TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024167608
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-04
出願番号2023083806
出願日2023-05-22
発明の名称研削装置
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人東京アルパ特許事務所
主分類B24B 7/04 20060101AFI20241127BHJP(研削;研磨)
要約【課題】チャックテーブルや研削ホイールの傾きの調整を簡単かつ短時間で行ってウェーハを所望の厚みと断面形状に高精度に研削することができる研削装置を提供すること。
【解決手段】チャックテーブル10と、研削ユニット20,30と、傾き調整ユニット40と、移動ユニット50と、厚み測定ユニット60と、タッチパネル70と、制御ユニット80と、を備える研削装置1において、制御ユニット80は、狙い厚み分布データを記憶する狙い厚み記憶部81と、研削が終了したウェーハWの厚み測定ユニット60にて測定された径方向の厚み分布データを記憶する測定厚み記憶部82と、狙い厚み記憶部81に記憶された厚み分布データと測定厚み記憶部82に記憶された厚み分布データに基づいてチャックテーブル10の傾き補正値を算出する傾き補正値算出部83と、傾き補正値をタッチパネル70に表示する指令を出力する補正値表示指令部84とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
保持面に直交する回転軸を中心として回転可能なチャックテーブルと、
該保持面に対向配置され、先端に研削ホイールが装着可能なスピンドルを有する研削ユニットと、
該チャックテーブルまたは該研削ユニットの傾きを調整する傾き調整ユニットと、
該研削ユニットを該チャックテーブルに対して該スピンドルの回転軸方向に相対移動させる移動ユニットと、
該チャックテーブルに保持されたウェーハの径方向複数箇所の厚みを測定可能な厚み測定ユニットと、
タッチパネルと、
各構成要素を制御する制御ユニットと、
を備え、該チャックテーブルに保持された円板状のウェーハを該研削ユニットによって研削する研削装置であって、
該制御ユニットは、
ウェーハの予め設定された狙い厚み分布データを記憶する狙い厚み記憶部と、
研削が終了したウェーハの該厚み測定ユニットにて測定された径方向の厚み分布データを記憶する測定厚み記憶部と、
該狙い厚み記憶部に記憶された厚み分布データと該測定厚み記憶部に記憶された厚み分布データに基づいて該チャックテーブルまたは該研削ユニットの傾き補正値を算出する傾き補正値算出部と、
該傾き補正値を該タッチパネルに表示する指令を出力する補正値表示指令部と、
を備えることを特徴とする研削装置。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
該制御ユニットは、
該狙い厚み記憶部に記憶された該狙い厚み分布データと該測定厚み記憶部に記憶された該厚み分布データをグラフ化して該タッチパネルに表示する指令を出力するグラフ表示指令部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の研削装置。
【請求項3】
該制御ユニットは、
該傾き補正値算出部にて算出された該傾き補正値に基づいて該傾き調整ユニットを駆動制御する制御部と、
該制御部に対して制御指令を出力する制御指令部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の研削装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、スマホ(スマートフォン)やパソコン(パーソナルコンピュータ)などの各種電子機器に対して小型・薄型化が要求されていることから、これらの電子機器に用いられている半導体チップも小型・薄型化される傾向にある。すなわち、半導体チップの製造工程においては、円板状の薄い半導体ウェーハ(以下、単に「ウェーハ」と称する)の表面が格子状に配列されたストリートと称される分割予定ラインによって多数の矩形領域に区画され、各矩形領域にICやLSIなどのデバイスがそれぞれ形成される。このように多数のデバイスが形成されたウェーハを例えばダイシング装置で分割予定ラインに沿って切断することによって、複数の半導体チップが得られる。
【0003】
そして、個々の半導体チップの小型化と薄型化を図るため、通常、ウェーハを分割予定ラインに沿って切断する前に該ウェーハの裏面(デバイスが形成された面とは反対側の面)が所定の厚みに研削されている。このウェーハの裏面を研削する研削装置は、チャックテーブルの保持面に保持されて該チャックテーブルと共に回転するウェーハの裏面(上面)に、高速回転する研削ホイールの研削砥石を押し当てることによって該ウェーハの裏面を研削するが、ウェーハを均一な厚みに研削するためにチャックテーブルの保持面は、中心を頂点として径方向外方に向かって斜め下方に傾斜する円錐面として形成され、チャックテーブル(保持面)の傾きを調整するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような研削装置においては、製品ウェーハを研削する前に、オペレータによって当該研削装置の精度調整が行われている。具体的には、調整用ウェーハを研削装置によって研削し、研削された調整用ウェーハの径方向の厚み分布をチャックテーブルとは別の厚み測定器によって測定し、測定された厚み分布と狙いの厚み分布(狙い形状)との差分に基づいて、チャックテーブルの傾きを調整するようにしている。なお、チャックテーブルの傾きに代えて研削ホイール(研削砥石の研削面)の傾きが調整される場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-141176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の研削装置の精度調整においては、調整用ウェーハの径方向の厚み分布を測定するためには、該調整用ウェーハをチャックテーブルから取り外し、この取り外した調整用ウェーハの径方向の厚み分布を研削装置とは別の厚み測定器によって測定するようにしているため、オペレータにとっては多くの工数を要する他、作業ミスが発生する可能性がある。また、チャックテーブルの傾き調整量の算出もオペレータ自身が行っているため、調整用ウェーハの厚み分布が狙いの厚み分布となるようにチャックテーブルの傾きを調整する作業が面倒で多くの時間を要し、作業効率が悪いという問題がある。
