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公開番号2025016031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119036
出願日2023-07-21
発明の名称ウエーハの加工方法及び加工装置
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類B24B 49/16 20060101AFI20250124BHJP(研削;研磨)
要約【課題】接合ウエーハを搬出する際に、吸着力が不十分となって落下し、破損するという問題を解消する。
【解決手段】研削装置1を準備する準備工程と、チャックテーブル6に接合ウエーハWの第二のウエーハ20側を保持し第一のウエーハ10を露出させるウエーハ保持工程と、チャックテーブル6に保持された接合ウエーハWを回転させると共に研削ホイール44を回転させ研削送り手段49を作動して研削砥石45によって第一のウエーハ10を研削する研削工程と、荷重計64によって計測される値が急激に変化した際に、第二のウエーハ20から第一のウエーハ10が剥がれたと判断して研削送り手段49を作動して第一のウエーハ10から研削砥石45を離間させる離間工程と、第一のウエーハ10の剥がれ状態を検出し搬出手段によって接合ウエーハWをチャックテーブル6から搬出して良いか否かを判断する判断工程と、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第一のウエーハと第二のウエーハとが接合された接合ウエーハにおいて、該第一のウエーハを研削して薄化するウエーハの加工方法であって、
ウエーハを保持し回転可能なチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石を環状に配設した研削ホイールを回転可能に備えた研削手段と、該研削手段を該チャックテーブルに保持されたウエーハに接近及び離反させる研削送り手段と、該チャックテーブルに保持されたウエーハに該研削砥石が接触した際の荷重を計測する荷重計と、を含み構成された研削装置を準備する準備工程と、
該チャックテーブルに接合ウエーハの第二のウエーハ側を保持し第一のウエーハを露出させるウエーハ保持工程と、
該チャックテーブルに保持された接合ウエーハを回転させると共に該研削ホイールを回転させ該研削送り手段を作動して研削砥石によって第一のウエーハを研削する研削工程と、
該荷重計によって計測される値が急激に変化した際に、該第二のウエーハから該第一のウエーハが剥がれたと判断して該研削送り手段を作動して該第一のウエーハから研削砥石を離間させる離間工程と、
第一のウエーハの剥がれ状態を検出し搬出手段によって接合ウエーハを該チャックテーブルから搬出して良いか否かを判断する判断工程と、
を含むウエーハの加工方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
第一のウエーハは、タンタル酸リチウム、又はニオブ酸リチウムを含み構成され、第二のウエーハは、シリコン、サファイア、石英、ガラスのいずれかを含み構成される請求項1に記載のウエーハの加工方法。
【請求項3】
第一のウエーハと第二のウエーハとが接合された接合ウエーハにおける第一のウエーハを研削して薄化するウエーハの加工装置であって、
接合ウエーハの第二のウエーハ側を保持し回転可能なチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された接合ウエーハの第一のウエーハ側を研削する研削砥石を環状に配設した研削ホイールを回転可能に備えた研削手段と、該研削手段を該チャックテーブルに保持された接合ウエーハに接近及び離反させる研削送り手段と、該チャックテーブルに保持された接合ウエーハに該研削砥石が接触した際の荷重を計測する荷重計と、該チャックテーブルに保持された接合ウエーハから第一のウエーハの剥がれ具合を検出する検出手段と、接合ウエーハを該チャックテーブルに搬入及び搬出する搬出入領域と該研削手段によって研削加工が実施される研削領域とに位置付ける位置付け手段と、該搬出入領域に位置付けられた該チャックテーブルから接合ウエーハを搬出する搬出手段と、制御手段と、を含み構成される加工装置。
【請求項4】
該制御手段は、接合ウエーハの第一のウエーハ側を研削砥石によって研削する際、該荷重計によって計測される値が急激に変化した場合、第二のウエーハから第一のウエーハが剥がれたと判断して該研削送り手段を作動して第一のウエーハから研削手段を離間させる請求項3に記載の加工装置。
【請求項5】
該制御手段は、該検出手段によって第一のウエーハの剥がれ状態を検出し、該搬出手段によって接合ウエーハを該チャックテーブルから搬出して良いか否かを判断し、該搬出手段を構成する吸着パッドの大きさを超えて第一のウエーハが残存していれば、該搬出手段による搬出を許容し、第一のウエーハの残存が該吸着パッドの大きさを下回っていれば、該搬出手段による搬出を禁止する請求項4に記載の加工装置。
【請求項6】
該研削手段は、粗研削用の研削ホイールを回転可能に備えた第一の研削手段と、仕上げ研削用の研削ホイールを回転可能に備えた第二の研削手段と、を備え、少なくとも3個のチャックテーブルが配設され、該第一の研削手段によって加工が施される第一の研削領域、該第二の研削手段によって加工が施される第二の研削領域、及びウエーハをチャックテーブルに搬入及び搬出する搬出入領域に位置付けるターンテーブルと、を備え、
