TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025017325
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2024106814
出願日
2024-07-02
発明の名称
時計ムーブメントのためのヒゲゼンマイを取り付けるアセンブリ、ヒゲゼンマイ、並びにヒゲゼンマイアセンブリの拍動及び速度を調整する方法
出願人
ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G04B
17/06 20060101AFI20250129BHJP(時計)
要約
【課題】ヒゲゼンマイの外側最終コイルの弾性変形なしに、かつ、接着剤の使用なしに、確実に取り付け可能な機械式アセンブリを提供する。
【解決手段】ヒゲゼンマイ2の取り外し可能な取り付けのためのアセンブリであって、一方でヒゲゼンマイ2を保持する手段8を、他方で取り外し可能ロック部品10を含み、ヒゲゼンマイ2の外側最終コイル20の第2自由端18は、ヒゲゼンマイ2の、外側最終コイル20による取り外し可能な取り付けを保証するように保持する手段8が係合された取り付け手段を含み、取り付け手段は、その自然な静止位置において、ヒゲゼンマイ2が、取り付け手段に係合された保持する手段8と接触することがないような寸法にされ、ヒゲゼンマイ2の外側最終コイル20の第2自由端18を取り外し可能に取り付けるためのロック部品10が、取り付け手段をロックするべく保持する手段8に係合される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
バランスブリッジ(4)を含む時計ムーブメントのヒゲゼンマイ(2)の取り外し可能な取り付けのためのアセンブリ(1)であって、
前記アセンブリは、一方で前記ヒゲゼンマイ(2)のための保持する手段(8)を、他方で取り外し可能ロック部品(10)を含み、
前記ヒゲゼンマイ(2)は、内側第1コイル(16)の第1自由端(14)と外側最終コイル(20)の第2自由端(18)との間に延びるコイル巻線(12)を含み、
前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)は、前記ヒゲゼンマイ(2)の、その外側最終コイル(20)による取り外し可能な取り付けを保証するように前記保持する手段(8)が係合された取り付け手段を含み、
前記取り付け手段は、その自然な静止位置において、前記取り付け手段が、この取り付け手段に係合された前記保持する手段(8)と接触することがないような寸法にされ、
前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)を取り外し可能に取り付けるための前記ロック部品(10)が、前記取り付け手段をロックするべく前記保持する手段(8)にマウントされる、アセンブリ(1)。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記取り付け手段が、前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)に設けられた開口(22)であることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項3】
前記開口(22)が、長円形状であり、前記外側最終コイル(20)に連続する主軸(26)を有することを特徴とする、請求項2に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項4】
前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の、前記開口(22)が形成された第2自由端(18)が、前記ヒゲゼンマイ(2)アセンブリと一体に作られることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項5】
前記開口(22)が、前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)の湾曲部分(30)に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項6】
前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)に、前記開口(22)が形成されたプレート(28)が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項7】
前記プレート(28)が、前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)に固定されることを特徴とする、請求項6に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記プレート(28)が、前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)に溶接取り付けされることを特徴とする、請求項7に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項9】
