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公開番号2025012539
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115434
出願日2023-07-13
発明の名称石積擁壁の補強部材の施工方法
出願人岡部株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類E02D 17/20 20060101AFI20250117BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】石積擁壁の補強を行うための補強部材の施工において、石積擁壁の外観を損なうことのない補強部材の施工方法を実現する。
【解決手段】地山の表面に、複数の間知石を相互に隣接するように積み上げた石積擁壁の補強を行う補強部材の施工方法であって、前記間知石上において二段階削孔により孔部を削孔する工程と、前記孔部の開口部において、前記地山の裏面側に位置する第1削孔部と、前記地山の表面側に位置する第2削孔部と、を形成する工程と、前記孔部に補強部材を挿入し、前記第1削孔部内に充填材を充填する工程と、前記第2削孔部に閉塞部材を嵌め込み、前記第2削孔部と前記閉塞部材との隙間を埋めるように接着剤を充填させる工程と、を含み、前記閉塞部材は、前記孔部を削孔する工程において得られた石材を加工して作製され、前記接着剤は、前記閉塞部材を作製する際に得られた石材を破砕し、グラウト又はセメントと混合して作製される。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
地山の表面に、複数の間知石を相互に隣接するように積み上げた石積擁壁の補強を行う補強部材の施工方法であって、
前記間知石上において二段階削孔により孔部を削孔する工程と、
前記孔部の開口部において、前記地山の裏面側に位置する第1削孔部と、前記地山の表面側に位置する第2削孔部と、を形成する工程と、
前記孔部に補強部材を挿入し、前記第1削孔部内に充填材を充填する工程と、
前記第2削孔部に閉塞部材を嵌め込み、前記第2削孔部と前記閉塞部材との隙間を埋めるように接着剤を充填させる工程と、を含み、
前記閉塞部材は、前記孔部を削孔する工程において得られた石材を加工して作製され、
前記接着剤は、前記閉塞部材を作製する際に得られた石材を破砕し、グラウト又はセメントと混合して作製されることを特徴とする、補強部材の施工方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
地山の表面に、複数の間知石を相互に隣接するように積み上げた石積擁壁の補強を行う補強部材の施工方法であって、
前記間知石上において二段階削孔により孔部を削孔する工程と、
前記孔部の開口部において、前記地山の裏面側に位置する第1削孔部と、前記地山の表面側に位置する第2削孔部と、を形成する工程と、
前記孔部を削孔する工程において得られた石材を加工して閉塞部材を作製し、当該閉塞部材と前記補強部材を接着剤により一体化させて補強閉塞部材を作製する工程と、
前記孔部に前記補強閉塞部材を挿入し、前記第1削孔部内に充填材を充填する工程と、
前記第2削孔部と前記補強閉塞部材との隙間を埋めるように接着剤を充填させる工程と、を含み、
前記接着剤は、前記閉塞部材を作製する際に得られた石材を破砕し、グラウト又はセメントと混合して作製されることを特徴とする、補強部材の施工方法。
【請求項3】
地山の表面に、複数の間知石を相互に隣接するように積み上げた石積擁壁の補強を行う補強部材の施工方法であって、
前記間知石上において二段階削孔により孔部を削孔する工程と、
前記孔部の開口部において、前記地山の裏面側に位置する第1削孔部と、前記地山の表面側に位置する第2削孔部と、を形成する工程と、
前記孔部に補強部材を挿入し、前記第1削孔部内に充填材を充填する工程と、
前記第2削孔部に閉塞部材を嵌め込み、前記第2削孔部と前記閉塞部材との隙間を埋めるように充填材又は接着剤を充填させる工程と、
前記第2削孔部と前記閉塞部材との隙間に充填させた前記充填材又は前記接着剤の表面に粉砕石材を貼り付けて粉砕石材貼付部を構成する工程と、を含み、
前記閉塞部材は、前記孔部を削孔する工程において得られた石材を加工して作製され、
前記粉砕石材は、前記閉塞部材を作製する際に得られた石材を破砕したものであることを特徴とする、補強部材の施工方法。
【請求項4】
地山の表面に、複数の間知石を相互に隣接するように積み上げた石積擁壁の補強を行う補強部材の施工方法であって、
前記間知石上において二段階削孔により孔部を削孔する工程と、
前記孔部の開口部において、前記地山の裏面側に位置する第1削孔部と、前記地山の表面側に位置する第2削孔部と、を形成する工程と、
