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公開番号2025016010
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023118991
出願日2023-07-21
発明の名称積層インダクタおよび積層インダクタアレイ
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人
主分類H01F 17/00 20060101AFI20250124BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】内部に複数のコイル導体を備えるインダクタにおいて、各コイル導体の直流抵抗および/またはインダクタンス値の差異を低減する。
【解決手段】本開示の積層インダクタは、磁性体層MLを積層方向に複数積層して構成された素体10と、素体10の底面に設けられた外部電極E1~E4と、素体10の互いに異なる層に配置された複数の導体C1、C2のそれぞれの端部をビアVにより接続して形成された巻回部W1、W2と、スルーホールT1~T4を備えたコイル21、22と、を有し、導体C1、C2は、同一層内に設けられ、同一層内での平面視における導体C1の面積は、平面視における導体C2の面積と略等しく、積層方向と交差する方向から視たときに、導体C1と導体C2とが互いに交互に配置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
磁性層を積層方向に複数積層して構成された素体と、
前記素体の底面に設けられた第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極および第4外部電極と、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第1導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第1巻回部と、前記第1巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第1外部電極とを接続する第1スルーホールと、前記第1巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第2外部電極とを接続する第2スルーホールと、を備えた第1コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第2導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第2巻回部と、前記第2巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第3外部電極とを接続する第3スルーホールと、前記第2巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第4外部電極とを接続する第4スルーホールと、を備えた第2コイルと、を有し、
前記第1導体と前記第2導体は、同一層内に設けられ、前記同一層内での平面視における前記第1導体の面積は、平面視における前記第2導体の面積と略等しくであり、
前記積層方向と交差する方向から視たときに、前記第1導体と前記第2導体とが互いに交互に配置されている、積層インダクタ。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
平面視において、前記第1導体および前記第2導体は、前記磁性層の中心を軸として点対称の関係にある、請求項1に記載の積層インダクタ。
【請求項3】
平面視において、前記第1導体と前記第2導体とが互いに重なり領域で重なっている、請求項1に記載の積層インダクタ。
【請求項4】
前記第1導体は、前記第2スルーホールを回避する第1回避部を有し、且つ/または、前記第2導体は、前記第4スルーホールを回避する第2回避部を有している、請求項1に記載の積層インダクタ。
【請求項5】
前記第1回避部は、平面視で前記第2スルーホールよりも前記磁性層の内側に位置し、且つ/または、前記第2回避部は、平面視で前記第4スルーホールよりも前記磁性層の内側に位置している、請求項4に記載の積層インダクタ。
【請求項6】
前記第1外部電極、前記第2外部電極、前記第3外部電極および前記第4外部電極は、平面視矩形状の前記素体の角部にそれぞれ設けられている、請求項1に記載の積層インダクタ。
【請求項7】
前記積層方向において、前記第1導体と前記第2導体との間には、絶縁層が配置されている、請求項1に記載の積層インダクタ。
【請求項8】
磁性層を積層方向に複数積層して構成された素体と、
前記素体の底面に設けられた第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極、第4外部電極、第5外部電極、第6外部電極、第7外部電極および第8外部電極と、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第1導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第1巻回部と、前記第1巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第1外部電極とを接続する第1スルーホールと、前記第1巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第2外部電極とを接続する第2スルーホールと、を備えた第1コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第2導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第2巻回部と、前記第2巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第3外部電極とを接続する第3スルーホールと、前記第2巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第4外部電極とを接続する第4スルーホールと、を備えた第2コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第3導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第3巻回部と、前記第3巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第5外部電極とを接続する第5スルーホールと、前記第3巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第6外部電極とを接続する第6スルーホールと、を備えた第3コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第4導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第4巻回部と、前記第4巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第7外部電極とを接続する第7スルーホールと、前記第4巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第8外部電極とを接続する第8スルーホールと、を備えた第4コイルと、を有し、
前記第3コイルおよび前記第4コイルは、前記第1コイルおよび前記第2コイルに対して前記積層方向と交差する方向で互いに隣接しており、
前記第1導体と前記第2導体は、同一層内に設けられ、前記同一層内での平面視における前記第1導体の面積は、平面視における前記第2導体の面積と略等しく、
前記積層方向と交差する方向から視たときに、前記第1導体と前記第2導体とが互いに交互に配置されており、
前記第3導体と前記第4導体は、同一層内に設けられ、前記同一層内での平面視における前記第3導体の面積は、平面視における前記第4導体の面積は略等しく、
