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公開番号2025011024
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024083626
出願日2024-05-22
発明の名称合金組成物及びかかる組成物から形成された物品
出願人ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング,General Electric Technology GmbH
代理人個人,弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
主分類C22C 38/60 20060101AFI20250116BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】向上した耐酸化性、低下した残留デルタフェライト及び向上した破断延性を有する鉄基合金を提供する。
【解決手段】組成物は、約10重量%~約11重量%のクロム、約0.030重量%以下のアルミニウム、約0.08重量%~約0.20重量%の炭素、約0.10重量%~約0.60重量%のケイ素、約0.05重量%~約0.40重量%のバナジウム、約0.01重量%~約0.10重量%のチタン、5重量%以下のマンガン、リン、硫黄、モリブデン、タングステン、ニッケル、ニオブ、窒素、銅、ホウ素、ジルコニウム、ヒ素、スズ、アンチモン、鉛、水素及びコバルト、残部の鉄及び残渣元素を含む。
【選択図】図1D
特許請求の範囲【請求項1】
約10重量%~約11重量%のクロム、
約0.030重量%以下のアルミニウム、
約0.08重量%~約0.20重量%の炭素、
約0.10重量%~約0.60重量%のケイ素、
約0.05重量%~約0.40重量%のバナジウム、
約0.01重量%~約0.10重量%のチタン、
5重量%以下のマンガン、リン、硫黄、モリブデン、タングステン、ニッケル、ニオブ、窒素、銅、ホウ素、ジルコニウム、ヒ素、スズ、アンチモン、鉛、水素及びコバルト、
残部の鉄及び残渣元素
を含む、組成物。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
当該組成物が約10.25重量%~約11重量%のクロムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
当該組成物が0.015重量%以下のアルミニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
当該組成物が約0.12重量%~約0.18重量%の炭素を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
当該組成物が約0.20重量%~約0.40重量%のケイ素を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
当該組成物が約0.10重量%~約0.30重量%のバナジウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
当該組成物が約0.015重量%~約0.060重量%のチタンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
約10.25重量%~約11重量%のクロム、
約0.015重量%以下のアルミニウム、
約0.12重量%~約0.18重量%の炭素、
約0.20重量%~約0.40重量%のケイ素、
約0.10重量%~約0.30重量%のバナジウム、
約0.015重量%~約0.060重量%のチタン、
5重量%以下のマンガン、リン、硫黄、モリブデン、タングステン、ニッケル、ニオブ、窒素、銅、ホウ素、ジルコニウム、ヒ素、スズ、アンチモン、鉛、水素及びコバルト、
残部の鉄及び残渣元素を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
約0.10重量%~約1.0重量%のマンガン、及び/又は
約0.40重量%~約1.2重量%のモリブデン
をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
約0.50重量%~約1.0重量%のマンガン、及び/又は
約0.60重量%~約0.80重量%のモリブデン
をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
本開示の分野は、広義には組成物に関するものであり、さらに具体的には、合金組成物及び合金組成物で形成された物品に関する。合金組成物は、耐酸化性の向上、残留デルタフェライトの低減、及び/又は破断延性の向上した合金を必要とする用途に広く応用できる。
続きを表示(約 2,400 文字)【0002】
鉄基合金は、鋳造及び鍛錬鋼製品に常用されている。しかし、従来の鉄基合金は、過度の酸化及び不十分な長期破断特性(デルタフェライト及び破断延性など)を示す。ある種の鉄基合金ではこれらの特性の1又は2が改善されたが、これらの特性がすべて最大化された鉄基合金はない。このことは、構造的健全性を含めずに、様々な部品の効率を高めるため一段と高い温度及び圧力で鉄基合金が動作する発電業界で特に当てはまる。
【0003】