前記孔部を削孔する工程において得られた石材を加工して閉塞部材を作製し、当該閉塞部材と前記補強部材を接着剤により一体化させて補強閉塞部材を作製する工程と、
前記孔部に前記補強閉塞部材を挿入し、前記第1削孔部内に充填材を充填する工程と、
前記第2削孔部と前記補強閉塞部材との隙間を埋めるように充填材又は接着剤を充填させる工程と、
前記第2削孔部と前記閉塞部材との隙間に充填させた前記充填材又は前記接着剤の表面に粉砕石材を貼り付けて粉砕石材貼付部を構成する工程と、を含み、
前記粉砕石材は、前記閉塞部材を作製する際に得られた石材を破砕したものであることを特徴とする、補強部材の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、間知石や石材の裏面に砂利や割栗石を介し土層が設けられる構成や、間知石や石材の裏面に直接土層が設けられる構成の石積擁壁における補強部材の施工方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
石積擁壁は、傾斜地山の法面の崩落を防止するための構造として知られている。この石積擁壁においては、地震による揺れ、老朽化、経年劣化等により、雨水が石材間の隙間に流れやすくなる。このような理由により、石積擁壁の裏側から土層内部にかけて空洞化する恐れがあり、また、地山の土圧抵抗力が低下する懸念がある。内部の空洞化や土圧抵抗力の低下が進むと、石積擁壁全体の強度が低下し、崩落などが生じる恐れがある。
【0003】
そこで、石積擁壁に対し補強部材を施工し、石積擁壁の補強を行う場合がある。例えば、特許文献1には、石積擁壁の裏込めグリ石層の隙間にウレタン発泡体の硬化層を形成し、傾斜地山に対し石積擁壁の連結を強固にするような石積擁壁の補強工法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-69791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、石積擁壁に補強部材を施工する場合には、補強部材の頭部を間知石等の石材から突出させず、石材内部をくりぬいて凹部を形成させ、当該凹部に補強部材の頭部が収まるように施工を行い、当該凹部内にグラウト等の充填材を充填させて処理を行うことが知られている。
【0006】
石積擁壁の歴史は古く、歴史的価値の高い石積擁壁が数多く存在しており、景観が重要視される場合には、補強部材の施工における頭部の露出などの処理跡が問題になる場合がある。また、石積擁壁に用いられる間知石等の石材は、一つ一つが異なる色をしており、充填材として一般的なグラウトやセメントを用いると補強部分が目立ち、景観が損なわれる恐れがある。
【0007】
上記特許文献1に係る技術には、このような問題に鑑み、間知石に形成された、補強部材の頭部を収容する頭部収容凹所内に形成されたコーキング部上に間知石薄板を載置して、頭部収容凹所を閉塞する旨の記載がある。間知石薄板としては、間知石に対する頭部収容凹所の形成操作によって取り出された間知石部位を用いる旨や、間知石と同じ石材を加工したものを用いる旨が記載されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1のように間知石薄板を頭部収容凹所に嵌めるためには、間知石薄板の径が頭部収容凹所よりも小さく、間知石薄板と頭部収容凹所との間に隙間が生じると考えられるが、当該隙間を埋める手段は何ら開示されていない。
【0009】
上記事情に鑑み、本発明の目的は、石積擁壁の補強を行うための補強部材の施工において、石積擁壁の外観を損なうことのない補強部材の施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明によれば、地山の表面に、複数の間知石を相互に隣接するように積み上げた石積擁壁の補強を行う補強部材の施工方法であって、前記間知石上において二段階削孔により孔部を削孔する工程と、前記孔部の開口部において、前記地山の裏面側に位置する第1削孔部と、前記地山の表面側に位置する第2削孔部と、を形成する工程と、前記孔部に補強部材を挿入し、前記第1削孔部内に充填材を充填する工程と、前記第2削孔部に閉塞部材を嵌め込み、前記第2削孔部と前記閉塞部材との隙間を埋めるように接着剤を充填させる工程と、を含み、前記閉塞部材は、前記孔部を削孔する工程において得られた石材を加工して作製され、前記接着剤は、前記閉塞部材を作製する際に得られた石材を破砕し、グラウト又はセメントと混合して作製されることを特徴とする、補強部材の施工方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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