前記積層方向と交差する方向から視たときに、前記第3導体と前記第4導体とが互いに交互に配置されている、積層インダクタアレイ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層インダクタおよび積層インダクタアレイに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、機器の高機能化により電圧変換回路のDC-DCコンバータは大電流化および高効率化が進んでおり、これらの機器に使われるパワーインダクタの定格電流も高まっている。
【0003】
上記インダクタの一例を示す特許文献1には、第1の絶縁本体内に設けられた第1のコイル導体と、第2の絶縁本体内に設けられた第2のコイル導体と、を備え、第1のコイル導体の第1のコイル面は、第2のコイル導体の第2のコイル面と対向しているコイル部品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-067883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のように、コイル部品が第1のコイル導体と第2のコイル導体とを備える場合、第1のコイル導体の引出導体(特許文献1の図2参照)と第2のコイル導体の引出導体(特許文献1の図3参照)との形状の違い、および/または、引出導体の配線長の違い等により、第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に直流抵抗(R
dc
)および/またはインダクタンス値に差異が発生していた。
【0006】
本開示は、かかる課題に鑑みて為されたものである。即ち、本開示の主たる目的は、内部に複数のコイル導体を備えるインダクタにおいて、各コイル導体の直流抵抗および/またはインダクタンス値の差異を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の積層インダクタは、
磁性層を積層方向に複数積層して構成された素体と、
前記素体の底面に設けられた第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極および第4外部電極と、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第1導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第1巻回部と、前記第1巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第1外部電極とを接続する第1スルーホールと、前記第1巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第2外部電極とを接続する第2スルーホールと、を備えた第1コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第2導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第2巻回部と、前記第2巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第3外部電極とを接続する第3スルーホールと、前記第2巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第4外部電極とを接続する第4スルーホールと、を備えた第2コイルと、を有し、
前記第1導体と前記第2導体は、同一層内に設けられ、前記同一層内での平面視における前記第1導体の面積は、平面視における前記第2導体の面積は略等しく、
前記積層方向と交差する方向から視たときに、前記第1導体と前記第2導体とが互いに交互に配置されている。
【0008】
また、本開示の積層インダクタアレイは、
磁性層を積層方向に複数積層して構成された素体と、
前記素体の底面に設けられた第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極、第4外部電極、第5外部電極、第6外部電極、第7外部電極および第8外部電極と、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第1導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第1巻回部と、前記第1巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第1外部電極とを接続する第1スルーホールと、前記第1巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第2外部電極とを接続する第2スルーホールと、を備えた第1コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第2導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第2巻回部と、前記第2巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第3外部電極とを接続する第3スルーホールと、前記第2巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第4外部電極とを接続する第4スルーホールと、を備えた第2コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第3導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第3巻回部と、前記第3巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第5外部電極とを接続する第5スルーホールと、前記第3巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第6外部電極とを接続する第6スルーホールと、を備えた第3コイルと、
前記素体の互いに異なる層に配置された複数の第4導体のそれぞれの端部をビアにより接続して形成された第4巻回部と、前記第4巻回部の前記底面から相対的に近い一端と前記第7外部電極とを接続する第7スルーホールと、前記第4巻回部の前記底面から相対的に遠い他端と前記第8外部電極とを接続する第8スルーホールと、を備えた第4コイルと、を有し、
前記第3コイルおよび前記第4コイルは、前記第1コイルおよび前記第2コイルに対して前記積層方向と交差する方向で互いに隣接しており、
前記第1導体と前記第2導体は、同一層内に設けられ、前記同一層内での平面視における前記第1導体の面積は、平面視における前記第2導体の面積と略等しく、
前記積層方向と交差する方向から視たときに、前記第1導体と前記第2導体とが互いに交互に配置されており、
前記第3導体と前記第4導体は、同一層内に設けられ、前記同一層内での平面視における前記第3導体の面積は、平面視における前記第4導体の面積と略等しく、
前記積層方向と交差する方向から視たときに、前記第3導体と前記第4導体とが互いに交互に配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、内部に複数のコイルを備えるインダクタにおいて、各コイルの直流抵抗および/またはインダクタンス値の差異を低減することができる。具体的には、第1導体と第2導体は、同一層内に設けられ、同一層内での平面視における第1導体の面積は、平面視における第2導体の面積と略等しく、積層方向と交差する方向から視たときに、第1導体と第2導体とが互いに交互に配置されているため、コイルの形状が類似し、配線長等を略等しくできる。したがって、各コイルの直流抵抗および/またはインダクタンス値の差異を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の積層インダクタの一例を模式的に示す斜視図である。
図2は、本開示の第1コイルおよび第2コイルの一例を模式的に示す斜視図である。
図3は、本開示の積層インダクタの内部構造の一例を模式的に示す分解斜視図である。
図4は、本開示の積層インダクタの一例を模式的に示す断面図である。
図5は、本開示の他の積層インダクタの一例を模式的に示す断面図である。
図6は、本開示の積層インダクタアレイの一例を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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