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公開番号2025003347
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024088774
出願日2024-05-31
発明の名称研磨ブラシ
出願人株式会社尼崎工作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B24D 13/10 20060101AFI20241226BHJP(研削;研磨)
要約【課題】凸面状、凹面状及び平面状の表面を有する物体を研磨することが可能な研磨ブラシを提供すること
【解決手段】外周が一定の曲率を有する曲面状である心金の一方の外周の長さ方向に沿って多数の回転可能なブラシ1を配置し、ブラシ1が配置された位置とは180°反対方向である上記芯金の他方の外周の長さ方向に沿って多数の回転可能なブラシ2を配置し、上記心金は軸線の周りに回転可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外周が一定の曲率を有する曲面状である心金の一方の外周の長さ方向に沿って多数の回転可能なブラシ1を配置し、ブラシ1が配置された位置とは180°反対方向である上記芯金の他方の外周の長さ方向に沿って多数の回転可能なブラシ2を配置し、上記心金は軸線の周りに回転可能であることを特徴とする研磨ブラシ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨ブラシに関し、特に、凸面状、凹面状及び平面状の表面を有する物体を研磨することが可能な研磨ブラシに関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
この種の装置としては、例えば、特許文献1には、図15に示すような回転式円筒研磨ブラシが記載されている。図15において、91は回転軸であり、円筒研磨ブラシ92はこの回転軸91に取り付けられる。さらに、この円筒研磨ブラシ92は、円筒基部93と外管94とからなる円筒コア管95,外管94に穿設されたブラシ植設孔96のそれぞれに植設されるブラシ束よりなるブラシ群97、円筒コア管95を回転軸91に固定するボルト・ナットよりなる固定具98を含む。円筒コア管95は半割り態様であり、円筒基部93と外管94も半割り態様である。円筒基部93は、両端部の厚肉部99と中間部の薄肉部100からなる円筒状である。外管94は所定の厚みを持つ直円筒状であり、円筒基部93と同じ長さを有し、その内径は円筒基部93の外径に一致し、円筒基部93の外側に密着状に嵌合され、円筒基部93に一体的に固定される。ブラシ植設孔96は、横断形状が円形をなし、外管94に一定深さにわたって穿設されるとともに、外管94の外周に一定の間隔を保って多数穿設される。ブラシ群97は、個々のブラシ束101をもって各ブラシ植設孔96に植え込まれる。固定具98は、ボルト102とナット103からなり、円筒コア管95を回転軸91に固定する。特許文献1に記載された研磨ブラシは円筒形状の物体の内面を研磨することができる。
【0003】
また、特許文献2には、図16(a)(b)に示すような自己通水研磨セグメント型重研磨ブラシロールが記載されている。図16(a)(b)において、研磨ブラシロール111の研磨セグメント112は、研磨メンバー113及び扇形をしたボード114を構成要素として含む。研磨メンバー113は、研磨剤を樹脂バインダーで固めた棒状の研磨チップ115、研磨チップ115の基端部を先端側に結合した金属スリーブ116および金属スリーブ116の基端部を先端側に結合し扇形ボード114の外周縁に基端部を植設固定した、繊維の紐を樹脂加工した弾性ロッド117を構成要素として含む。金属スリーブ116には、覆蔽体118が固着されている。研磨セグメント112は、扇形ボード114が複数、シャフト119の軸線の周りに円形に並び、シャフト119の長さ方向に扇形ボード114が多数、相接して並ぶようにシャフト119の外周面に装着されている。扇形ボード114は、シャフト119の外周面定位置に設けられた逆T字形のダブテール形のキー溝120に扇形ボード114をキー止めするための逆T字形をしたダブテール形のキー121を有する。シャフト119の外周面には水噴出口122を有する。水噴出口122は、キー溝120の底にキー溝120の長さ方向に沿って形成され、送水ポンプ等の圧力水供給源に通じるスリットである。水噴出口122であるスリットは、キー溝120の底に溝の長さ方向に形成された通水溝123に、通水溝123の長さ方向に沿って伸びるチャンネル型通水ダクト124を備えている。また、シャフト119の半径方向に開通する通水溝125が形成されている。このように構成された研磨メンバー113が、図16(b)に示すシャフト119の軸方向に沿って円筒形状に植設されている。特許文献2に記載された研磨ブラシも円筒形状の物体の内面を研磨することができる。