【0007】
ところで、研削装置においては、ウェーハは、全面に亘って均一な厚みになるように研削されるのが一般的であるが、その後の工程によっては、断面形状が、中央部が凹んだ中凹形状もしくは中央部が凸状に膨らんだ中凸形状、或いは2つの山が連なるカモメ形状またはその逆の形状(逆カモメ形状)などになるように研削される場合がある。このような場合、調整用ウェーハの厚みの測定や厚み測定に基づくチャックテーブルの傾きの調整角度の算出に多くの時間と工数を要するという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、チャックテーブルや研削ホイールの傾きの調整を簡単かつ短時間で行ってウェーハを所望の厚みと断面形状に高精度に研削することができる研削装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、保持面に直交する回転軸を中心として回転可能なチャックテーブルと、該保持面に対向配置され、先端に研削ホイールが装着可能なスピンドルを有する研削ユニットと、該チャックテーブルまたは該研削ユニットの傾きを調整する傾き調整ユニットと、該研削ユニットを該チャックテーブルに対して該スピンドルの回転軸方向に相対移動させる移動ユニットと、該チャックテーブルに保持されたウェーハの径方向複数箇所の厚みを測定可能な厚み測定ユニットと、タッチパネルと、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備え、該チャックテーブルに保持された円板状のウェーハを該研削ユニットによって研削する研削装置であって、該制御ユニットは、ウェーハの予め設定された狙い厚み分布データを記憶する狙い厚み記憶部と、研削が終了したウェーハの該厚み測定ユニットにて測定された径方向の厚み分布データを記憶する測定厚み記憶部と、該狙い厚み記憶部に記憶された厚み分布データと該測定厚み記憶部に記憶された厚み分布データに基づいて該チャックテーブルまたは該研削ユニットの傾き補正値を算出する傾き補正値算出部と、該傾き補正値を該タッチパネルに表示する指令を出力する補正値表示指令部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ウェーハをチャックテーブルの保持面に保持した状態で、該ウェーハの径方向の厚み分布を厚み測定ユニットによって測定し、測定された厚み分布データを測定厚み記憶部に記憶し、狙い厚み記憶部に記憶された厚み分布データと測定厚み記憶部に記憶された厚み分布データに基づいてチャックテーブルまたは研削ユニットの傾き補正値を傾き補正値算出部によって算出し、傾き補正値をタッチパネルに表示するようにしたため、オペレータは、タッチパネルに表示された傾き補正値に基づいてその後の処理を判断することができる。具体的には、傾き補正値が微小で許容値内である場合には、その後の処理を省略し、傾き補正値が許容値を超える場合には、傾き調整ユニットを自動制御してチャックテーブルまたは研削ホイールの傾きを調整し、ウェーハをその径方向の厚み分布が狙いとする厚み分布となるように高精度に研削することができる。このため、チャックテーブルや研削ホイールの傾きの調整を簡単かつ短時間で行ってウェーハを所望の厚みと断面形状に高精度に研削することができ、オペレータの作業負担を軽減して工数を削減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社ディスコ
砥石
6日前
株式会社ディスコ
加工装置
18日前
株式会社ディスコ
加工方法
11日前
株式会社ディスコ
加工装置
19日前
株式会社ディスコ
加工装置
19日前
株式会社ディスコ
研削装置
19日前
株式会社ディスコ
加工装置
18日前
株式会社ディスコ
加工装置
18日前
株式会社ディスコ
加工装置
11日前
株式会社ディスコ
洗浄装置
18日前
株式会社ディスコ
研削装置
17日前
株式会社ディスコ
洗浄装置
11日前
株式会社ディスコ
加工装置
18日前
株式会社ディスコ
搬送システム
4日前
株式会社ディスコ
メガネレンチ
11日前
株式会社ディスコ
切削ブレード
5日前
株式会社ディスコ
ワーク測定装置
18日前
株式会社ディスコ
チップの製造方法
18日前
株式会社ディスコ
スイッチ制御治具
17日前
株式会社ディスコ
定温液体供給装置
24日前
株式会社ディスコ
アライメント方法
4日前
株式会社ディスコ
チップの研削方法
5日前
株式会社ディスコ
被加工物の研削方法
12日前
株式会社ディスコ
被加工物の加工方法
4日前
株式会社ディスコ
ウェーハの製造方法
11日前
株式会社ディスコ
被加工物の研削方法
18日前
株式会社ディスコ
ウエーハの加工方法
18日前
株式会社ディスコ
加工工具の管理方法
6日前
株式会社ディスコ
ウェーハの加工方法
18日前
株式会社ディスコ
ウェーハの加工方法
4日前
株式会社ディスコ
研削装置及び研削方法
12日前
株式会社ディスコ
保持テーブルの測定方法
11日前
株式会社ディスコ
ゲッタリング層検出装置
11日前
株式会社ディスコ
切削ブレードの目立て方法
4日前
株式会社ディスコ
パッケージデバイスの製造方法
11日前
株式会社ディスコ
半導体ウエーハの処理システム
4日前
続きを見る