前記保持する手段(8)が、前記ヒゲゼンマイ(2)の外側最終コイル(20)の第2自由端(18)に設けられた開口(22)に係合するように配列されたポスト(32;76)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
【請求項10】
前記ポスト(32)が、前記時計ムーブメントのバランスブリッジ(4)と一体に作られることを特徴とする、請求項9に記載のヒゲゼンマイ(2)を取り付けるためのアセンブリ(1)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計ムーブメントのためのヒゲゼンマイを取り付けるアセンブリに関する。本発明はさらに、かかる取り付けアセンブリのための調整方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
時計製造の分野において、ヒゲゼンマイは、バランスと組み合わせられ、一般に機械式時計用のヒゲゼンマイ式バランスと称される規制部材を形成する。一見すると、ヒゲゼンマイは非常に薄いバネの形態をとり、応力がかかっていないときは自身まわりにコイル状に巻かれている。マウントされるとき、内側第1コイルと称されるヒゲゼンマイの第1端が、バランススタッフに嵌められたコレットに取り付けられ、外側最終コイルと称されるヒゲゼンマイの第2端が、スタッドホルダーによってバランスブリッジに取り付けられるのが典型的な部品であるヒゲゼンマイスタッドに取り付けられる。
【0003】
詳しくは、振動システムとも称される機械式時計用のタイムベースが、ヒゲゼンマイ式バランス及びエスケープメントを含む。バランスは、第1軸受と第2軸受との間に枢支されて径方向アームによってバランスフェローに接続されたバランススタッフからなる。ヒゲゼンマイは、その内側第1コイルを介してバランススタッフに、例えばコレットによって取り付けられるとともに、スタッドホルダーによって担持されるヒゲゼンマイスタッドのような固定取り付けポイントに、その外側最終コイルを介して取り付けられる。
【0004】
非常に一般的な実施形態において、エスケープメントは、インパルスピンを担持する大ローラーと、中空が作られた小ローラーと、からなる二重ローラーシステムを含む。エスケープメントはさらに、パレットレバーを含み、そのパレットスタッフが第1軸受と第2軸受との間に枢支される。パレットレバーは、フォークを入口アーム及び出口アームに接続するレバーからなる。フォークは、入口ホーン及び出口ホーンからなり、ダートを担持する。フォークの走行は、パレットブリッジと一体に作られ得る入口バンキングピン及び出口バンキングピンによって制限される。入口アーム及び出口アームがそれぞれ、入口パレット及び出口パレットを担持する。最後に、パレットレバーは、エスケープホイール及びエスケープメントピニオンを含むエスケープホイールセットと協働する。エスケープホイール及びピニオンによって形成されるこのアセンブリは、第1軸受と第2軸受との間に枢支される。
【0005】
ヒゲゼンマイは、静止時に渦巻形状になるバネである。時計ムーブメントの平面に平行な平面に巻かれたヒゲゼンマイは、単数の機能を果たす。それは、バランスをその平衡位置(静止ポイントとも称される)まわりに、可能な限り一定の振動数で振動させることである。所与方向への枢動によってバランスがその平衡位置から離れると、ヒゲゼンマイが収縮する。これにより、ヒゲゼンマイに、バランスをその平衡位置に戻そうとする復元トルクがもたらされる。この拍動の間、ヒゲゼンマイは弛緩する。しかしながら、バランスは所定の速度、ひいては運動エネルギーを獲得しているので、バランスは、その平衡位置を通り過ぎて、ヒゲゼンマイがバランスに及ぼす復元トルクによってバランスを再び止めて反対方向に回転させるまで、反対方向へと進む。
【0006】
よって、ヒゲゼンマイは、交互に膨張と収縮を繰り返し、いわば呼吸する。しかしながら、膨張フェーズと収縮フェーズにおいて、多くの因子が、ヒゲゼンマイが等時的に進展することを妨げる役割を果たし得る。特に、ヒゲゼンマイは、コイル同士がくっついて時計の精度を狂わせ、又は時計を完全に止めてしまう酸化及び磁気に耐える必要がある。他方で、大気圧の影響はほとんどない。長期にわたり、温度は主要な問題となっている。熱が金属を膨張させる一方、冷たさが金属を収縮させるからである。よって、ヒゲゼンマイは、変形しても常に元の形状に戻るような弾性でなければならない。
【0007】
ヒゲゼンマイの製造に使用される材料は通常、鋼である。延性があるため、使用される鋼は腐食に耐えなければならない。過去20年間の開発では、ヒゲゼンマイをシリコンから製造することも提案されている。シリコン製ヒゲゼンマイは、鋼製ヒゲゼンマイよりも精度が高い。特に磁気の影響を受けにくいからである。しかしながら、シリコン製ヒゲゼンマイは価格が高く、壊れやすいため組み立てが難しい。
