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公開番号2025013203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024099898
出願日2024-06-20
発明の名称ゴルフクラブヘッド
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A63B 53/04 20150101AFI20250117BHJP(スポーツ;ゲーム;娯楽)
要約【課題】ボールが打撃される可能性が高い場所に重心を近づけると同時に、オフセンターヒットに対する寛容性も提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド100は、20°~54°のロフトと、トップ部130、トップ部と反対側のソール部140、ヒール部120、ヒール部と反対側のトウ部110、ヒール部から延びるホーゼル部150を含む本体とを含む。ホーゼル部は、ゴルフクラブシャフトを受け入れるための開放端を有するホーゼルボアと、ゴルフクラブシャフトを支持する支持面と、支持面からソール方向に延びる補助凹部とを含み、補助凹部は、2cm3~3.5cm3の容積を含む。ゴルフクラブヘッドは、仮想のフェース平面を画定し、フェース中心164を有する打撃フェース160と、仮想のフェース平面に垂直で、フェース中心を通って延びる仮想の垂直中心平面166と、仮想の垂直中心平面から5mm以内の重心170とをさらに含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ゴルフクラブヘッドであって、仮想接地平面に対して基準位置に置かれたときに、
20°から54°の間のロフト角;
ヘッド本体であって、
トップ部と、
前記トップ部と反対側のソール部と、
ヒール部と、
前記ヒール部と反対側のトウ部と、
前記ヒール部から延びるホーゼル部であって、ゴルフクラブシャフトを受け入れるための開放端と、前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された支持面とを備えたホーゼルボア、および前記支持面からソール方向に延びる補助凹部であって、2立方センチメートルから3.5立方センチメートルの間の容積を有する補助凹部を含むホーゼル部と、
フェース中心を有し、かつ、仮想のフェース平面を規定する打撃フェースとを含むヘッド本体;
前記仮想のフェース平面に垂直で、前記フェース中心を通る仮想の垂直中心平面;並びに
前記仮想の垂直中心平面から5mm以内の重心、
を含むゴルフクラブヘッド。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記ヘッド本体は、第1の融点および第1の密度を有する第1の材料で形成されており、
前記ゴルフクラブヘッドは、さらに、前記第1の融点よりも高い第2の融点および前記第1の密度よりも小さい第2の密度を有する第2の材料で形成された補助要素を含み、
前記補助要素は、少なくとも一部が前記補助凹部内に配置され、かつ、少なくとも一部が前記第1の材料によって包まれている、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記補助要素は、セラミック材料を含む、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記第2の密度は2.5g/cm

以下である、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記補助要素は、4.5g以上の要素質量Maを含む、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記補助要素は、5.0g以上の要素質量Maを含む、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
前記補助要素は、2.5cc以上の体積を含む、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
前記打撃フェースは、さらに、
前記フェース中心を含む中央領域であって、第1の平均厚さを有する中央領域、
前記中央領域の上方に位置する上部領域であって、第2の平均厚さを有する上部領域、
前記中央領域のトウ側に位置するトウ領域であって、第3の平均厚さを有するトウ領域、および
前記中央領域を少なくとも部分的に取り囲み、前記中央領域と前記上部領域および前記トウ領域の各々との間に配置された中間領域であって、前記第1の平均厚さ、前記第2の平均厚さおよび前記第3の平均厚さよりも大きい第4の平均厚さを有する、中間領域を含む、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