該制御手段は、該第二の研削手段によって接合ウエーハの第一のウエーハを研削している際に、該荷重計が計測する値が急激に変化した場合、該研削送り手段を作動して該第二の研削手段を離間させて待機させ、該第一の研削手段によって研削されている接合ウエーハの研削が終了した後、該ターンテーブルを回転して第一のウエーハが剥離した接合ウエーハを該搬出入領域に位置付ける請求項5に記載の加工装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、第一のウエーハと第二のウエーハとが接合された接合ウエーハにおける該第一のウエーハを研削して薄化するウエーハの加工方法及び加工装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハは、研削装置によって裏面が研削されて所望の厚みに形成された後、切削装置等によって個々のデバイスチップに分割されて携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
【0003】
また、携帯電話等の通信機器に欠かせない圧電体の薄膜、もしくは基板上に形成された規則性のあるくし形電極により弾性表面波を励振させるTF-SAWデバイスは、支持基板となるシリコン、サファイア、石英、ガラス等のウエーハ上に、圧電体として用いられるタンタル酸リチウム(LiTaO

=LT)ウエーハ(以下「LTウエーハ」と称する)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO

=LN)ウエーハ(以下「LNウエーハ」と称する)を接合して接合ウエーハとし、該LTウエーハ、LNウエーハ側を研削装置によって所望の厚みに薄化(例えば5μm)した後、表面に電極を形成し個々のデバイスチップに分割して形成され、各種の通信機器に搭載されている。
【0004】
そして、例えば1つのスマートフォンで複数の周波数帯に対応するマルチバンド化も進んでいることから、上記したLT、LN素材からなるデバイスへの注目が高まっている。
【0005】
上記した接合ウエーハを研削する加工装置として、ウエーハを吸引保持し回転可能なチャックテーブルと、ウエーハを着脱する着脱領域とウエーハを研削する研削領域とに該チャックテーブルを移動する移動手段と、該着脱領域においてウエーハをチャックテーブルに搬入する搬入手段と、チャックテーブルから研削済みのウエーハを搬出する搬出手段と、該研削領域に配設され該チャックテーブルに保持されたウエーハに研削水を供給しながら研削する研削ホイールを回転可能に備えた研削手段と、を含み構成された研削装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-137909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したLTウエーハ、LNウエーハは、劈開性が高く研削加工が非常に難しい素材であり、研削装置によって、例えばシリコン基板等に接合された350μmの厚みのLTウエーハを5μmまで研削すると、LTウエーハ、LNウエーハが割れてしまい、接合されたシリコン基板等から部分的に剥離することがある。
【0008】
そして、研削中にシリコン基板等からLTウエーハ、LNウエーハが部分的に剥離した接合ウエーハを搬出手段によって搬出すると、該搬出手段を構成する吸着パッドに、薄くなったLTウエーハ、LNウエーハが、シリコン基板等から剥がれて付着し、次の接合ウエーハを搬出する際に吸着力が不十分となって正常に搬出が行われず、搬出しようとした接合ウエーハが落下するなどして、破損させるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、シリコン基板等に接合されたLTウエーハやLNウエーハを研削中に、該LTウエーハやLNウエーハが部分的に剥離した場合であっても、搬出手段を構成する吸着パッドに薄くなって剥がれたLTウエーハやLNウエーハが付着することを防止して、次の接合ウエーハを搬出する際に、吸着力が不十分となって落下し、破損するという問題を解消することができるウエーハの加工方法及び加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、第一のウエーハと第二のウエーハとが接合された接合ウエーハにおいて、該第一のウエーハを研削して薄化するウエーハの加工方法であって、ウエーハを保持し回転可能なチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石を環状に配設した研削ホイールを回転可能に備えた研削手段と、該研削手段を該チャックテーブルに保持されたウエーハに接近及び離反させる研削送り手段と、該チャックテーブルに保持されたウエーハに該研削砥石が接触した際の荷重を計測する荷重計と、を含み構成された研削装置を準備する準備工程と、該チャックテーブルに接合ウエーハの第二のウエーハ側を保持し第一のウエーハを露出させるウエーハ保持工程と、該チャックテーブルに保持された接合ウエーハを回転させると共に該研削ホイールを回転させ該研削送り手段を作動して研削砥石によって第一のウエーハを研削する研削工程と、該荷重計によって計測される値が急激に変化した際に、該第二のウエーハから該第一のウエーハが剥がれたと判断して該研削送り手段を作動して該第一のウエーハから研削砥石を離間させる離間工程と、第一のウエーハの剥がれ状態を検出し搬出手段によって接合ウエーハを該チャックテーブルから搬出して良いか否かを判断する判断工程と、を含むウエーハの加工方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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