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公開番号2025016294
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119487
出願日2023-07-21
発明の名称車両制御装置、制御方法
出願人日立Astemo株式会社
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類G06F 11/16 20060101AFI20250124BHJP(計算;計数)
要約【課題】車両制御装置における電源冗長性と実行冗長性を効率的に実現できる。
【解決手段】車両制御装置は、第1電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第1の実行環境である第1環境を有する第1演算部と、第2電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第2の実行環境である第2環境を有する第2演算部と、を備え、第1演算部は、第1環境におけるアプリケーションの実行を制御する第1冗長実行制御部を備え、第2演算部は、第2環境におけるアプリケーションの実行を制御する第2冗長実行制御部を備え、第1冗長実行制御部および第2冗長実行制御部は、所定の条件を満たすアプリケーションである特定アプリケーションを、第1環境および第2環境において同時刻に実行させる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
第1電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第1の実行環境である第1環境を有する第1演算部と、
第2電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第2の実行環境である第2環境を有する第2演算部と、を備え、
前記第1演算部は、前記第1環境におけるアプリケーションの実行を制御する第1アプリ制御部を備え、
前記第2演算部は、前記第2環境におけるアプリケーションの実行を制御する第2アプリ制御部を備え、
前記第1アプリ制御部および前記第2アプリ制御部は、所定の条件を満たすアプリケーションである特定アプリケーションを、前記第1環境および前記第2環境において同時刻に実行させる、車両制御装置。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両制御装置において、
前記第1アプリ制御部は、アプリケーションが要求する機能安全レベルを判定し、前記機能安全レベルが所定の閾値より大きいアプリケーションを前記特定アプリケーションとして同時刻に実行するように第1実行スケジュールを作成する第1通常スケジュール部を備え、
前記第2アプリ制御部は、アプリケーションが要求する前記機能安全レベルを判定し、前記機能安全レベルが所定の閾値より大きいアプリケーションを前記特定アプリケーションとして同時刻に実行するように第2実行スケジュールを作成する第2通常スケジュール部を備え、
前記第1アプリ制御部は、前記第1実行スケジュールに基づき前記第1環境においてアプリケーションを実行し、
前記第2アプリ制御部は、前記第2実行スケジュールに基づき前記第2環境においてアプリケーションを実行する、車両制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両制御装置において、
前記第1演算部は、
前記第2演算部における異常を検出する第1他方故障判定部と、
前記第1他方故障判定部が前記第2演算部における異常を検出すると前記第1演算部において縮退制御を実行させる第1縮退制御部と、を備え、
前記第2演算部は、
前記第1演算部における異常を検出する第2他方故障判定部と、
前記第2他方故障判定部が前記第1演算部における異常を検出すると前記第2演算部において縮退制御を実行させる第2縮退制御部と、を備える、車両制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両制御装置において、
前記第1演算部は、当該第1演算部の故障を検出して前記第2演算部に伝達する第1自己故障判定部をさらに備え、
前記第2演算部は、当該第2演算部の故障を検出して前記第1演算部に伝達する第2自己故障判定部をさらに備え、
前記第1他方故障判定部は、前記第2自己故障判定部から前記第2演算部の故障が伝達されると、前記第2演算部の異常を検出したとみなし、
前記第2他方故障判定部は、前記第1自己故障判定部から前記第1演算部の故障が伝達されると、前記第1演算部の異常を検出したとみなす、車両制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両制御装置において、
前記第1演算部は、前記第1演算部における前記特定アプリケーションの演算結果と、前記第2演算部における前記特定アプリケーションの演算結果とが異なる場合に、前記第1自己故障判定部に当該第1演算部の故障を検出させ、
前記第2演算部は、前記第1演算部における前記特定アプリケーションの演算結果と、前記第2演算部における前記特定アプリケーションの演算結果とが異なる場合に、前記第2自己故障判定部に当該第2演算部の故障を検出させる、車両制御装置。
【請求項6】
請求項3に記載の車両制御装置において、
前記第1他方故障判定部は、前記第2電源系統の状態に基づいて前記第2演算部の故障を判定し、
前記第2他方故障判定部は、前記第1電源系統の状態に基づいて前記第1演算部の故障を判定する、車両制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の車両制御装置において、
前記第1演算部は前記第1電源系統に接続された第1電源ICから電力を供給され、
前記第2演算部は前記第2電源系統に接続された第2電源ICから電力を供給され、
前記第1電源ICおよび前記第2演算部を接続する第1通信線と、
前記第2電源ICおよび前記第1演算部を接続する第2通信線と、をさらに備え、
前記第2他方故障判定部は、前記第1通信線を介して前記第1電源ICから所定の応答が得られない場合に前記第1電源系統の異常と判断し、
前記第1他方故障判定部は、前記第2通信線を介して前記第2電源ICから所定の応答が得られない場合に前記第2電源系統の異常と判断する、車両制御装置。
【請求項8】
請求項3に記載の車両制御装置において、
前記第1演算部は、独立して演算を実行可能な第1主コアおよび第1副コアを備え、
前記第2演算部は、独立して演算を実行可能な第2主コアおよび第2副コアを備え、
前記第1演算部における縮退制御とは、前記第1演算部において、前記特定アプリケーションを同時刻に前記第1主コアおよび前記第1副コアで実行することであり、
前記第2演算部における縮退制御とは、前記第2演算部において、前記特定アプリケーションを同時刻に前記第2主コアおよび前記第2副コアで実行することである、車両制御装置。
【請求項9】
請求項1に記載の車両制御装置において、