キャビティバックスタイルヘッドを含む、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
ゴルフクラブヘッドセットであって、
第1のゴルフクラブヘッド、並びに、第2のゴルフクラブヘッドを含み、
前記第1のゴルフクラブヘッドは、30°から54°の間の第1のロフト、および、第1の本体を含み、
前記第1の本体は、
第1のトップ部と、
前記第1のトップ部の反対側の第1のソール部と、
第1のヒール部と、
前記第1のヒール部の反対側の第1のトウ部と、
前記第1のヒール部から延びる第1のホーゼル部であって、ゴルフクラブシャフトを受けるための第1の開放端と、前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された第1の支持面とを含む第1のホーゼルボア、および前記第1の支持面からソール方向に延びる第1の補助凹部であって、2.25立方センチメートルより大きい容積を有する第1の補助凹部を含む第1のホーゼル部とを含み、
前記第2のゴルフクラブヘッドは、30°未満の第2のロフトおよび第2の本体を含み、
前記第2の本体は、
第2のトップ部と、
前記第2のトップ部の反対側の第2のソール部と、
第2のヒール部と、
前記第2ヒール部の反対側の第2のトウ部と、
前記第2のヒール部から延びる第2のホーゼル部であって、ゴルフクラブシャフトを受けるための第2の開放端と、前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された第2の支持面とを含む第2のホーゼルボア、および前記第2の支持面からソール方向に延びる第2の補助凹部であって、1立方センチメートル未満の容積を有する第2の補助凹部を含む第2のホーゼル部とを含む、
ゴルフクラブヘッドセット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にゴルフクラブの分野に関する。より詳細には、本開示は、クラブヘッドの少なくともホーゼル部にインサートを有するゴルフクラブヘッドに関する。
続きを表示(約 5,300 文字)【0002】
ゴルフクラブヘッド設計の目標は、クラブヘッドの重心を、スイング中にゴルフボールと最も接触する可能性が高い打撃フェース上の位置に合わせることである。これにより、ショットの精度が向上し、ゴルファーのスイングから得られるエネルギーをできるだけ多くインパクトでゴルフボールに伝えることができるため、好ましいゴルフショットを実現することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この目標を所与の質量予算の制約内で達成することはしばしば困難である。いくつかの例では、慣性モーメントを増加させ、それによってオフセンターヒットでの「寛容性」を追加するために、アイアンまたはウェッジタイプのゴルフクラブヘッドに周囲加重を追加することができる。しかしながら、そのような特徴は、スイートスポットの位置に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、クラブヘッドのある部分から別の部分に重量を個別に移動させて、ゴルフボールが打撃される可能性が高い場所に前記重心を近づけると同時に、オフセンターヒットに対する寛容性も提供する設計の必要性が存在する。
【0004】
本開示の1つまたは複数の態様によるゴルフクラブヘッドは、基準位置に置かれたとき、20°から54°の間のロフト、および本体とを含み、前記本体は、トップ部と、前記トップ部と反対側のソール部と、ヒール部と、前記ヒール部と反対側のトウ部と、前記ヒール部から延びるホーゼル部とを含む。前記ホーゼル部は、ゴルフクラブシャフトを受け入れるための開放端と、前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された支持面とを有するホーゼルボア、および前記支持面からソール方向に延びる補助凹部を含み、前記補助凹部は、2立方センチメートルから3.5立方センチメートルの間の容積を有する。前記ゴルフクラブヘッドは、仮想のフェース平面を画定し、かつ、フェース中心を有する打撃フェース、前記仮想のフェース平面に垂直で、前記フェース中心を通って延びる仮想の垂直中心平面、および、前記仮想の垂直中心平面から5mm以内の重心をさらに含む。
【0005】
