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公開番号2025019645
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023123364
出願日2023-07-28
発明の名称シリコーン樹脂組成物、該シリコーン樹脂組成物の硬化物、及び光半導体装置
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 83/07 20060101AFI20250131BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、ガラス転移温度Tgを上昇させ、高い耐ガス透過性に優れる付加反応硬化型のシリコーン樹脂硬化物を提供することを目的とする。
【解決手段】(A)下記平均式で表され、ケイ素原子に結合する置換基の合計個数に対しケイ素原子に結合するアリール基を10%以上有し、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有する、分岐鎖状オルガノポリシロキサン、
(SiO4/2)a(R1SiO3/2)b(R2SiO3/2)c(R2R3SiO2/2)d
(B)1分子中にSiH基を2個以上有するヒドロシリル基含有有機ケイ素化合物;(A)成分中のアルケニル基の個数に対する(B)成分中のヒドロシリル基の個数比が0.1~4.0となる量、及び
(C)白金族金属系触媒;触媒量
を含むシリコーン樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記平均式で表され、ケイ素原子に結合する置換基の合計個数に対しケイ素原子に結合するアリール基を10%以上有し、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有する、分岐鎖状オルガノポリシロキサン、
(SiO
4/2


(R

SiO
3/2


(R

SiO
3/2


(R



SiO
2/2


(1)
(上記式中、R

は互いに独立に、水酸基、炭素数1~10のアルコキシ基、アルケニル基以外の、炭素数1~10の、置換又は非置換のアルキル基、又は炭素数6~10のアリール基であり、R

は、互いに独立に、炭素数2~10のアルケニル基であり、R

は、互いに独立に、水酸基、炭素数1~10のアルコキシ基、アルケニル基以外の、炭素数1~10の、置換又は非置換のアルキル基、又は炭素数6~10のアリール基であり、a、b、c、dはそれぞれ、a≧0、b>0、c≧0、及びd≧0を満たす数であり、但し、c+d>0、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である)
(B)1分子中にSiH基を2個以上有する、ヒドロシリル基含有有機ケイ素化合物 (A)成分中のアルケニル基の個数に対する(B)成分中のヒドロシリル基の個数比が0.1~4.0となる量、及び
(C)白金族金属系触媒 触媒量
を含むシリコーン樹脂組成物。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記式(1)において、aは0~0.6の数であり、bは0.1~0.9の数であり、cは0~0.5の数であり、dは0~0.5の数であり、c+d>0であり、かつ、a+b+c+d=1を満たす、請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項3】
前記(B)成分が、1分子中にケイ素原子2~200個を有し、及び、1分子中に1個以上のケイ素原子結合アリール基を有する、オルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン、オルガノ(ポリ)シルフェニレン、及びオルガノ(ポリ)シルフェニレンシロキサンから選ばれる有機ケイ素化合物である、請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項4】
前記(A)成分がゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量1,000~50,000を有する、請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項記載のシリコーン樹脂組成物の硬化物。
【請求項6】
硬化物のJIS K 6253-3記載の方法で測定したタイプD硬度が30~90の範囲にあることを特徴とする、請求項5記載の硬化物。
【請求項7】
硬化物のJIS K 0062記載の方法で測定した589nmの波長における屈折率が1.45~1.60の範囲にあることを特徴とする、請求項5記載の硬化物。
【請求項8】
請求項5~7のいずれか1項記載の硬化物及び光半導体素子を備える光半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い耐ガス透過性を有する硬化物を与えるシリコーン樹脂組成物及び該硬化物を有する光半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
オルガノポリシロキサンは耐熱性、耐寒性、電気絶縁性、耐光性、耐候性、光透過性、ガス透過性、化学的安定性などに優れ、電気・電子分野から輸送機、事務器用品、化粧品、医療分野など多種多様な分野で優れた材料として活用されている。中でも透明性に優れた付加硬化型シリコーン樹脂組成物(以下、シリコーン樹脂組成物と略)がLEDなどの光半導体用の材料として使用されている。
【0003】
近年、光半導体装置は、屋外照明又は車載用照明等のLED照明として使用されている。そのような光半導体装置の封止材には、一般的にシリコーン樹脂などのガス又は水分の透過性が高い樹脂が使用されている。そのため、屋外などの過酷な環境下においては、光半導体装置の電極又は反射層として使用されている銀めっき層が、硫黄系のガス又は水分によって腐食し、輝度が大きく低下するという問題がある。
【0004】
この対策として、フェニル基等の芳香族系置換基の導入による高屈折率化及び耐ガス透過性の向上が検討(特許文献1)されているが立体障害などの観点からシリコーン一分子中に含有可能なフェニル基の割合には限界がある。また通常フェニルシリコーンを使用した場合にはガラス転移温度Tgが50℃程度になり、その付近で弾性率が急激に減少してしまうことで中温から高温領域で耐ガス透過性が大幅に低下してしまうことも問題となっている。
【0005】
また、金属を腐食させないための腐食防止剤としては、たとえばベンゾトリアゾールや5-メチルベンズイミダゾールといったN含有芳香族炭化水素類の化合物、又は亜鉛等の金属錯体が知られており、これらの腐食防止剤添加による試みも検討されている。しかしながら、腐食防止剤、金属配位子の変色により、樹脂の耐熱性が大きく低下するという問題がある(特許文献2)。
【0006】
さらに、シロキサン骨格にチアゾール化合物やトリアジン化合物を含有するポリオルガノシロキサンを使用した樹脂組成物も開発されているが、シリコーン樹脂組成物の硬化方法によっては硬化を阻害する恐れがあり、付加硬化型の樹脂組成物では白金等に作用して触媒毒となり、使用することが難しい(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2014-185293号公報
特開2012-056251号公報
特開2012―251058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ガラス転移温度Tgを上昇させ、高い耐ガス透過性に優れる付加反応硬化型のシリコーン樹脂硬化物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、アルケニル基及びアリール基を有するRSiO
3/2
単位(T単位)及び/又はR

SiO
2/2
単位(D単位)を特定割合有する分岐鎖状オルガノポリシロキサンを含む付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が、硬化物のガラス転移温度Tgを上昇させ、耐ガス透過性に優れるシリコーン樹脂硬化物を提供できることを見出し、本発明を成すに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、
(A)下記平均式で表され、ケイ素原子に結合する置換基の合計個数に対しケイ素原子に結合するアリール基を10%以上有し、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有する、分岐鎖状オルガノポリシロキサン、
(SiO
4/2


(R

SiO
3/2


(R

SiO
3/2


(R



SiO
2/2


(1)
(上記式中、R

は互いに独立に、水酸基、炭素数1~10のアルコキシ基、アルケニル基以外の、炭素数1~10の、置換又は非置換のアルキル基、又は炭素数6~10のアリール基であり、R

は、互いに独立に、炭素数2~10のアルケニル基であり、R

は、互いに独立に、水酸基、炭素数1~10のアルコキシ基、アルケニル基以外の、炭素数1~10の、置換又は非置換のアルキル基、又は炭素数6~10のアリール基であり、a、b、c、dはそれぞれ、a≧0、b>0、c≧0、及びd≧0を満たす数であり、但し、c+d>0、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である)
(B)1分子中にSiH基を2個以上有する、ヒドロシリル基含有有機ケイ素化合物 (A)成分中のアルケニル基の個数に対する(B)成分中のヒドロシリル基の個数比が0.1~4.0となる量、及び
(C)白金族金属系触媒 触媒量
を含むシリコーン樹脂組成物を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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