【0004】
さらに、特許文献3には、図17(a)(b)に示すような回転研磨ブラシが記載されている。図17(a)において、131は回転可能な円盤状の本体132を備えた研磨ブラシで、本体132の上端部にあるスピンドル133が軸受部材134に嵌挿支持されることにより懸吊された状態に設置されている。135は軸受部材134とともにガイド体136に取り付けられた駆動モータであり、スピンドル133を回転する。137は冷却水供給管、138はロータリーシールである。ガイド体136はコラム139に駆動モータ140により回転可能に設けたガイドねじ軸141に沿って昇降可能になっており、この昇降により研磨ブラシ131が、その下方に配置された作業台142上のワークWの表面と接離可能である。本体132は、図17(b)に示す基端ブロック143と中間ブロック144と先端ブロック145からなる。ブラシブロック146が円筒状に束ねた多数のブラシ147の基部を円筒体148に挿入して固定するとともに、円筒体148の外周面に棒状ストッパ149が円筒体148内を貫通して突設され、棒状ストッパ149が中間ブロック144の大径先端部150に形成した溝151に摺動可能に係合されている。152はブラシブロック146の基部と円筒体148を固定する接着剤である。また、中間ブロック144には、小ブラシブロック153が、そのトリムT2をブラシブロック146のトリムT1より短くして挿入固定されている。この構成において、スピンドル133が駆動モータ135により所定のスピードで回転され、スピンドル133の回転に伴い回転される研磨ブラシ131が駆動モータ140により下降して作業台142上のバリが形成されたワークWの表面にそのブラシブロック146の先端が当ると、研磨が始まる。そして、この研磨はブラシブロック146がその先端の当接により必要以上の圧力がかかると瞬時にクッションチューブ154の弾性力に抗して後退し、先端が小ブラシブロック153の先端とほぼ一致した位置で研磨が安定した状態となる。この特許文献3に記載された研磨ブラシは、平板上の物体を研磨することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-99481号公報
実開平5-63762号公報
特開平8-187667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された研磨ブラシは円筒形状の物体の内面を研磨することができ、特許文献2に記載された研磨ブラシも円筒形状の物体の内面を研磨することができ、特許文献3に記載された研磨ブラシは、平板上の物体を研磨することができる。このように従来の研磨ブラシでは、円筒形状の物体か平面状の物体しか研磨することができない。そこで、本発明の目的は、凸面状、凹面状及び平面状の表面を有する物体を研磨することが可能な研磨ブラシを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、外周が曲面状の心金に多数の回転可能なブラシを配置し、上記心金を軸線の周りに回転させる構成を備えることにより、目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明の研磨ブラシは、外周が一定の曲率を有する曲面状である心金の一方の外周の長さ方向に沿って多数の回転可能なブラシ1を配置し、ブラシ1が配置された位置とは180°反対方向である上記芯金の他方の外周の長さ方向に沿って多数の回転可能なブラシ2を配置し、上記心金は軸線の周りに回転可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の研磨ブラシは、心金の一方の外周の長さ方向に沿って多数配置された回転可能なブラシ1を回転させることにより、心金のこの曲面に合致する表面を有する研磨対象を研磨することができ、次いで、心金を軸線の周りに回転させ、ブラシ1が配置された位置とは180°反対方向である心金の他方の外周の長さ方向に沿って多数配置された回転可能なブラシ2を回転させることにより、心金のこの曲面に合致する表面を有する研磨対象を研磨することができる。従って、本発明の研磨ブラシの心金の曲面に沿うように凸面状、凹面状又は平面状の表面を有する物体を配置することにより、それら凸面状、凹面状又は平面状の表面を有する物体を研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の研磨ブラシの一例を研磨装置に設置した一実施形態を示す正面図である。