本開示の1つまたは複数の態様によるゴルフクラブヘッドセットは、第1のゴルフクラブヘッドを含む。基準位置に置かれたときに、前記第1のゴルフクラブヘッドは、30°から54°の間の第1のロフト、および第1の本体を含み、前記第1の本体は、第1のトップ部と、前記第1のトップ部と反対側の第1のソール部と、第1のヒール部と、前記第1のヒール部と反対側の第1のトウ部と、前記第1のヒール部から延びる第1のホーゼル部とを含む。前記第1のホーゼル部は、ゴルフクラブシャフトを受けるための第1の開放端と、前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された第1の支持面とを有する第1のホーゼルボア、および前記支持面からソール方向に延びる補助凹部を含んでおり、前記補助凹部は2.25立方センチメートルより大きい容積を有する。前記セットは、第2のゴルフクラブヘッドを含む。第2のゴルフクラブヘッドは、30°未満の第2のロフト、および、第2の本体を含み、前記第2の本体は、第2のトップ部と、前記第2のトップ部と反対側の第2のソール部と、第2のヒール部と、前記第2のヒール部と反対側の第2のトウ部と、前記第2のヒール部から延びる第2のホーゼル部とを含む。前記第2のホーゼル部は、ゴルフクラブシャフトを受けるための第2の開放端を有する第2のホーゼルボアと、前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された第2の支持面と、前記支持面からソール方向に延びる第2のボアとを含み、前記第2のボアは1立方センチメートル未満の容積を有する。
【0006】
ゴルフクラブヘッドの相関セットの形成方法は、第1のゴルフクラブヘッドを提供することであって、前記第1のゴルフクラブヘッドは、第1の打撃フェースと、ゴルフクラブシャフトを受け入れるための第1の開放端を有する第1のホーゼルボア、および前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された第1の支持面を含む第1のホーゼル部と、前記第1の支持面からソール方向に延びる補助凹部とを含み、前記補助凹部は、2.25立方センチメートルより大きい体積を有する第1のゴルフクラブヘッドを提供すること、前記第1のゴルフクラブヘッドの少なくとも前記第1の打撃フェースにコーティングを適用すること、並びに前記第1の打撃フェースに、180から120の間のグリットを有する酸化アルミニウムを含む第1のメディアブラストを適用すること、を含む。前記方法はさらに、第2のゴルフクラブヘッドを提供することであって、前記第2のゴルフクラブヘッドは、第2の打撃フェースと、ゴルフクラブシャフトを受け入れるための第2の開放端を有する第2のホーゼルボア、および前記ゴルフクラブシャフトを支持するように構成された第2の支持面を含む第2のホーゼル部と、前記第2の支持面からソール方向に延びる第2のボアとを含み、前記第2のボアは、1立方センチメートル未満の容積を有する第2のゴルフクラブヘッドを提供すること、前記第2のゴルフクラブヘッドの少なくとも前記第2の打撃フェースにコーティングを適用すること、並びに前記第2の打撃フェースに、酸化アルミニウムとセラミックメディアとの混合物を含み、かつ、前記酸化アルミニウムは、180と120との間のグリットを有する第2のメディアブラストを適用すること、を含む。
【0007】
本開示の様々な態様によるゴルフクラブヘッドおよびその製造方法のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の説明、図面、および添付の特許請求の範囲に関して検討すれば、より明らかになるであろう。以下に記載される説明および図面は、例示のみを目的とするものであり、本発明の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の一つ又は複数の態様による例示的なゴルフクラブヘッドの正面図である。
図2は、図1の例示的なゴルフクラブヘッドの背面図である。
図3は、本開示の一つ又は複数の態様による例示的なゴルフクラブヘッドのヒール側の立面図である。
図4は、図3のIV-IV線に沿ったゴルフクラブヘッドの断面図である。
図5は、ホーゼルが取り除かれた図3のゴルフクラブヘッドの正面斜視図である。
図6は、図5のVI-VI線に沿ったゴルフクラブヘッドの断面図である。
図7は、図3のゴルフクラブヘッドを製造する例示的な方法を示す。
図8は、図3のゴルフクラブヘッド内のインサートの拡大図である。
図9は、図8のインサートを設計する方法の一部として、複数のクラブヘッドの重なりを示す。
図10は、図7の方法の第2ステップから得られるゴルフクラブヘッドを示す。
図11は、図7の方法の第3ステップから得られるゴルフクラブヘッドを示す。
図12は、図7の方法の第4ステップから得られるゴルフクラブヘッドを示す。
図13は、本開示の1つ以上の態様に従った、ゴルフクラブヘッドを製造する例示的な方法を示す。
図14は、図13の方法の第4ステップから得られるゴルフクラブヘッドを示す。
図15は、本開示の1つ以上の態様によるゴルフクラブヘッドの背面図である。
図16は、図15のゴルフクラブヘッドのヒール側の図である。
図17は、図15のゴルフクラブヘッドの背面概略図である。
図18は、図17のXVIII-XVIII線に沿ったゴルフクラブヘッドの断面図である。
図19は、図17のXIX-XIX線に沿ったゴルフクラブヘッドの断面図である。
