TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025021559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023125341
出願日2023-08-01
発明の名称拡散板
出願人デクセリアルズ株式会社
代理人弁理士法人青海国際特許事務所
主分類G02B 5/02 20060101AFI20250206BHJP(光学)
要約【課題】斜入射の場合であっても、十分な偏向性能を確保でき、出射光を所望方向に大きな屈曲角で屈曲させる。
【解決手段】
マイクロレンズアレイ型の拡散板1であって、基材10と、前記基材10の少なくとも一方の表面におけるXY平面上に不規則に配置された複数のマイクロレンズ21から構成されるマイクロレンズアレイ20と、を備え、前記マイクロレンズ21の表面形状は、少なくとも3次項を有する非球面式により表される非球面形状である、拡散板1が提供される。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
マイクロレンズアレイ型の拡散板であって、
基材と、
前記基材の少なくとも一方の表面におけるXY平面上に不規則に配置された複数のマイクロレンズから構成されるマイクロレンズアレイと、
を備え、
前記マイクロレンズの表面形状は、少なくとも3次項を有する非球面式により表される非球面形状である、拡散板。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記マイクロレンズの表面形状は、前記3次項および4次項を有する非球面式により表される非球面形状である、請求項1に記載の拡散板。
【請求項3】
前記3次項は、前記マイクロレンズの表面形状を非対称にするための項であり、
前記4次項は、前記マイクロレンズの表面の断面形状の変曲点を補正するための項である、請求項2に記載の拡散板。
【請求項4】
前記非球面式は、以下の式(10)を満たす、請求項2または3に記載の拡散板。


/A

>0 …(10)


:前記3次項の非球面係数


:前記4次項の非球面係数
【請求項5】
前記非球面式は、以下の式(11)を満たす、請求項4に記載の拡散板。


/A

>0.03 ・・・(11)
【請求項6】
前記非球面式は、以下の式(12)を満たす、請求項4に記載の拡散板。


/A

<0.5 ・・・(12)
【請求項7】
前記3次項は、前記XY平面におけるX方向の3次項と、Y方向の3次項とを含み、
前記4次項は、前記X方向の4次項と、前記Y方向の4次項とを含み、
前記非球面式は、以下の式(21)および式(22)を満たす、請求項4に記載の拡散板。

4x
/A
3x
>0 ・・・(21)

4y
/A
3y
>0 ・・・(22)

3x
:前記X方向の前記3次項の非球面係数

4x
:前記X方向の前記4次項の非球面係数

3y
:前記Y方向の前記3次項の非球面係数

4y
:前記Y方向の前記4次項の非球面係数
【請求項8】
前記非球面式は、以下の式(23)および式(24)を満たす、請求項7に記載の拡散板。

4x
/A
3x
>0.03 ・・・(23)

4y
/A
3y
>0.03 ・・・(24)
【請求項9】
前記非球面式は、以下の式(25)および式(26)を満たす、請求項7に記載の拡散板。

4x
/A
3x
<0.5 ・・・(25)

