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公開番号
2025023159
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2024209326,2023562138
出願日
2024-12-02,2022-08-12
発明の名称
核磁気共鳴センシング装置および核磁気共鳴センシング方法
出願人
スミダコーポレーション株式会社
,
国立大学法人京都大学
代理人
個人
主分類
G01N
24/08 20060101AFI20250206BHJP(測定;試験)
要約
【課題】 低レベルのNMR信号を精度良く検出し分解能の高い核磁気共鳴センシングを行う。
【解決手段】 核磁気共鳴センシング部1は、RF信号に基づく高周波磁場を対象物体に印加し、そのRF信号の周波数からNMR信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成する。ミキサ部6は、NMR信号を含むIF復調信号を生成する。ローパスフィルタ7は、IF復調信号の低周波帯域成分を透過する。デジタイズ装置21では、物理場発生装置が、ローパスフィルタ7を透過したIF復調信号に対応する磁場等を発生し、光学的量子センサ部が、その磁場等に対応する光をセンシング部材で発生し、その光を光電素子でセンサ信号に変換し、アナログ/デジタル変換器が、そのセンサ信号をデジタイズする。この光学的量子センサ部は、上述のセンシング部材に対して量子操作を行って、上述の磁場等に対応する光をセンシング部材に発生させる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
RF信号に基づく高周波磁場を対象物体に印加し、前記RF信号の周波数から核磁気共鳴信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成する核磁気共鳴センシング部と、
前記観測信号の中間周波復調を実行して、前記核磁気共鳴信号を含む中間周波復調信号を生成するミキサ部と、
前記中間周波復調信号のうち、前記中間周波復調の中間周波数より高い周波数成分を減衰させ、前記核磁気共鳴信号の周波数成分を透過するローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタを透過した前記中間周波復調信号に対して直交位相検波を行い前記核磁気共鳴信号の復調信号および被復調信号を生成するアナログ直交位相検波回路と、
前記復調信号および前記被復調信号をデジタイズするデジタイズ装置とを備え、
前記デジタイズ装置は、前記復調信号に対応する磁場または電場を発生する第1物理場発生装置と、前記被復調信号に対応する磁場または電場を発生する第2物理場発生装置と、前記第1物理場発生装置により発生させた前記磁場または前記電場に対応する光を第1センシング部材で発生し、前記第1センシング部材により発生させた前記光を第1光電素子で、第1センサ信号としての電気信号に変換する第1光学的量子センサ部と、前記第2物理場発生装置により発生させた前記磁場または前記電場に対応する光を第2センシング部材で発生し、前記第2センシング部材により発生させた前記光を第2光電素子で、第2センサ信号としての電気信号に変換する第2光学的量子センサ部と、前記第1センサ信号をデジタイズする第1アナログ/デジタル変換器と、前記第2センサ信号をデジタイズする第2アナログ/デジタル変換器とを備え、
前記第1光学的量子センサ部および前記第2光学的量子センサ部は、それぞれ、前記第1および第2センシング部材に対して量子操作を行って、前記磁場または前記電場に対応する前記光を前記第1および第2センシング部材に発生させること、
を特徴とする核磁気共鳴センシング装置。
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【請求項2】
前記第1光学的量子センサ部および前記第2光学的量子センサ部は、それぞれ、前記第1および第2センシング部材に対して共通のレーザ光を照射して前記量子操作を行って、前記磁場または前記電場に対応する前記光を前記第1および第2センシング部材に発生させることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴センシング装置。
【請求項3】
前記共通のレーザ光から分岐された参照光を第3センサ信号としての電気信号に変換する第3光電素子と、
前記第3センサ信号に基づいて前記第1センサ信号に対してそれぞれコモンモードリジェクションを行う第1差分回路と、
前記第3センサ信号に基づいて前記第2センサ信号に対してそれぞれコモンモードリジェクションを行う第2差分回路と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の核磁気共鳴センシング装置。
【請求項4】
