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公開番号2025003051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103507
出願日2023-06-23
発明の名称表面処理方法
出願人学校法人 中央大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B24C 5/08 20060101AFI20241226BHJP(研削;研磨)
要約【課題】表面の摩擦抵抗の低減や摩耗の抑制を実現する表面処理方法を提供する。
【解決手段】表面処理方法は、粒子Pをエネルギー吸収層12の表面に配置する配置工程と、エネルギー吸収層12の裏面にレーザ光を照射して粒子Pを射出する射出工程と、射出された粒子Pを処理対象物3に向けて飛翔させる飛翔工程と、飛翔した粒子Pを処理対象物3に衝突させる衝突工程と、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
粒子をエネルギー吸収層の表面に配置する配置工程と、
前記エネルギー吸収層の裏面にレーザ光を照射して前記粒子を射出する射出工程と、
射出された前記粒子を処理対象物に向けて飛翔させる飛翔工程と、
飛翔した前記粒子を前記処理対象物に衝突させる衝突工程と、を含む表面処理方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記射出工程では、前記エネルギー吸収層にレーザ光を照射して衝撃波を発生させて、当該衝撃波により前記粒子を射出する請求項1に記載の表面処理方法。
【請求項3】
前記配置工程では、複数の前記粒子を前記エネルギー吸収層の表面に配置し、
前記射出工程では、複数の前記粒子を射出し、
前記衝突工程では、複数の前記粒子を前記処理対象物に衝突させる請求項1に記載の表面処理方法。
【請求項4】
前記衝突工程で前記粒子を前記処理対象物に衝突させる位置を変えながら、前記射出工程、前記飛翔工程及び前記衝突工程を繰り返す請求項1に記載の表面処理方法。
【請求項5】
前記衝突工程では、前記処理対象物に衝突させた前記粒子で前記処理対象物の前記表面に窪み形状の圧痕を形成する請求項1から4の何れか一項に記載の表面処理方法。
【請求項6】
前記圧痕は、開口径の0.1倍よりも深さが深い請求項5に記載の表面処理方法。
【請求項7】
前記衝突工程では、前記処理対象物の前記表面の突出谷深さが1μm以上となるように前記処理対象物に前記粒子を衝突させる請求項5に記載の表面処理方法。
【請求項8】
前記粒子が、ジルコニア、タングステン又はハイス鋼である請求項1に記載の表面処理方法。
【請求項9】
前記粒子の粒子径が15μm以上40μm以下である請求項1に記載の表面処理方法。
法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば機械装置の回転体の軸受や歯車のような摩擦や摺接が生じる装置や部品では、表面の摩擦抵抗の低下や摩耗の抑制が要請される。表面の摩擦抵抗の低下や摩耗の抑制により、例えば機械装置や部品の長寿命化や、エネルギー消費量の削減を実現できる。このような表面の摩擦抵抗の低減や摩耗の抑制を実現する技術として、たとえばショットピーニングのような、表面に凹凸を形成する表面処理技術がある。
【0003】
特許文献1には、粉体および被膜を用いたマイクロレーザピーニング処理およびマイクロレーザピーニング処理部品が開示されている。このマイクロレーザピーニング処理では、被加工物である各種金属材料及び樹脂部品の表面に樹脂、金属、セラミックス、潤滑材、硬化材などの粉体および皮膜を付着させた後、その上にレーザ吸収増強皮膜を設ける。そして、さらにその上にレーザ干渉膜を形成し、その上から、短パルス高ピーク出力のレーザを集光して、レーザピーニング処理する。このマイクロレーザピーニング処理では、被加工物表面に微細なくぼみが生じ、そのくぼみに潤滑油溜まりができ、これにより、潤滑性や摺動性、耐摩耗性を向上させる。また、このマイクロレーザピーニング処理された表面には、異物粉体が表面層に埋め込まれた改質層が形成される。その結果、表面には大きな圧縮残留応力の導入、表面積の拡大、組織の硬化、組織の微細化、表面直下の空洞の消滅など表面層の改質効果が起こる。
【0004】
特許文献2には、鉄鋼成品の表面処理方法が開示されている。この表面処理方法では、鉄鋼成品のうち、表面処理を行う領域である処理領域に対し、メディアン径d50が1~20μmの略球状の噴射粒体を、0.01MPa~0.7MPaの噴射圧力の圧縮気体と共に噴射して、処理領域に対するカバレージが50%以上となるようショットピーニングを行う。この表面処理方法では、鉄鋼成品の表面付近における二次炭化物の増加と、ボイド(空隙)の減少及び結晶粒のナノ結晶化により、鉄鋼成品の耐摩耗性と疲労強度を大幅に改善することができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-320907号公報
特開2018-199843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年の更なる環境問題やエネルギー問題に係る関心の高まりにより、更なる機械装置や部品の長寿命化や、エネルギー消費量の削減が要請されている。このため、従来技術に比べて更に優れた表面の摩擦抵抗の低減や摩耗の抑制を実現する表面処理技術の提供が要請される。
【0007】
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、表面の摩擦抵抗の低減や摩耗の抑制を実現する表面処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための、本開示に係る表面処理方法は以下のとおりである。
【0009】
[1] 粒子をエネルギー吸収層の表面に配置する配置工程と、
前記エネルギー吸収層の裏面にレーザ光を照射して前記粒子を射出する射出工程と、
射出された前記粒子を処理対象物に向けて飛翔させる飛翔工程と、
飛翔した前記粒子を前記処理対象物に衝突させる衝突工程と、を含む表面処理方法。
【0010】
[2] 前記射出工程では、前記エネルギー吸収層にレーザ光を照射して衝撃波を発生させて、当該衝撃波により前記粒子を射出する上記[1]に記載の表面処理方法。
(【0011】以降は省略されています)

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