しかし、クロム含有量を高めるような酸化の改善を目的とした化学的変更は、デルタフェライトの潜在性を増加させ、そのため高温破断特性の低下を招くおそれがある。タングステンの添加は、破断性能を向上させることができるが、高温酸化速度を増加させる。溶銑を脱酸化するためのアルミニウムの使用も、鉄基合金の破断延性を低下させることが判明した。
【0004】
そこで、向上した耐酸化性、低下した残留デルタフェライト、向上した破断延性を有する鉄基合金が求められている。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、組成物を提供する。本組成物は、約10重量%~約11重量%のクロム、約0.030重量%以下のアルミニウム、約0.08重量%~約0.20重量%の炭素、約0.10重量%~約0.60重量%のケイ素、約0.05重量%~約0.40重量%のバナジウム、約0.01重量%~約0.10重量%のチタン、5重量%以下のマンガン、リン、硫黄、モリブデン、タングステン、ニッケル、ニオブ、窒素、銅、ホウ素、ジルコニウム、ヒ素、スズ、アンチモン、鉛、水素及びコバルト、残部の鉄及び残渣元素を含む。
【0006】
別の態様では、組成物を含む物品を提供する。本組成物は、約10重量%~約11重量%のクロム、約0.030重量%以下のアルミニウム、約0.08重量%~約0.20重量%の炭素、約0.10重量%~約0.60重量%のケイ素、約0.05重量%~約0.40重量%のバナジウム、約0.01重量%~約0.10重量%のチタン、5重量%以下のマンガン、リン、硫黄、モリブデン、タングステン、ニッケル、ニオブ、窒素、銅、ホウ素、ジルコニウム、ヒ素、スズ、アンチモン、鉛、水素及びコバルト、残部の鉄及び残渣元素を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
上記その他の特徴、態様及び利点については、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができよう。本開示の上記その他の特徴については、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができよう。
比較組成物CE1に関する模擬マトリックス相の例示的な結果を示す図。
比較組成物CE2に関する模擬マトリックス相の例示的な結果を示す図。
比較組成物CE3に関する模擬マトリックス相の例示的な結果を示す図。
本発明の組成物IE1に関する模擬マトリックス相の例示的な結果を示す図。
比較組成物CE1に関する模擬焼入れ性の例示的な結果を示す図。
比較組成物CE2に関する模擬焼入れ性の例示的な結果を示す図。
比較組成物CE3に関する模擬焼入れ性の例示的な結果を示す図。
本発明の組成物IE1に関する模擬焼入れ性の例示的な結果を示す図。
比較組成物及び本発明の組成物に関する模擬YS焼戻しの例示的な結果を示す図。
比較組成物及び本発明の組成物に対する模擬UTS焼戻しの例示的な結果を示す図。
比較組成物及び本発明の組成物に関する模擬短期破断の例示的な結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
今回、本開示技術に係る組成物が鍛造及び鋳造合金に使用できることが判明した。本組成物は、他の合金組成物と比べると、Cr、Al、Si、C、Al、Ti及びVの元素含有量の変更を含む。Cr含有量は特に顕著である。組成物は、向上した耐酸化性、低下した残留デルタフェライト及び向上した破断延性を示す。本開示技術に係る組成物は、向上した耐酸化性、低下した残留デルタフェライト及び/又は向上した破断延性を有する合金が必要とされる用途に広く適用できる。
【0009】
今回、特に、クロム含有量を8.5%から9.5%、最大11%まで増加させると、クリープ強度強化フェライト(CSEF)鍛造鋼製品の内側及び外側酸化物層の形成が大幅に減少するという知見が得られた。クロム含有量を増加させると、クロム当量(CE)も高まり、デルタフェライトが残留する可能性がある。デルタフェライトは低クリープ耐性相であり、長期破断強度の低下を招く。そのため、最終製品中の残留デルタフェライトの量は一般に5%未満である。本開示技術に係る組成物は、残留デルタフェライト及び不十分な破断延性に起因する早期破断破壊のリスクを低減しながら、改善された酸化性能を達成するため、鋳造10~11%クロム合金の化学組成を最適化する。
【0010】
本明細書に記載の実施形態は、公知の鉄基合金の短所の少なくとも一部を解消する。本明細書に記載の例示的な実施形態は、組成物を含む。本組成物は、約10重量%~約11重量%のクロム、約0.030重量%以下のアルミニウム、約0.08重量%~約0.20重量%の炭素、約0.10重量%~約0.60重量%のケイ素、約0.05重量%~約0.40重量%のバナジウム、約0.01重量%~約0.10重量%のチタン、5重量%以下のマンガン、リン、硫黄、モリブデン、タングステン、ニッケル、ニオブ、窒素、銅、ホウ素、ジルコニウム、ヒ素、スズ、アンチモン、鉛、水素及びコバルト、残部の鉄及び残渣元素を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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