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公開番号2025014680
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117441
出願日2023-07-19
発明の名称軟磁性粉末、圧粉磁心、磁性素子および電子機器
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01F 1/153 20060101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】密度および透磁率が高い圧粉体を製造可能であり、かつ、低保磁力で製造しやすい軟磁性粉末、前記軟磁性粉末を含む圧粉磁心、前記圧粉磁心を備える磁性素子、ならびに、前記磁性素子を備える電子機器を提供すること。
【解決手段】組成がFexCuaNbb(Si1-y(B1-zCrz)y)100-x-a-b[a、b、x、y、zは、0.3≦a≦2.0、2.0≦b≦4.0、75.5≦x≦79.5、0.55≦y≦0.91、0.015≦z≦0.185、を満たす。]で表され、アモルファス相および結晶相を有し、OESにより求められるCr含有率をX(Cr)とし、EDXにより求められるアモルファス相のCr含有率およびB含有率をY(Cr)およびY(B)とするとき、式(1)および式(2)を満たす軟磁性粉末。
X(Cr)<Y(Cr)≦X(Cr)+1.0 (1)
3.0≦Y(B)≦15.0 (2)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固体発光分光分析装置(OES)により求められる組成が、原子数比における組成式Fe

Cu

Nb

(Si
1-y
(B
1-z
Cr




100-x-a-b
[a、b、x、y、zは、
0.3≦a≦2.0、
2.0≦b≦4.0、
75.5≦x≦79.5、
0.55≦y≦0.91、
0.015≦z≦0.185、
を満たす。]
で表され、
Feが最も濃度が高い構成元素であるアモルファス組織で構成されているアモルファス相、および、Feが最も濃度が高い構成元素である結晶組織で構成されている結晶相を有し、
固体発光分光分析装置(OES)により求められるCr含有率[原子%]をX(Cr)とし、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)により求められる前記アモルファス相のCr含有率[原子%]およびB含有率[原子%]をY(Cr)およびY(B)とするとき、下記式(1)および式(2)を満たすことを特徴とする軟磁性粉末。
X(Cr)<Y(Cr)≦X(Cr)+1.0 (1)
3.0≦Y(B)≦15.0 (2)
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)により求められる前記結晶相のCr含有率[原子%]をZ(Cr)とするとき、下記式(3)を満たし、
Z(Cr)<X(Cr) (3)
エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)により求められる前記アモルファス相のB含有率Y(B)[原子%]は、下記式(4)を満たす請求項1に記載の軟磁性粉末。
3.0≦Y(B)≦10.0 (4)
【請求項3】
前記Y(Cr)[原子%]、前記Y(B)[原子%]および前記Z(Cr)[原子%]は、下記式(5)ないし式(7)を満たす請求項2に記載の軟磁性粉末。
1.5≦Y(Cr)≦2.5 (5)
4.0≦Y(B)≦7.0 (6)
0.8≦Z(Cr)≦2.0 (7)
【請求項4】
酸素含有率が、1500ppm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の軟磁性粉末。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の軟磁性粉末を含むことを特徴とする圧粉磁心。
【請求項6】
請求項5に記載の圧粉磁心を備えることを特徴とする磁性素子。
【請求項7】
請求項6に記載の磁性素子を備えることを特徴とする電子機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟磁性粉末、圧粉磁心、磁性素子および電子機器に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
圧粉磁心を含む磁性素子を備える各種モバイル機器において、小型化や高出力化を図るためには、スイッチング電源の変換周波数の高周波対応および高電流対応が必要になる。それに伴って、圧粉磁心が含む軟磁性粉末についても、高周波対応および高電流対応が求められている。
【0003】
特許文献1には、Fe

Cu

Nb

(Si
1-y



100-x-a-b
[ただし、a、bおよびxは、それぞれ原子%であって、0.3≦a≦2.0、2.0≦b≦4.0および73.0≦x≦79.5を満たす数である。また、yは、f(x)≦y<0.99を満たす数である。なお、f(x)=(4×10
-34
)x
17.56
である。]で表される組成を有し、粒径1.0nm以上30.0nm以下の結晶組織を30体積%以上含有することを特徴とする軟磁性粉末が開示されている。このような軟磁性粉末は、透磁率が高く、小型化が図られた磁性素子を実現することができる。また、このような軟磁性粉末は、微小な結晶を含むため、高周波数域における低鉄損化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-189928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の軟磁性粉末は、組成によっては酸化しやすく、成形時の密度を十分に高められないという課題を有する。成形体の密度は、圧粉磁心を有する磁性素子の透磁率に影響を及ぼす。そこで、耐酸化性に優れ、かつ、密度および透磁率が高い成形体を製造可能な軟磁性粉末の実現が課題となっている。
【0006】
また、高周波数域での低鉄損化を図るためには、ヒステリシス損失の原因となる保磁力を低下させることが重要である。しかしながら、特許文献1に記載の軟磁性粉末は、低保磁力化が不十分である。
【0007】
さらに、特許文献1に記載の軟磁性粉末では、アモルファス組織と微小な結晶組織とを混在させることも開示されている。このような構成を実現するためには、アモルファス組織で占められた粉末を製造後、この粉末に熱処理を行って部分的に結晶化させる必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の軟磁性粉末では、熱処理後の保磁力が熱処理の条件に応じて変動しやすい。このため、低保磁力化が図られた軟磁性粉末を効率よく製造することも課題となっている。
【0008】
そこで、密度および透磁率が高い圧粉体を製造可能であり、かつ、低保磁力で製造しやすい軟磁性粉末の実現が課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の適用例に係る軟磁性粉末は、
固体発光分光分析装置(OES)により求められる組成が、原子数比における組成式Fe

Cu

Nb

(Si
1-y
(B
1-z
Cr




100-x-a-b
[a、b、x、y、zは、
0.3≦a≦2.0、
2.0≦b≦4.0、
75.5≦x≦79.5、
0.55≦y≦0.91、
0.015≦z≦0.185、
を満たす。]
で表され、
Feが最も濃度が高い構成元素であるアモルファス組織で構成されているアモルファス相、および、Feが最も濃度が高い構成元素である結晶組織で構成されている結晶相を有し、
OESにより求められるCr含有率[原子%]をX(Cr)とし、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)により求められる前記アモルファス相のCr含有率[原子%]およびB含有率[原子%]をY(Cr)およびY(B)とするとき、下記式(1)および式(2)を満たす。
X(Cr)<Y(Cr)≦X(Cr)+1.0 (1)
3.0≦Y(B)≦15.0 (2)
【0010】
本発明の適用例に係る圧粉磁心は、
本発明の適用例に係る軟磁性粉末を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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