【0008】
ヒゲゼンマイは等時性でなければならない。バランスがどの程度回転しても、振動にかかる時間は同じでなければならない。ヒゲゼンマイがほんの数度だけ収縮する場合、ヒゲゼンマイは、エネルギーをほとんど蓄積することなく、ゆっくりと平衡位置まで戻る。ヒゲゼンマイがその平衡位置から遠くまで動かされた場合、ヒゲゼンマイは、非常に迅速に反対方向に動く。重要なことは、この2つの旅が同じ時間をかけて完了するということである。基本的な考え方は、ヒゲゼンマイに利用可能なエネルギーが一定というわけではなく、時計が完全に巻き上げられた状態であろうと、その省電力の最後の時間であろうと、ヒゲゼンマイは依然として機能しなければならないということである。
【0009】
ヒゲゼンマイは寸法が小さいので、組み立てが難しい。しかしながら、ヒゲゼンマイの両端が取り付けられる態様も、時計ムーブメントの速度の精度に大きな影響を与える。ほとんどの機械式ムーブメントにおいて、ヒゲゼンマイの両端は孔開けされた部品に挿入され、プライヤーを使用して手作業で強制的に組み立てられるピンによって動かないようにされる。これによりヒゲゼンマイがわずかに回転させられるので、ムーブメントの速度の精度が損なわれる。
【0010】
他の技法は、接着剤を使用してヒゲゼンマイの両端を取り付けることからなる。しかしながら、この技法もまたその制約を有する。接着剤は、その粘性に起因して、毛細管作用による引張力をヒゲゼンマイに及ぼすので、ヒゲゼンマイの両端が、これら両端が係合するヒゲゼンマイスタッドの壁に押圧され得ることが観察されている。その結果生じるヒゲゼンマイの変形は機械的応力を誘発し、この機械的応力が、一定速度を保つのに不利となる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
目覚し時計
17日前
セイコーウオッチ株式会社
時計
2か月前
セイコーウオッチ株式会社
電子時計
2か月前
カシオ計算機株式会社
表示部材および時計
4日前
セイコーエプソン株式会社
電子時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
スイッチ装置および時計
4日前
カシオ計算機株式会社
時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
電子時計
1か月前
日本電波株式会社
電波時計レピータ
10日前
シチズン時計株式会社
腕時計
11日前
セイコーエプソン株式会社
時計用部品及び時計
17日前
シチズン時計株式会社
機械式時計
2か月前
シチズン時計株式会社
機械式時計
2か月前
オメガ・エス アー
時計の文字盤を製造する方法
2か月前
セイコーウオッチ株式会社
回転ベゼル構造及び時計
11日前
セイコーウオッチ株式会社
時計用文字板および時計
17日前
セイコーエプソン株式会社
リアルタイムクロック装置
2か月前
セイコーエプソン株式会社
時計用部品および時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
機器、時計及び機器の製造方法
21日前
セイコーエプソン株式会社
アンテナ内蔵式電子時計
2か月前
セイコーエプソン株式会社
時計用文字板および時計
21日前
セイコーウオッチ株式会社
巻上機構、時計用ムーブメントおよび時計
2か月前
カシオ計算機株式会社
スイッチ装置、電子機器及び時計
2か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器、電子時計、リセット制御回路およびリセット方法
26日前
カシオ計算機株式会社
電子機器および時計
1か月前
ブランパン・エス アー
クロノグラフ機構、時計ムーブメント及び時計
3か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器、報知方法及びプログラム
3日前
セイコーエプソン株式会社
時計用部品セット、及び時計用部品セットの製造方法
3か月前
カシオ計算機株式会社
時計用部材、時計及び時計用部材の製造方法
11日前
ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
計時器用ベアリング
1か月前
ロレックス・ソシエテ・アノニム
引き抜き片機構
1か月前
セイコーエプソン株式会社
時計用歯車の製造方法、板状部材、時計用歯車、及び時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
腕装着装置および時計
3か月前
カシオ計算機株式会社
表示装置、電子機器、時計及び表示装置の製造方法
2か月前
ロレックス・ソシエテ・アノニム
軽量且つ頑丈な時計部品
2か月前
カシオ計算機株式会社
電子時計
3か月前
続きを見る
他の特許を見る