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公開番号2025009179
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111997
出願日2023-07-07
発明の名称インク、インクジェット記録方法、インクセット、インクメディアセット、及び印刷メディア
出願人日本化薬株式会社
代理人
主分類C09D 17/00 20060101AFI20250110BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
保存安定性及び再分散性に優れる、各種の記録用、分散液、その分散液を用いた印刷物の提供。
【解決手段】
架橋剤と酸基含有樹脂を含み、該架橋剤の架橋官能基のモル当量数をA、該酸基含有樹脂の酸性官能基のモル当量数をB、とした場合、A/Bで算出される架橋値が、1.60を超え、かつ、3.00以下である、分散液。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
架橋剤と酸基含有樹脂を含み、該架橋剤の架橋官能基のモル当量数をA、該酸基含有樹脂の酸性官能基のモル当量数をB、とした場合、A/Bで算出される架橋値が、1.60を超え、かつ、3.00以下である、分散液。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
上記A/Bで算出される架橋値が、1.65以上、かつ、2.70以下である、請求項1に記載の分散液。
【請求項3】
さらに着色剤を含む、請求項1または2に記載の分散液。
【請求項4】
さらにワックスを含む、請求項1または2に記載の分散液。
【請求項5】
請求項1または2に記載の分散液の液滴を、インクジェットヘッドから吐出させて印刷メディアに記録を行う、インクジェット記録方法。
【請求項6】
前記印刷メディアが、インク難吸収性又はインク非吸収性の印刷メディアである、請求項5に記載のインクジェット記録方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載の分散液と、該分散液とは異なる他の分散液とを備える、分散液セット。
【請求項8】
請求項1または2に記載の分散液、請求項7に記載の分散液セットからなる群から選択されるいずれか少なくとも一つと、印刷メディアとを備える、分散液メディアセット。
【請求項9】
請求項1または2に記載の分散液、請求項7に記載の分散液セットが含む分散液、からなる群から選択される少なくともいずれかが付着した印刷メディア。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インク、インクジェット記録方法、インクセット、インクメディアセット、及び印刷メディアに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
各種のカラー記録方法の中でも代表的方法の1つであるインクジェットプリンタによる記録方法(インクジェット記録方法)は、インクの小滴を発生させ、これを紙等の印刷メディアに付着させ記録を行うものである。近年では商業用途や産業用途での需要が高まり、様々な印刷メディアに対して印刷ができるインクが求められている。
【0003】
カタログ、パンフレット等の商業分野では、コート紙やアート紙といった、普通紙に比べてインク吸収性の低い印刷メディア(以下、「インク難吸収性メディア」ともいう。)が用いられることが多い。また、屋外サイネージ、食品軟包装等の産業分野では、塩化ビニルフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリオレフィンフィルムといった、インク非吸収性の印刷メディア(以下、「インク非吸収性メディア」ともいう。)が用いられることが多い。
【0004】
インク難吸収性メディア及びインク非吸収性メディアに対しては、有機溶剤を主溶媒とした溶剤インクや、重合性モノマーを含有させた硬化性インク等の開発が進められてきた。しかし、これらのインクは、自然環境や人体への安全性の問題が多い。そこで、近年は、水を主溶媒とした水性インクの開発が盛んになってきている。特に記録物の耐候性や耐水性の観点から、着色剤に顔料を用いるものが主流となってきている。顔料インクには、長期において安定であることが求められる。一般にインク中で分子としてではなく粒子として分散状態で存在している顔料は、顔料粒子の凝集によって経時的に沈降現象が生じることが知られている。そのため、インク中で濃度勾配が生じ、初期の印字特性が得られなかったり、最悪の場合、凝集した粒子がノズルに詰まり、吐出できない状態となってしまったりする問題がある。
そのため、インク組成物として用いた場合に、各種堅牢性が良く、印刷して得られる画像の濃度が高く、保存安定性が良好なインク組成物の開発が求められている。また、擦過性を有することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2012-533651号公報
特開2017-186545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、保存安定性、再分散性に優れた分散液、該分散液を用いたインクジェット記録方法、該分散液を備える分散液セット、該分散液又は該分散液セットと印刷メディアとを備える分散液メディアセット、該分散液又は該分散液セットの各分散液が付着した印刷メディアを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、架橋剤と酸基含有樹脂を含み、該架橋剤の架橋官能基のモル当量数をA、該酸基含有樹脂の酸性官能基のモル当量数をB、とした場合、A/Bで算出される架橋値が、1.60を超え、かつ、3.00以下である、分散液が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
即ち本発明は、以下の1)~9)に関する。
1)
架橋剤と酸基含有樹脂を含み、該架橋剤の架橋官能基のモル当量数をA、該酸基含有樹脂の酸性官能基のモル当量数をB、とした場合、A/Bで算出される架橋値が、1.60を超え、かつ、3.00以下である、分散液。
2)
上記A/Bで算出される架橋値が、1.65以上、かつ、2.70以下である、1)に記載の分散液。
3)
さらに着色剤を含む、1)または2)に記載の分散液。
4)
さらにワックスを含む、1)または2)に記載の分散液。
5)
1)または2)に記載の分散液の液滴を、インクジェットヘッドから吐出させて印刷メディアに記録を行う、インクジェット記録方法。
6)
前記印刷メディアが、インク難吸収性又はインク非吸収性の印刷メディアである、5)に記載のインクジェット記録方法。
7)
1)または2)に記載の分散液と、該分散液とは異なる他の分散液とを備える、分散液セット。
8)
1)または2)に記載の分散液、請求項7に記載の分散液セットからなる群から選択されるいずれか少なくとも一つと、印刷メディアとを備える、分散液メディアセット。
9)
1)または2)に記載の分散液、請求項7に記載の分散液セットが含む分散液、からなる群から選択される少なくともいずれかが付着した印刷メディア。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、保存安定性及び再分散性に優れた分散液を提供できた。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について詳細に説明する。
本明細書において、「C.I.」とは、「カラーインデックス」を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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