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公開番号2025021586
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023125379
出願日2023-08-01
発明の名称疑似モスアイ構造とその作製方法
出願人国立大学法人 名古屋工業大学
代理人
主分類G02B 1/118 20150101AFI20250206BHJP(光学)
要約【課題】
薄くかつテラヘルツ帯で低反射のアンテナレンズとすることができる疑似モスアイ構造、そして、その疑似モスアイ構造を表面に有するアンテナレンズを提供すること
【解決手段】
基材7と、基材7の法線に対して傾斜する部分を含む複数の疑似モスアイ要素2の集まりである単位疑似モスアイ構造1Aと、を備える疑似モスアイ構造61であって、複数の疑似モスアイ要素2は、基材7に接続する接続部3Aと、本体部4Aと、先端部5Aを各々有し、各々が離間した部分を有する紡錘形状であり、単位疑似モスアイ構造1Aは、各々の疑似モスアイ要素2の先端部3Aが収束することを特徴とする疑似モスアイ構造61である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、前記基材の法線に対して傾斜する部分を含む複数の疑似モスアイ要素の集まりである単位疑似モスアイ構造と、を備える疑似モスアイ構造であって、複数の前記疑似モスアイ要素は、前記基材に接続する接続部と、本体部と、先端部を各々有し、各々が離間した部分を有する紡錘形状であり、前記単位疑似モスアイ構造は、各々の前記疑似モスアイ要素の先端部が収束することを特徴とする疑似モスアイ構造。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
材料の主成分がシリコンであることを特徴とする請求項1に記載の疑似モスアイ構造。
【請求項3】
接続部から先端部の先端までの高さが50μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の疑似モスアイ構造。
【請求項4】
接続部の底面から先端部の先端までの高さが50μm以上であることを特徴とする請求項2に記載の疑似モスアイ構造。
【請求項5】
表面の少なくても一部分に請求項1~4の何れか1項に記載の疑似モスアイ構造を有することを特徴とするアンテナレンズ。
【請求項6】
基材と、前記基材の法線に対して略平行に林立した複数のモスアイ要素と、を備えるモスアイ構造を、乾燥することによって請求項1~4の何れか1項に記載の疑似モスアイ構造を作製することを特徴とする疑似モスアイ構造の作製方法。
【請求項7】
前記疑似モスアイ構造を金属援用エッチング法により作製することを特徴とする請求項6に記載の疑似モスアイ構造の作製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、疑似モスアイ構造とその作製方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
テラヘルツ波帯での無線通信用アンテナとしてレンズが用いられており,レンズ材料の屈折率が高いほど厚さを薄くできるため,シリコンなど屈折率の高い材料の応用が望まれている。一方で、高屈折率材料は材料の表面での反射ロスが大きいため、モスアイ構造など屈折率を制御する構造が注目されている。
【0003】
特許文献1には、ほぼ理想的な円錐形ナノ構造の反射防止配置を有する、特に光学素子の、SiO

表面および石英ガラス表面を含む種々の基板表面の提供につき、容易かつ安価にエッチングによって直接石英ガラスにモスアイ構造を製造できることが記載されている。
【0004】
非特許文献1には、フェムト秒レーザーにより作製された、シリコンの反射を低減するためにモスアイ構造など屈折率を制御する構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公表2013-515970号公報
【非特許文献】
【0006】
Piao Rong et.al,”Compensation optimization for a static Mars wind imaging Michelson interferometer“,[online], Volume 142, July 2021, 106589,Optics and Lasers in Engineering, [令和5年5月10日検索],インターネット <URL:https://doi.org/10.1016/j.optlaseng.2021.106584>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、モスアイ構造など屈折率を制御する構造をシリコン上に形成するのは難しく、例えば高価な装置であるフェムト秒レーザーを使用するなど高価な加工技術が必要となる。そして、現状では扱いが容易で、屈折率の低いポリプロピレン樹脂等が用いられているため、反射は少ないが、低屈折率であるため、アンテナレンズが厚くなるという問題があった。
そこで、本発明では、薄くかつテラヘルツ帯で低反射のアンテナレンズとすることができる疑似モスアイ構造、そして、その疑似モスアイ構造を表面に有するアンテナレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
[1]基材と、基材の法線に対して傾斜する部分を含む複数の疑似モスアイ要素の集まりである単位疑似モスアイ構造と、を備える疑似モスアイ構造であって、複数の疑似モスアイ要素は、基材に接続する接続部と、本体部と、先端部を各々有し、各々が離間した部分を有する紡錘形状であり、単位疑似モスアイ構造は、各々の疑似モスアイ要素の先端部が収束することを特徴とする疑似モスアイ構造である。
[2]材料の主成分がシリコンであることを特徴とする[1]に記載の疑似モスアイ構造である。
[3]接続部から先端部先端までの高さが50μm以上であることを特徴とする[1]に記載の疑似モスアイ構造である。
[4]接続部の底面から先端部の先端までの高さが50μm以上であることを特徴とする[2]に記載の疑似モスアイ構造である。
[5]表面の少なくても一部分に[1]~[4]の何れか1つに記載の疑似モスアイ構造を有することを特徴とするアンテナレンズである。
[6]基材と、基材の法線に対して略平行に林立した複数のモスアイ要素と、を備えるモスアイ構造を、乾燥することによって[1]~[4]の何れか1つに記載の疑似モスアイ構造を作製することを特徴とする疑似モスアイ構造の作製方法である。
[7]モスアイ構造を金属援用エッチング法により作製することを特徴とする[6]に記載の疑似モスアイ構造の作製方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明による疑似モスアイ構造を表面に有することにより、高屈折率の結晶シリコン表面の反射を低減することでテラヘルツ帯のアンテナレンズを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
(a)モスアイ構造、(b)本発明の一実施形態である単位疑似モスアイ構造を、それぞれ模式的に示す図である。
(a)低屈折率レンズを模式的に示し、それに対する反射と厚みに関する評価(〇、×)、(b)高屈折率レンズを模式的に示し、それに対する反射と厚みに関する評価(〇、×)、(c)モスアイ構造付き高屈折率レンズを模式的に示し、それに対する反射、厚みと加工性に関する評価(〇、×)を、(c´)(c)に形成されたモスアイ構造を、それぞれ模式的に示す図である。
モスアイ構造の作製方法(metal assisted chemical etching法)の概要であって、(a-1)銀の作製(無電解メッキ法)、(a-2)(a-1)のSEM像、(b-1)(a-1)の部分拡大図、(b-2)(b-1)の反応が進行した状態を、それぞれ模式的に示す図である。
(a-1)疑似モスアイ構造の試料(n型、実施例1)を先端部から見たSEM像、(a-2)(a-1)の断面のSEM像、(b)疑似モスアイ構造の別の試料(p型、実施例2)の断面のSEM像、(c)疑似モスアイ構造のさらに別の試料(p型、実施例3)の断面のSEM像を、それぞれ示す図である。
(a)疑似モスアイ構造の試料の断面SEM像、(b-1)断面SEM像のワイヤー頂点部分、(b-2)断面SEM像ワイヤーボトム部分、(c)疑似モスアイ構造の試料(抵抗率20kΩ・cm、実施例4)を先端部から見たSEM像を、それぞれ示す図である。
送信電波に対する試料の反射電波・透過電波の測定装置を示す図である。
疑似モスアイ構造の有り無しによる(a)反射率、(b)透過率の変化を、それぞれ示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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