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公開番号2025013821
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-28
出願番号2024174877,2021172295
出願日2024-10-04,2019-06-10
発明の名称耐食性かつ機械加工可能な銅合金で形成された成形部品
出願人ゲブル ケンペル ゲーエムベーハー ウント コンパニィー カーゲー メタルヴェルケ
代理人個人
主分類C22C 9/02 20060101AFI20250121BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】低い鉛含量であり、機械的特性、耐食性を有する銅合金およびその使用、成形品の製造のためのプロセス、並びにそれらから形成された成形品を提供する。
【解決手段】Sn:2~6%、Zn:0~5%、S:0.05~0.6%、Pb:0.25%未満、Ni:0.6%未満、Sb:0.2%未満を含み、場合により、最大0.06重量%までのリン、最大0.03重量%までのB、最大0.03重量%までのZr、および不可避的不純物を含み、残部がCuである銅合金が提供される。成形品を製造するための、銅合金の少なくとも1つの熱間成形操作を含むことを特徴とするプロセス、並びにそれらから形成された成形品も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つの熱間成形操作を含むプロセスによる成形部品の製造に適した銅合金で
あって、該合金は、重量%で以下の組成、すなわち、
Sn:2~6%
Zn:0~5%
S:0.05~0.6%
Pb:0.25%未満
Ni:0.6%未満
Sb:0.2%未満
を含み、場合により、最大0.06重量%までのリン、最大0.03重量%までのB、最
大0.03重量%までのZr、および不可避的不純物を含み、残部がCuであることを特
徴とする銅合金。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
少なくとも1つの熱間成形操作を含むプロセスによる成形部品の製造のための銅合金の
使用であって、該合金は、重量%で以下の組成、すなわち、
Sn:2~6%
Zn:0~5%
S:0.05~0.6%
Pb:0.25%未満
Ni:0.6%未満
Sb:0.2%未満
を含み、場合により、最大0.06重量%までのリン、最大0.03重量%までのB、最
大0.03重量%までのZr、および不可避的不純物を含み、残部がCuである銅合金で
ある、銅合金の使用。
【請求項3】
銅合金から成形部品を製造するためのプロセスであって、前記銅合金は、重量%で以下
の組成、すなわち、
Sn:2~6%
Zn:0~5%
S:0.05~0.6%
Pb:0.25%未満
Ni:0.6%未満
Sb:0.2%未満
を含み、場合により、最大0.06重量%までのリン、最大0.03重量%までのB、最
大0.03重量%までのZr、および不可避的不純物を含み、残部がCuである銅合金で
あり、前記プロセスは、
成形品を製造するための銅合金の少なくとも1つの熱間成形操作を含む
ことを特徴とするプロセス。
【請求項4】
不純物の合計が0.25重量%を超えない、請求項1に記載の銅合金、請求項2に記載
の使用、または請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
スズの含有量が2~4重量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の銅合金、使
用またはプロセス。
【請求項6】
亜鉛の含有量が0~3重量%である、請求項1~5のいずれかに記載の銅合金、使用ま
たはプロセス。
【請求項7】
硫黄の含有量が0.1~0.45重量%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の
銅合金、使用またはプロセス。
【請求項8】
前記銅合金が、Al、Si、Sb、Te、Se、CおよびBi族の元素を含まず、およ
び/または合金がPbを含まない、請求項1~7のいずれか一項に記載の銅合金、使用ま
たはプロセス。
【請求項9】
前記銅合金が、少なくとも1つの熱間成形後の機械加工ステップをさらに含むプロセス
によって成形部品を製造するのに適しており、前記プロセスが、少なくとも1つの熱間成
形ステップをさらに含むか、前記使用が熱間成形に続く機械加工プロセスを含む、請求項
1~8のいずれか一項に記載の銅合金、使用またはプロセス。
【請求項10】
請求項1または4~9のいずれかに記載の銅合金から形成された、または請求項2およ
び4~9のいずれか一項に記載の使用によって得られた、または請求項3~9のいずれか
に記載のプロセスによって得られた成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は銅合金、その使用、並びに成形品の製造のためのプロセスおよびそれから形成
された成形品に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
水は貴重な原料であり、日常の使用に欠かすことができないものである。従って、飲料