RF信号に基づく高周波磁場を対象物体に印加し、前記RF信号の周波数から核磁気共鳴信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成するステップと、
前記観測信号の中間周波復調を実行して、前記核磁気共鳴信号を含む中間周波復調信号を生成するステップと、
ローパスフィルタで、前記中間周波復調信号のうち、前記中間周波復調の中間周波数より高い周波数成分を減衰させ、前記核磁気共鳴信号の周波数成分を透過するステップと、
アナログ回路で、前記ローパスフィルタを透過した前記中間周波復調信号に対して直交位相検波を行い前記核磁気共鳴信号の復調信号および被復調信号を生成するステップと、
前記復調信号および前記被復調信号をデジタイズするデジタイズステップとを備え、
前記デジタイズステップでは、(a1)前記復調信号に対応する磁場または電場を発生し、(a2)前記被復調信号に対応する磁場または電場を発生し、(b1)前記復調信号に対応する前記磁場または前記電場に対応する光を第1センシング部材で発生し、前記第1センシング部材により発生させた前記光を光電素子で、第1センサ信号としての電気信号に変換し、(b2)前記被復調信号に対応する前記磁場または前記電場に対応する光を第2センシング部材で発生し、前記第2センシング部材により発生させた前記光を光電素子で、第2センサ信号としての電気信号に変換し、(c1)前記第1センサ信号をデジタイズし、(c2)前記第2センサ信号をデジタイズし、
前記デジタイズステップでは、前記第1および第2センシング部材に対して量子操作をそれぞれ行って、前記復調信号および前記被復調信号に対応する前記磁場または前記電場に対応する前記光を前記第1および第2センシング部材にそれぞれ発生させること、
を特徴とする核磁気共鳴センシング方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、核磁気共鳴センシング装置および核磁気共鳴センシング方法に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
図10は、核磁気共鳴を利用した測定装置の一例を示すブロック図である。例えば図10に示すように、核磁気共鳴を利用した測定装置は、一般的に、(a)測定対象301に対して、高周波コイル311で歳差運動の周波数に近い周波数を有するRF(Radio Frequency)信号に基づく高周波磁場を印加することで核磁化を共鳴させ、(b)その共鳴した核磁化を受信コイル312で検出し、核磁気共鳴(NMR)信号を含む観測信号を生成し、(c)その観測信号をローノイズアンプ(LNA)などといったプリアンプ313,314で増幅し、(d)増幅後の観測信号を検波器で検波しNMR信号を抽出している。
【0003】
また、一般的に、そのような観測信号やNMR信号は、アナログ/デジタル変換回路315で、アナログ信号からデジタル信号へ変換され、デジタル信号として、後段の演算処理装置に供給される(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-039641号公報
特開2011-101776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の装置では、観測信号を増幅するために、プリアンプなどといった増幅回路が設けられているため、増幅回路に固有なノイズが観測信号やNMR信号に重畳してしまう。このため、増幅回路のノイズフロアの同程度もしくはそれより低いレベルのNMR信号はノイズに埋もれてしまい、そのような低いレベルのNMR信号を精度良く検出することは困難である。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、低レベルのNMR信号を精度良く検出し分解能の高い核磁気共鳴センシング装置および核磁気共鳴センシング方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る核磁気共鳴センシング装置は、RF信号を対象物体に印加し、そのRF信号の周波数から核磁気共鳴信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成する核磁気共鳴センシング部と、観測信号の中間周波復調を実行して、核磁気共鳴信号を含む中間周波復調信号を生成するミキサ部と、中間周波復調信号のうち、中間周波復調で得られる2つの帯域成分のうちの高周波帯域成分を減衰させ、その2つの帯域成分のうちの低周波帯域成分を透過するローパスフィルタと、ローパスフィルタを透過した中間周波復調信号をデジタイズするデジタイズ装置とを備える。デジタイズ装置は、ローパスフィルタを透過した中間周波復調信号に対応する磁場または電場を発生する物理場発生装置と、その磁場または電場に対応する光をセンシング部材で発生し、その光を光電素子で、センサ信号としての電気信号に変換する光学的量子センサ部と、センサ信号をデジタイズするアナログ/デジタル変換器とを備え、光学的量子センサ部は、上述のセンシング部材に対して量子操作を行って、上述の磁場または電場に対応する光をセンシング部材に発生させる。
