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公開番号2025010736
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023112888
出願日2023-07-10
発明の名称ゲルマニウムの回収方法
出願人住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人信栄事務所
主分類C22B 41/00 20060101AFI20250116BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】光ファイバの製造時にゲルマニウムを効率良く安価に回収できるゲルマニウム回収方法を提供する。
【解決手段】ゲルマニウムの回収方法は、光ファイバ母材の製造工程における排出ガスからゲルマニウムを回収する方法であって、前記排出ガスを分離装置に通過させて前記排出ガスからゲルマニウムを分離する第一工程を含む。前記排出ガスは、光ファイバ母材製造の脱水焼結工程において排出されるガスである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光ファイバ母材の製造工程における排出ガスからゲルマニウムを回収する方法であって、
前記排出ガスを分離装置に通過させて前記排出ガスからゲルマニウムを分離する第一工程を含み、
前記排出ガスは、光ファイバ母材製造の脱水焼結工程において排出されるガスである、
ゲルマニウムの回収方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記分離装置が湿式捕集装置であり、
前記第一工程において、前記排出ガスを前記湿式捕集装置に通過させ液体中にゲルマニウムを抽出する、請求項1に記載のゲルマニウムの回収方法。
【請求項3】
前記第一工程において、ゲルマニウムの抽出に用いられる前記液体の温度が30℃以上80℃以下である、請求項2に記載のゲルマニウムの回収方法。
【請求項4】
前記分離装置が、吸着剤を備える乾式吸着装置であり、
前記第一工程において、前記吸着剤にゲルマニウムを吸着させ、
前記第一工程の後、前記吸着剤に吸着されたゲルマニウムを液体中に抽出する第二工程をさらに含む、
請求項1に記載のゲルマニウムの回収方法。
【請求項5】
前記第二工程において、前記液体のpHまたは温度の少なくとも一方を調整してゲルマニウムを液体中に抽出する、請求項4に記載のゲルマニウムの回収方法。
【請求項6】
前記第二工程において、前記液体のpHを0以上6以下に調整する、請求項5に記載のゲルマニウムの回収方法。
【請求項7】
前記第二工程において、ゲルマニウムの抽出に用いられる前記液体の温度が30℃以上80℃以下である、請求項5または請求項6に記載のゲルマニウムの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲルマニウムの回収方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ダイオードなどの半導体の材料や、ガラス製の光ファイバにおけるコアの添加剤など、種々の工業製品の原料にゲルマニウムが使用されている。ゲルマニウムは、近年、価格が高騰している。そこで、例えば特許文献1から特許文献3には、ゲルマニウムを回収する技術が開示されている。特許文献1には、透明ガラス化する際の脱水焼結工程で揮散する酸化ゲルマニウムを、還元剤を用いて金属ゲルマニウムとして回収する技術が開示されている。特許文献2には、多孔質母材の堆積工程で、ゲルマニウム含有粒子をバグフィルターで回収し、光ファイバ製造工程で再利用する技術が開示されている。特許文献3には、廃液処理工程で、キレート形成性繊維をpHが3以上12以下に調整されたゲルマニウム含有水溶液と接触させて水溶液中のゲルマニウムを除去、回収する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭58-213838号公報
特開2004-2088号公報
特開2017-140571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光ファイバの製造時において、光ファイバのコアの添加剤であるゲルマニウムの一部は排出ガスとともに排出される。排出ガス中に含まれるゲルマニウムは、後段の排ガス処理・排水処理工程で処理され、最終的に酸化ケイ素と共に汚泥として排出される。光ファイバ製造の各工程でゲルマニウムを回収する技術が開示されているが、ゲルマニウムを効率良く安価に回収するのは容易ではなかった。特許文献1では、還元剤に炭素を使用することから、有毒な一酸化炭素が発生する。特許文献2では、処理ガス量が多く、設備が大型になる。特許文献3に示されるキレート繊維を用いた方法では、設備が高価である。
【0005】
本開示は、光ファイバの製造時にゲルマニウムを効率良く安価に回収できるゲルマニウム回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のゲルマニウムの回収方法は、
光ファイバ母材の製造工程における排出ガスからゲルマニウムを回収する方法であって、
前記排出ガスを分離装置に通過させて前記排出ガスからゲルマニウムを分離する第一工程を含み、
前記排出ガスは、光ファイバ母材製造の脱水焼結工程において排出されるガスである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、光ファイバの製造時にゲルマニウムを効率良く安価に回収できるゲルマニウム回収方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の一実施形態に係るゲルマニウムの回収方法のフローを示す図である。
図2は、本開示の一実施形態の第一態様に係る第一工程を模式的に示す図である。
図3は、本開示の一実施形態の第二態様に係る第一工程と第二工程を模式的に示す図である。
図4は、ゲルマニウム抽出液の処理工程の一例を模式的に示す図である。
図5は、ゲルマニウム抽出液の処理工程の別の例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。本開示の一実施形態に係るゲルマニウムの回収方法は、
(1)光ファイバ母材の製造工程における排出ガスからゲルマニウムを回収する方法であって、
前記排出ガスを分離装置に通過させて前記排出ガスからゲルマニウムを分離する第一工程を含み、
前記排出ガスは、光ファイバ母材製造の脱水焼結工程において排出されるガスである。
【0010】
上記のゲルマニウム回収方法によれば、小型で安価な回収設備によってゲルマニウムを回収できる。
(【0011】以降は省略されています)

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