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公開番号2025021860
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023125878
出願日2023-08-01
発明の名称骨強化剤
出願人亀田製菓株式会社,国立大学法人 筑波大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A23L 33/18 20160101AFI20250206BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】コメ由来の機能性素材を有効成分とし、安全に摂取可能な骨強化剤、及び当該骨強化剤を含有する経口摂取用組成物の提供。
【解決手段】米胚乳タンパク質の加水分解物を有効成分とする、骨強化剤、前記米胚乳タンパク質が、米胚乳よりアルカリ抽出された米タンパク質である、前記記載の骨強化剤、前記米胚乳タンパク質の加水分解物が、米胚乳タンパク質をタンパク質分解酵素による酵素処理して得られた消化物である、前記記載の骨強化剤、及び、前記いずれかに記載の骨強化剤を含有する、経口摂取用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
米胚乳タンパク質の加水分解物を有効成分とする、骨強化剤。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記米胚乳タンパク質が、米胚乳よりアルカリ抽出された米タンパク質である、請求項1に記載の骨強化剤。
【請求項3】
前記米胚乳タンパク質の加水分解物が、米胚乳タンパク質をタンパク質分解酵素による酵素処理して得られた消化物である、請求項1に記載の骨強化剤。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の骨強化剤を含有する、経口摂取用組成物。
【請求項5】
骨疾患の予防又は治療のために摂取される、請求項4に記載の経口摂取用組成物。
【請求項6】
前記骨疾患が骨粗鬆症である、請求項5に記載の経口摂取用組成物。
【請求項7】
幼児期から成長期に摂取される、請求項4に記載の経口摂取用組成物。
【請求項8】
飲食品、医薬品、又は飼料である、請求項4に記載の経口摂取用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、骨強化作用を有し、骨粗鬆症の治療や予防、成長期の骨形成促進等のために有用な食品由来の機能性素材に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
米胚乳に含まれるタンパク質の主要成分は、易消化性のグルテリン、グロブリン、アルブミンと、難消化性のプロラミンである。米胚乳から抽出されるタンパク質組成物を製造する方法としては、精白米や米粉に耐熱性アミラーゼを作用させ、残存するタンパク質を沈殿として回収する方法(酵素処理米タンパク質)と、精白米や米粉にアルカリ溶液を加えて抽出されるタンパク質を酸沈殿させ、これを回収する方法(アルカリ抽出米タンパク質)が公知である。米からタンパク質をアルカリ抽出する工程は、米からデンプンを精製する際にタンパク質を除去する工程と類似であるために、アルカリ抽出米タンパク質はデンプン工場の排液から回収することが可能である。
【0003】
従来、米タンパク質は、コレステロール低下作用や脂質代謝改善作用を有し、機能性食品の素材として注目されている。例えば、米又は米粉をアルカリ性溶液に浸漬することにより抽出され、抽出液を中和して凝集される沈殿として回収されたタンパク質(米胚乳タンパク質)は、肝臓コレステロール低下作用を有することが報告されている(特許文献1)。また、米胚乳タンパク質は、血清尿酸値低下作用を有することも報告されている(特許文献2)。
【0004】
一方で、近年の高齢化等により、骨粗鬆症をはじめとする各種の骨疾患の治療や予防に対する関心が高い。骨は、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成による再構築(骨リモデリング)により維持されている。骨粗鬆症では、破骨細胞による骨吸収が、骨形成を上回る結果、骨強度が弱くなり、骨折等の問題が生じている。骨吸収を抑制するか、骨形成を促進することにより、骨を強化することが期待できるが、一般的に比較的長期間の治療が必要となる。このため、継続的に摂取できる、安全性の高い骨強化剤が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-273840号公報
特開2016-172693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、コメ由来の機能性素材を有効成分とし、安全に摂取可能な骨強化剤、及び当該骨強化剤を含有する経口摂取用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、米胚乳タンパク質の加水分解物が、骨強化作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明に係る骨強化剤及び経口摂取用組成物は、下記の通りである。
[1] 米胚乳タンパク質の加水分解物を有効成分とする、骨強化剤。
[2] 前記米胚乳タンパク質が、米胚乳よりアルカリ抽出された米タンパク質である、前記[1]の骨強化剤。
[3] 前記米胚乳タンパク質の加水分解物が、米胚乳タンパク質をタンパク質分解酵素による酵素処理して得られた消化物である、前記[1]又は[2]の骨強化剤。
[4] 前記[1]~[3]のいずれかの骨強化剤を含有する、経口摂取用組成物。
[5] 骨疾患の予防又は治療のために摂取される、前記[4]の経口摂取用組成物。
[6] 前記骨疾患が骨粗鬆症である、前記[5]の経口摂取用組成物。
[7] 幼児期から成長期に摂取される、前記[4]の経口摂取用組成物。
[8] 飲食品、医薬品、又は飼料である、前記[4]~[7]のいずれかの経口摂取用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る骨強化剤は、コメ由来であるため、比較的安全に長期間の摂取が可能であり、継続的な摂取が必要な骨粗鬆症の治療や予防、成長期の健全な骨形成の補助等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
試験例1において、閉経後骨粗鬆症モデルのコントロール群、0.01%の米タンパク質消化物Aを添加した飼料を摂取させた群(A0.01%群)、0.1%の米タンパク質消化物Aを添加した飼料を摂取させた群(A0.1%群)、0.01%の米タンパク質消化物Bを添加した飼料を摂取させた群(B0.01%群)、及び0.1%の米タンパク質消化物Bを添加した飼料を摂取させた群(B0.1%群)について、大腿骨の骨破断力の測定結果(図1(A))及び骨破断エネルギーの測定結果(図1(B))を示した図である。
試験例2において、閉経後骨減少モデルのコントロール群、0.01%の米タンパク質消化物Aを添加した飼料を摂取させた群(A0.01%群)、0.1%の米タンパク質消化物Aを添加した飼料を摂取させた群(A0.1%群)、0.01%の米タンパク質消化物Bを添加した飼料を摂取させた群(B0.01%群)、及び0.1%の米タンパク質消化物Bを添加した飼料を摂取させた群(B0.1%群)について、大腿骨の骨破断力の測定結果(図2(A))及び骨破断エネルギーの測定結果(図2(B))を示した図である。
試験例2において、発育期ラットのコントロール群、0.1%の米タンパク質消化物Bを添加した飼料を摂取させた群(B0.1%群)、及び0.3%の未消化の米タンパク質を添加した飼料を摂取させた群(R0.3%群)について、大腿骨の骨破断力の測定結果(図3(A))及び骨破断エネルギーの測定結果(図3(B))を示した図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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