図2は、本発明の研磨ブラシの一例を研磨装置に設置した別の実施形態を示す正面図である。
図3(a)(b)(c)は、本発明の研磨ブラシによって研磨対象を研磨する状態を説明する模式図である。
図4は、研磨装置に設置した本発明の研磨ブラシの一例によって研磨対象を研磨している一実施形態を示す正面図である。
図5は、研磨装置に設置した本発明の研磨ブラシの一例によって研磨対象を研磨している別の実施形態を示す正面図である。
図6は、研磨装置を構成する、研磨対象の部材を前後方向に移動させる位置調整機構を示す模式図である。
図7(a)は本発明の研磨ブラシに用いる線材集合体をブラシホルダに取り付ける前の状態を示す第一実施形態の概略図、図7(b)は図7(a)の線材集合体の線材ホルダをブラシホルダの保持穴に挿入した状態を示す第一実施形態の概略図、図7(c)は図7(a)の線材集合体の線材ホルダを保持穴に止めねじによって固定した状態を示す第一実施形態の概略図である。
図8は、本発明の研磨ブラシに用いる線材集合体の線材ホルダを保持穴に止めねじによって固定した状態を示す第二実施形態の概略図である。
図9(a)は本発明の研磨ブラシに用いられる研磨ブラシ用毛材の第一実施形態を示す正面図、図9(b)は図9(a)のA-A線断面図である。
図10(a)は本発明の研磨ブラシに用いられる研磨ブラシ用毛材の第二実施形態を示す正面図、図10(b)は図10(a)のA-A線断面図である。
図11は、本発明の研磨ブラシに用いられる研磨ブラシ用毛材の第三実施形態の長さ方向に対する垂直断面の形状の一例を示す概略図である。
図12は、本発明の研磨ブラシに用いられる研磨ブラシ用毛材の第三実施形態の側断面の形状の一例を示す概略図である。
図13(a)は本発明の研磨ブラシに用いられる研磨ブラシ用毛材の第四実施形態を示す正面図、図13(b)は図13(a)のA-A線断面図である。
図14(a)は本発明の研磨ブラシに用いられる研磨ブラシ用毛材の第五実施形態を示す正面図、図14(b)は図14(a)のA-A線断面図である。
図15は、特許文献1に記載された研磨ブラシの全体構成を示す縦断面図である。
図16(a)は、特許文献2に記載された研磨セグメントを示す正面図、図16(b)は研磨ブラシロールを示す正面図である。
図17(a)は特許文献3に記載された研磨ブラシが取り付けられたブラシ装置の全体を示す正面図、図17(b)は特許文献3に記載された研磨ブラシの左半部破断の拡大正面図である。
図18は、国際公開第2004/009293号パンフレットに記載された研磨機用ブラシにおいて、ブラシケースの内部にブラシ状砥石の上部を挿入、固定した状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の研磨ブラシの実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の研磨ブラシの一例を研磨装置に設置した一実施形態を示す正面図である。図1において、1は外周が一定の曲率を有する曲面状である心金であり、心金1の頂上部を接続する境界線2aと、境界線2aとは180°反対方向である心金1の底部を接続する境界線2bは、ともに水平線に対して上方に突出している。上記境界線2aに沿うように、回転可能なブラシ3a、3b、3c、・・・が、心金1の一方の端部から多方の端部にわたり配置されている。各ブラシ3a、3b、3c、・・・は、土台部分4と、研磨ブラシ用毛材5からなる。それぞれの土台部分4にはモータが内蔵されており、このモータにより研磨ブラシ用毛材5は回転可能であり、上記モータは図示しない電源と接続されている。上記境界線2bに沿うように、回転可能なブラシ6a、6b、6c、・・・が、心金1の一方の端部から多方の端部にわたり配置されている。各ブラシ6a、6b、6c、・・・は、土台部分7と、研磨ブラシ用毛材8からなる。それぞれの土台部分7にはモータが内蔵されており、このモータにより研磨ブラシ用毛材8は回転可能であり、上記モータは図示しない電源と接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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