水が供給システムから取られるとき、それが細菌学的に、その後の消費が人間の病気をも
たらさないようでなければならない。これを達成するために、飲料水に直接接触する材料
に高い要求が課される。銅は最も高品質な汎用材料であり、水系システムの産業および技
術において不可欠な材料と見なされている。銅は静菌性を有しており、優れた耐食性も提
供する。銅はまた、成形においても優れた特性を示す。銅鋳造合金は鋳造が容易であり、
材料の高い強度と靭性により、プラストメカニカル成形に特に適している。
【0003】
しかしながら、機械加工中に問題を引き起こすのは、まさにこの塑性変形能である。こ
こで、均一な銅材料は長い切り屑(チップ)を形成する傾向がある。このタイプの切り屑
は、全自動旋削または穴開け中の作業シーケンスを阻害し、工具の刃先の激しい摩耗に繋
がる。銅の切り屑形成は、機械加工の制限要因である場合が多いため、ワークピースの経
済効率に直接的な影響を有する。
【0004】
ガンメタルは、銅鋳造合金のグループに属し、良好な鋳造性と最適な機械加工性および
高強度の組み合わせによって特徴付けられる。ガンメタルは、その優れた耐食性のため、
継手や衛生技術などの水系システムに特に適している。一般的なガンメタル合金は、強度
と耐食性を高めるためにスズを含んでいる。費用対効果の高い銅の代替品として、亜鉛が
添加される。ガンメタルで作られた製品を経済的に処理できるようにするために、重金属
リードが添加される。これは、合金のチップブレーカーとして機能し、CNCマシンおよ
び従来の自動旋盤での加工を可能にする。
【0005】
市販の鉛含有継手において飲料水が長期間流れない場合、金属イオンの移動によって、
水道水に鉛が放出される可能性がある。高い鉛濃度は健康に害があると考えられている。
このため、飲料水と接触する材料の鉛含有量には世界中でさらに厳しい要件が課されてい
る。ドイツ内でも、法定飲用水条例により、2013年1月12日以降、鉛含有量が10
μg/Lに削減された。飲料水中の鉛含有量をさらに削減する圧力が世界中で高まってお
り、今後も増加し続けるだろう。例えば、米国の法的要件により、銅合金の鉛含有量は、
飲料水中の実際の鉛濃度に関係なく、0.25%の平均鉛含有量を超えてはならない。
【0006】
理想的なガンメタルは、鉛および他の疑わしい物質を含まず、生産において同じまたは
よりよい効率を有し、耐食性、高い機械的強度および良好な加工性を損なうことはない。
【0007】
特許文献1は、4~6重量%のスズ、4~6重量%の亜鉛、および0.25重量%未満
の鉛を含む無鉛ガンメタル合金を記載している。この合金を用いて、鋳造プロセスによっ
て鉛フリーの部品を製造することができる。しかしながら、これらのコンポーネントの機
能面を形成するための後続の機械的処理は考慮されていない。鉛なしに、特定の組成は均
一なα-MK微細構造を示し、これは長い切り屑を形成する傾向があり、経済的に機械加
工することができない。また、想定される鋳造プロセスは、成形部品の生産のために、代
替の成形プロセスよりも高い材料投入量を必要とする。特許文献2~5は、銅合金を開示
している。特許文献6は、2~8重量%のスズ、2.5~13重量%の亜鉛、および0.
25重量%未満の鉛を含み、ホットプレスに適しており、ホットプレスの最後に均質な構
造を示す鉛フリーのガンメタル合金の形成プロセスを記載している。熱間成形により、少
ない材料投入量で成形部品を経済的に製造することができる。ブランクの成形までのプロ
セスシーケンスは説明されているが、コンポーネントの機能面の形成に必要な後続の機械
加工プロセスは考慮されていない。化学組成とそれに続く熱間成形により、均質な微細構
造が形成される。ここでも、チップブレーカーが存在しない場合には、加工中に長い切り
屑が形成され、部品の経済的な加工がより困難になる。
【0008】
特許文献7は、比較的低いが有意な割合のMn、Al、およびZrに加えて、Si含有
量が比較的高い銅合金で作られた低マイグレーション成分を記載している。同様の銅合金
は、特許文献8にも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
欧州特許第2290114号
米国特許出願公開第2012/0082588号
欧州特許第2241643号
欧州特許第3225707号
米国特許第9181606号
欧州特許第2872660号
欧州特許第1801250号
国際公開第2007/068470号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
先行技術で現在知られている多くの銅合金にもかかわらず、一方では、鉛(Pb)を使
用せずに管理し、これは環境および健康の観点からの問題であり、他方では、機械的特性
と耐食性を損なうことなく成形プロセスを可能にするガンメタル合金を特定することは、
依然として課題である。良好な熱間成形性を示し(すなわち、機械的特性の著しい低下な
しに)、好ましくは機械加工が容易な銅合金の提供は、特に課題であることが証明されて
いる。
(【0011】以降は省略されています)

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