図20は、本開示の第2の実施形態によるゴルフクラブヘッドの背面斜視図である。
図21は、図20のゴルフクラブヘッドの底面図である。
図22は、図20のゴルフクラブヘッドの平面図である。
図23は、図20のゴルフクラブヘッドのトウ側立面図である。
図24は、図20のゴルフクラブヘッドのヒール側立面図である。
図25は、本開示の第3の実施形態によるゴルフクラブヘッドの斜視図である。
図26は、図25のゴルフクラブヘッドのヒール側立面図である。
図27は、図25のゴルフクラブヘッドのトウ側立面図である。
図28は、図25のゴルフクラブヘッドの正面図である。
図29は、図25のゴルフクラブヘッドの背面図である。
図30は、本開示の別の実施形態によるゴルフクラブヘッドのポートフォリオを示す正面図である。
図31は、バウンスオプション#1および#2のゴルフクラブヘッドの特性を示す。
図32Aは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの特性を示す。
図32Bは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図32Cは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図32Dは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図32Eは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図32Fは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図32Gは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図32Hは、ゴルフクラブヘッド用の低密度インサートの形状を示す。
図33は、様々なゴルフクラブヘッドのロフトとCGyとを比較したプロットである。
図34は、様々なゴルフクラブヘッドのロフトとIyyとを比較したプロットである。
図35は、様々なゴルフクラブヘッドのロフトとIyy/CGyとを比較したプロットである。
図36は、例示的なゴルフクラブヘッドの様々なパラメータを列挙した表である。
図37Aは、様々なゴルフクラブヘッドのSDr値のプロットを示す。
図37Bは、様々なゴルフクラブヘッドのSDr値のプロットを示す。
図38は、例示的なゴルフクラブヘッドのR

モデリングを示す。
図39Aは、様々なゴルフクラブヘッドの Spk/Sk とのプロットを示す。
図39Bは、様々なゴルフクラブヘッドの Svk/Sk とのプロットを示す。
図40は、本開示の第4の実施形態によるゴルフクラブヘッドの正面図である。
図41は、図40のゴルフクラブヘッドの背面図である。
図42は、本開示の第4の実施形態の別のゴルフクラブヘッドの正面図である。
図43は、図42のゴルフクラブヘッドの背面図である。
図44は、本開示によるキャビティバッククラブヘッドの打撃フェースの例示的な後面の部分背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1および図2に示されるのは、本開示の1つ以上の態様によるゴルフクラブヘッド100である。このゴルフクラブヘッドの本体は、トウ部110と、トウ部の反対側のヒール部120と、トップ部130と、トップ部の反対側のソール部140とによって境界を画定され得る。クラブヘッドを対応するシャフト(図示せず)に固定するためのホーゼル部150がヒール部から延びていてもよく、ホーゼル部は、仮想の中心ホーゼル軸152を規定することができる。
【0010】
クラブヘッドは、その前方部分に打撃フェース160をさらに含むことができる。打撃フェースは、仮想の打撃フェース面76に概ね一致し、打撃フェース面76と中心ホーゼル軸152との間で定まる工場で指定されたロフト角でゴルフボールに接触するように配置される、前方部分の実質的に平面状の外面部分である。打撃フェースは、打撃フェースと打撃されたゴルフボールとの間のトラクションを増大させる表面特徴で形成され、(例えば、濡れた状態での)ボールとの良好な接触を保証し、かつ、例えば、飛行中の安定性のため、または、打撃されたゴルフボールがバックスピンによって地面に戻った後の静止位置をより良く制御するために、ボールにある程度のスピンを付与してボールとの良好な接触を保証することができる。複数の実質的に平行な水平溝またはスコアライン162は、打撃フェースから凹んでいてもよい。打撃フェース上にテクスチャパターンを形成するために、スケールの小さい様々な特徴を考慮してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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