21 20060101AFI20250214BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】土壌中の標的となる微生物種のみを増加または減少させることが可能な、微生物の生存率制御方法、および微生物の生存率制御剤を提供する。
【解決手段】dinJ遺伝子、rbsR遺伝子、xapR遺伝子と、これらの遺伝子と相同性の高い遺伝子とのうちの少なくとも1つの遺伝子を欠損した微生物を、土壌に供給する工程s3を含む、微生物の生存率制御方法と、当該微生物を含む生存率制御剤。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の(a)から(i)のうちの少なくとも1つの遺伝子の機能を欠損した微生物を、土壌に供給する工程を含む、微生物の生存率制御方法。
(a)dinJ遺伝子
(b)rbsR遺伝子
(c)xapR遺伝子
(d)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(e)配列番号1に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(f)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(g)配列番号2に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(h)配列番号3に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(i)配列番号3に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
以下の(a)から(i)のうちの少なくとも1つの遺伝子の転写を制御するプロモーターを、内因性プロモーターよりも高発現なプロモーターに改変した微生物を、土壌に供給する工程を含む、微生物の生存率制御方法。
(a)dinJ遺伝子
(b)rbsR遺伝子
(c)xapR遺伝子
(d)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(e)配列番号1に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(f)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(g)配列番号2に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(h)配列番号3に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(i)配列番号3に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
【請求項3】
微生物を土壌に供給する前記工程に先立って、微生物を培養する工程を含む、請求項1または2に記載の微生物の生存率制御方法。
【請求項4】
微生物を、土壌に供給する前記工程に先立って、土壌を減菌または滅菌する工程を含む、請求項1に記載の微生物の生存率制御方法。
【請求項5】
前記(e)、前記(g)、前記(i)における各前記同一性が95%以上である、請求項1または2に記載の微生物の生存率制御方法。
【請求項6】
以下の(a)から(i)のうちの少なくとも1つの遺伝子の機能を欠損した微生物を含む、微生物の生存率制御剤。
(a)dinJ遺伝子
(b)rbsR遺伝子
(c)xapR遺伝子
(d)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(e)配列番号1に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(f)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(g)配列番号2に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(h)配列番号3に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(i)配列番号3に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
【請求項7】
以下の(a)から(i)のうちの少なくとも1つの遺伝子の転写を制御するプロモーターを、内因性プロモーターよりも高発現なプロモーターに改変した微生物を含む、微生物の生存率制御剤。
(a)dinJ遺伝子
(b)rbsR遺伝子
(c)xapR遺伝子
(d)配列番号1に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(e)配列番号1に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(f)配列番号2に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(g)配列番号2に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(h)配列番号3に示すアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
(i)配列番号3に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ生存率を調節する機能を有するタンパク質をコードする遺伝子
【請求項8】
転写因子RbsRを制御することによって、微生物の生存率を制御する生存率制御剤であって、D-リボースを含む微生物の生存率制御剤。
【請求項9】
転写因子XapRを制御することによって、微生物の生存率を制御する生存率制御剤であって、キサントシンを含む微生物の生存率制御剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌に含まれる微生物の生存率を制御する方法や微生物の生存率制御剤に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、気候変動を抑制するため、電気自動車やクリーンエネルギーの導入等により、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出を削減する試みが多くなされている。
【0003】
しかしながら、たとえば二酸化炭素の排出量全体における人間活動からの排出量は4.8%ほどに過ぎず、他の内訳として、海洋からの排出が33.7%ほど、土壌からの排出が61.3%ほどを占めている。土壌からの二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量は、土壌中の微生物によるものが多くを占めている。
【0004】
このため、土壌中の温室効果ガスを多く排出する微生物種を減らし、温室効果ガスの削減に有用な微生物種を増やすことで、気候変動を大きく抑制できる可能性がある。
【0005】
ところで、温室効果ガスの排出を削減する方法の一つとして、植物の成長を促進し、二酸化炭素の固定量を増加させることが挙げられる。植物の成長を促進するために、土壌に、植物の三大栄養素である窒素、リン、カリウム成分を含む肥料を供給することが一般に広く行われている。
【0006】
しかしながら、このように土壌に栄養を供給した場合、土壌中に含まれる微生物全体の活性が上がってしまい、土壌からの二酸化炭素や亜酸化窒素等の温室効果ガスの排出量が増加してしまう恐れがある。
【0007】
また、土壌中の微生物を無差別に死滅または低活性化させることは、植物の生育に必須な窒素原の供給を行う有用な微生物にも影響を及ぼすため、温室効果ガスの削減を阻害する恐れがある。
【0008】
一方で、非特許文献1には、土壌に添加する栄養素を変化させ、土壌中に生育する微生物種を改変させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Noah, F., et al. Comparative metagenomic, phylogenetic and physiological analyses of soil microbial communities across nitrogen gradients. The ISME Journal volume 6, pages1007-1017, 2012.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、非特許文献1に開示された改変方法によっても、温室効果ガスを多く排出する微生物種のみを減らしたり、温室効果ガスの削減に有用な微生物種のみを増やすことは困難である。
(【0011】以降は省略されています)
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