【0008】
本発明に係る核磁気共鳴センシング装置は、RF信号に基づく高周波磁場を対象物体に印加し、そのRF信号の周波数から核磁気共鳴信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成する核磁気共鳴センシング部と、その観測信号の中間周波復調を実行して、核磁気共鳴信号を含む中間周波復調信号を生成するミキサ部と、その中間周波復調信号のうち、その中間周波復調の中間周波数より高い周波数成分を減衰させ、核磁気共鳴信号の周波数成分を透過するローパスフィルタと、そのローパスフィルタを透過した中間周波復調信号に対して直交位相検波を行い核磁気共鳴信号の復調信号および被復調信号を生成するアナログ直交位相検波回路と、その復調信号および被復調信号をデジタイズするデジタイズ装置とを備える。そして、デジタイズ装置は、上述の復調信号に対応する磁場または電場を発生する第1物理場発生装置と、上述の被復調信号に対応する磁場または電場を発生する第2物理場発生装置と、第1物理場発生装置により発生させた磁場または電場に対応する光を第1センシング部材で発生し、第1センシング部材により発生させた光を第1光電素子で、第1センサ信号としての電気信号に変換する第1光学的量子センサ部と、第2物理場発生装置により発生させた磁場または電場に対応する光を第2センシング部材で発生し、第2センシング部材により発生させた光を第2光電素子で、第2センサ信号としての電気信号に変換する第2光学的量子センサ部と、第1センサ信号をデジタイズする第1アナログ/デジタル変換器と、第2センサ信号をデジタイズする第2アナログ/デジタル変換器とを備える。第1光学的量子センサ部および前記第2光学的量子センサ部は、それぞれ、第1および第2センシング部材に対して量子操作を行って、上述の磁場または電場に対応する光を第1および第2センシング部材に発生させる。
【0009】
本発明に係る核磁気共鳴センシング方法は、RF信号を対象物体に印加し、そのRF信号の周波数から核磁気共鳴信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成するステップと、観測信号の中間周波復調を実行して、核磁気共鳴信号を含む中間周波復調信号を生成するステップと、ローパスフィルタで、中間周波復調信号のうち、中間周波復調で得られる2つの帯域成分のうちの高周波帯域成分を減衰させ、その2つの帯域成分のうちの低周波帯域成分を透過するステップと、デジタイズ装置で、ローパスフィルタを透過した中間周波復調信号をデジタイズするデジタイズステップとを備える。デジタイズステップでは、(a)ローパスフィルタを透過した中間周波復調信号に対応する磁場または電場を発生し、(b)その磁場または電場に対応する光をセンシング部材で発生し、(c)その光を光電素子で、センサ信号としての電気信号に変換し、(d)アナログ/デジタル変換器でセンサ信号をデジタイズする。そのデジタイズステップでは、上述のセンシング部材に対して量子操作を行って、上述の磁場または電場に対応する光を前記センシング部材に発生させる。
【0010】
本発明に係る核磁気共鳴センシング方法は、RF信号に基づく高周波磁場を対象物体に印加し、そのRF信号の周波数から核磁気共鳴信号の周波数だけシフトした周波数の観測信号を生成するステップと、その観測信号の中間周波復調を実行して、核磁気共鳴信号を含む中間周波復調信号を生成するステップと、ローパスフィルタで、その中間周波復調信号のうち、その中間周波復調の中間周波数より高い周波数成分を減衰させ、核磁気共鳴信号の周波数成分を透過するステップと、アナログ回路で、ローパスフィルタを透過した中間周波復調信号に対して直交位相検波を行い核磁気共鳴信号の復調信号および被復調信号を生成するステップと、その復調信号および被復調信号をデジタイズするデジタイズステップとを備える。そして、デジタイズステップでは、(a1)上述の復調信号に対応する磁場または電場を発生し、(a2)上述の被復調信号に対応する磁場または電場を発生し、(b1)上述の復調信号に対応する磁場または電場に対応する光を第1センシング部材で発生し、第1センシング部材により発生させた光を光電素子で、第1センサ信号としての電気信号に変換し、(b2)上述の被復調信号に対応する磁場または電場に対応する光を第2センシング部材で発生し、第2センシング部材により発生させた光を光電素子で、第2センサ信号としての電気信号に変換し、(c1)第1センサ信号をデジタイズし、(c2)第2センサ信号をデジタイズする。デジタイズステップでは、第1および第2センシング部材に対して量子操作をそれぞれ行って、上述の復調信号および被復調信号に対応する磁場または電場に対応する光を第1および第2センシング部材にそれぞれ発生させる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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