前記第1電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第3の実行環境である第3環境を有する第3演算部をさらに備え、
前記第3演算部は、前記第3環境におけるアプリケーションの実行を制御する第3アプリ制御部を備え、
前記第3アプリ制御部および前記第2アプリ制御部は、前記特定アプリケーションを、前記第3環境および前記第2環境において同時刻に実行させる、車両制御装置。
【請求項10】
第1電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第1の実行環境である第1環境を有する第1演算部と、第2電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第2の実行環境である第2環境を有する第2演算部と、を備える車両制御装置が実行する制御方法であって、
前記第1演算部は、前記第1環境におけるアプリケーションの実行を制御する第1アプリ制御部を備え、
前記第2演算部は、前記第2環境におけるアプリケーションの実行を制御する第2アプリ制御部を備え、
前記第1アプリ制御部および前記第2アプリ制御部は、所定の条件を満たすアプリケーションである特定アプリケーションを、前記第1環境および前記第2環境において同時刻に実行させることを含む、制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御装置、および制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
自動車分野においては、マイコンおよびソフトウェアにより、車両の走行状態を管理するためのセンサ、アクチュエータなどの制御を行う電子制御装置が広く用いられている。近年の自動運転化、電動化などの技術の発展に伴い電子制御装置に求められる機能が増大している。また、自動車に搭載される電子制御装置の数が増大するとともに、電子制御装置に求められる信頼性が高まっている。たとえば自動運転システムにおいては、システムが責任を持つ自動運転レベルが「3」以上の場合は、電源故障時においても制御継続が可能な耐故障性を持つことが要求されている。特許文献1には、自律的に走行可能な車両に搭載され、少なくとも第1電源系統及び前記第1電源系統とは異なる第2電源系統を有する冗長システムであって、前記車両を自律的に走行させるための処理を実行する運転制御用メイン制御装置と、前記運転制御用メイン制御装置に関する異常が検知された場合、前記運転制御用メイン制御装置の代わりとして用いられる運転制御用サブ制御装置を備え、前記運転制御用メイン制御装置は、前記第1電源系統に接続され、前記第2電源系統に接続されておらず、前記運転制御用サブ制御装置は、前記第2電源系統に接続され、前記第1電源系統に接続されていない冗長システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2022/118459号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている発明では、電源冗長性と実行冗長性に改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様による車両制御装置は、第1電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第1の実行環境である第1環境を有する第1演算部と、第2電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第2の実行環境である第2環境を有する第2演算部と、を備え、前記第1演算部は、前記第1環境におけるアプリケーションの実行を制御する第1アプリ制御部を備え、前記第2演算部は、前記第2環境におけるアプリケーションの実行を制御する第2アプリ制御部を備え、前記第1アプリ制御部および前記第2アプリ制御部は、所定の条件を満たすアプリケーションである特定アプリケーションを、前記第1環境および前記第2環境において同時刻に実行させる。
本発明の第2の態様による制御方法は、第1電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第1の実行環境である第1環境を有する第1演算部と、第2電源系統から電力を供給され、アプリケーションを実行可能な第2の実行環境である第2環境を有する第2演算部と、を備える車両制御装置が実行する制御方法であって、前記第1演算部は、前記第1環境におけるアプリケーションの実行を制御する第1アプリ制御部を備え、前記第2演算部は、前記第2環境におけるアプリケーションの実行を制御する第2アプリ制御部を備え、前記第1アプリ制御部および前記第2アプリ制御部は、所定の条件を満たすアプリケーションである特定アプリケーションを、前記第1環境および前記第2環境において同時刻に実行させることを含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両制御装置における電源冗長性と実行冗長性を効率的に実現できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
ECUの構成図
第1アプリ制御部の構成を示す図
第2アプリ制御部の構成を示す図
第1アプリ一覧および第1要求テーブルの例を示す図
第1実行スケジュールおよび第2実行スケジュールの例を示す図
第1通常スケジュール部の処理の示すフローチャート
第1結果比較部の処理を示すフローチャート
第1他方故障判定部の処理を示すフローチャート
第1縮退判断部の処理を示すフローチャート
第1縮退スケジュール部の処理を示すフローチャート
変形例1におけるECUの構成図
【発明を実施するための形態】
【0008】
―実施の形態―
以下、図1~図10を参照して、車両制御装置および制御方法の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は、車両制御装置であるECU9(Electronic Control Unit;電子制御装置)の構成図である。ECU9には、第1バッテリ31と、第2バッテリ32とが接続される。ECU9は、第1演算部1と、第2演算部2と、第1バッテリ31に接続されて第1演算部1に電力を供給する第1電源IC311と、第2バッテリ32に接続されて第2演算部2に電力を供給する第2電源IC321と、を備える。第1演算部1および第2演算部2は、たとえば独立したSoC(System on Chip)である。
【0010】
第1演算部1および第2演算部2の構成は略同一であり性能の優劣は特にないが、説明の便宜のために第1演算部1を「メイン」と呼び、第2演算部2を「サブ」と呼ぶことがある。第1バッテリ31および第2バッテリ32のいずれも、ECU9に電力を供給する電源である。この2つは、「第1電源系統」および「第2電源系統」と呼ぶこともできる。
(【0011】以降は省略されています)

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