4y
/A
3y
<0.5 ・・・(26)
【請求項10】
前記3次項は、前記XY平面におけるX方向の3次項、および、Y方向の3次項の双方を含み、
前記マイクロレンズの表面形状は、対称軸を有する基準表面形状に対して前記X方向および前記Y方向の双方に非対称に歪んだ非球面形状である、請求項1~3のいずれか一項に記載の拡散板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、拡散板に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
光の拡散特性を変化させるために、入射光を所望の方向に拡散させる拡散板が用いられている。拡散板は、例えば、ディスプレイ等の表示装置、プロジェクタ等の投影装置、または各種の照明装置等といった様々な装置に広く利用される。拡散板の表面形状に起因する光の屈折を利用して、入射光を所望の拡散角で拡散させるタイプの拡散板がある。当該タイプの拡散板として、数十μm程度の大きさのマイクロレンズが複数配置されたマイクロレンズアレイ型の拡散板が知られている。
【0003】
かかるマイクロレンズアレイ型の拡散板では、各マイクロレンズからの光の波面が干渉した結果、マイクロレンズ配列の周期構造による回折波が生じ、拡散光の強度分布にむらが生じるという問題がある。このため、マイクロレンズの配置や、レンズ面の形状、開口の形状をばらつかせることにより、干渉や回折による拡散光の強度分布のむらを低減する技術が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ハニカム構造を基本パターンとして、複数のマイクロレンズを不規則に配列することが開示されている。この特許文献1では、各マイクロレンズの面頂点位置が、基本パターンにおける面頂点位置を中心とした所定の円内に位置するように、複数のマイクロレンズが拡散板の表面上に不規則に配置されている。
【0005】
上記特許文献1に記載のような従来の拡散板では、複数のマイクロレンズを、拡散板の表面上(XY平面上)における不規則な位置に配置したり、個々のマイクロレンズの面頂点位置をずらして、光軸を偏心させている。しかしながら、従来の拡散板では、個々のマイクロレンズの光軸は全て、拡散板の表面に対して垂直な方向(法線方向:Z方向)に延びていた。このため、拡散板により拡散される出射光(拡散光)の主光線の方向は、入射光の主光線の方向に対して平行になるので、入射光の光束に対して出射光(拡散光)の光束を、所望の方向に偏向させることができなかった。例えば、従来の拡散板の表面に対して垂直な方向(法線方向:Z方向)にコリメート光を入射する場合、出射光(拡散光)の光束は、法線方向(つまり、マイクロレンズの光軸方向)を中心軸として対称に拡散して出射されていた。このため、出射光(拡散光)の主光線の方向はあくまでも法線方向となるので、出射光の光束を法線方向に対して所望方向に傾けて、入射光の光束に対して偏向させることができなかった。
【0006】
もちろん、従来の拡散板でも、拡散板を透過して拡散される出射光(拡散光)全体のマクロ的な出射方向は、拡散板の屈折作用によって、入射光とは異なる方向に傾斜することはある。しかしながら、上記のように従来のマイクロレンズの光軸は拡散板の法線方向(Z方向)と平行であるため、拡散板の通常の屈折作用とは異なる所望方向に、出射光の光束を偏向させることができなかった。
【0007】
したがって、従来では、例えば、拡散板に対する入射光や出射光の光軸方向の設計自由度の拡張や、光学機器システムの小型化などを図るために、出射光の光束を所望方向に偏向させることが可能なマイクロレンズアレイを備えた拡散板が希求されていた。
【0008】
そこで、例えば、特許文献2には、マイクロレンズの表面形状を対称形状にしたままで、当該マイクロレンズの光軸を、基材の表面に対する法線方向(Z方向)に対して傾斜させることが開示されている。このよう光軸が傾いたマイクロレンズを用いることにより、入射光に対して出射光を屈曲させて、出射光を法線方向に対して傾斜した方向に偏向しつつ、拡散させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第4981300号公報
特開2023-044051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献2の技術では、拡散板の表面の法線方向(Z方向)から光が入射される法線入射の場合、出射光を所望方向に偏向させることができる。しかし、特許文献2の技術では、法線方向に対して傾斜した方向から光が入射される斜入射の場合、法線入射の場合と比較して、出射光の偏向性能が不十分であるという問題があった。特に、入射光に対して出射光を、拡散板の表面の二次元方向(X方向およびY方向)に屈曲させて偏向する場合、屈曲角を大きくすることが困難であり、偏向性能が不十分であるという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
太陽光反射板。
13日前
日本精機株式会社
表示装置
6日前
日本精機株式会社
空中表示装置
14日前
株式会社クラベ
光伝送体及び照明装置
20日前
住友化学株式会社
光学積層体
5日前
住友化学株式会社
光学積層体
5日前
矢崎総業株式会社
光トランシーバ
2日前
キヤノン株式会社
光学機器
19日前
日本精機株式会社
ヘッドアップディスプレイ装置
6日前
ブラザー工業株式会社
走査光学装置
6日前
キヤノン株式会社
画像表示装置
5日前
住友ベークライト株式会社
積層体の製造方法
20日前
キヤノン株式会社
画像表示装置
6日前
大日本印刷株式会社
光学フィルム
20日前
スリーアール株式会社
拡大鏡
12日前
株式会社エスパー
マイクロプリズム反射体
19日前
株式会社小糸製作所
画像投影装置
5日前
日東電工株式会社
光学積層体
5日前
株式会社小糸製作所
画像投影装置
6日前
日本精機株式会社
ヘッドアップディスプレイ装置及び車両
6日前
三井化学株式会社
レンズ、光学部材および撮像カメラ
13日前
三井化学株式会社
展示装置
6日前
住友電工オプティフロンティア株式会社
融着接続機
21日前
住友化学株式会社
積層体及び表示装置
6日前
アルプスアルパイン株式会社
表示装置
13日前
キヤノン株式会社
表示光学系および表示装置
12日前
デクセリアルズ株式会社
拡散板
5日前
国立大学法人 名古屋工業大学
疑似モスアイ構造とその作製方法
5日前
三井化学株式会社
空中結像装置
6日前
キヤノン株式会社
光学装置及び撮像装置
20日前
株式会社ヨコオ
光トランシーバ及び光トランシーバユニット
13日前
キヤノン株式会社
ズームレンズおよび撮像装置
12日前
日亜化学工業株式会社
光学部材の製造方法、発光装置
13日前
キヤノン株式会社
撮像装置および焦点検出方法
5日前
スタンレー電気株式会社
光学素子、及びそれを用いた投射装置
19日前
株式会社コシナ
光学レンズ系
14日前
続きを見る