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公開番号
2025007963
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023109730
出願日
2023-07-04
発明の名称
接着剤組成物及びこれを用いた偏光板
出願人
日本化薬株式会社
代理人
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20250109BHJP(光学)
要約
【課題】
本発明は、高温環境下に曝された場合に、ポリエン化による、偏光子の着色が生じず、また、高温高湿環境下においても、接着剤を介して貼合された保護フィルムと偏光子が剥がれない偏光板を提供することを目的とする。
【解決手段】
ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる
偏光子と保護フィルムとの貼り合わせに用いる接着剤であって、接着剤組成物100重量部に対して、
(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートが25重量%以上、65重量%以下、及び、
(b)イソシアネート化合物が20重量%より多く、70重量%以下、
を含むことを特徴とする接着剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる
偏光子と保護フィルムとの貼り合わせに用いる接着剤であって、接着剤組成物100重量部に対して、
(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートが25重量%以上、65重量%以下、及び、
(b)イソシアネート化合物が20重量%より多く、70重量%以下、
を含むことを特徴とする接着剤組成物。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項3】
前記イソシアネート化合物がヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート、ヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットより少なくとも1種選択されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
【請求項4】
ウレタンアクリレートを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の接着剤組成物を用いて、ヨウ素又は二色性染料が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムの片面または両面に保護フィルムを貼り合わせたことを特徴とする偏光板。
【請求項6】
前記保護フィルムとして、非晶性ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、脂環式ポリイミド系樹脂から選ばれる少なくともいずれかの透明樹脂のフィルムが偏光子の少なくとも片面に貼合されてなる、請求項5に記載の偏光板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い耐高温高湿性および接着性を有した接着剤組成物、該接着剤組成物を用いて偏光子の片面または両面に保護膜を貼合してなる偏光板に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、各種液晶表示装置は、携帯電話やタブレット端末等のモバイル機器に加えて、カーナビゲーション装置やバックモニター等の車載用の画像表示装置としても使用される等その用途は広がっている。これに伴い、前記画像表示装置には、従来要求されてきたよりも過酷な環境下(例えば、高温環境下)における高い耐久性が求められている。
【0003】
偏光板は、液晶表示装置を構成する光学部品の一つとして有用である。偏光板は通常、偏光子の両面に保護膜が積層された構造を有し、液晶表示装置に組み込まれて使用される。これまでは保護膜の多くにトリアセチルセルロースフィルムが使用されてきた。トリアセチルセルロースの透湿度は高く、これを保護膜として貼合した偏光板は、湿熱下例えば、温度85℃、相対湿度85%のような条件下では劣化を引き起こす等の問題があった。
【0004】
そこで、トリアセチルセルロース樹脂フィルムよりも透湿度の低い樹脂フィルムを保護膜とすることで、かかる問題を解決する方法も提案されており、例えば、非晶性ポリオレフィン樹脂を保護膜とすることが知られている。具体的には、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを偏光子の少なくとも一方の面に保護膜として積層することが、特許文献1に記載されている。
【0005】
このような透湿度の低い保護膜を従来の装置で貼合する場合、水を主な溶媒とする接着剤、例えば、ポリビニルアルコール水溶液を使用して、ポリビニルアルコール系の偏光子に保護膜を貼合した後に溶媒を乾燥させるいわゆるウェットラミネーションでは、十分な接着強度が得られなかったり、外観が不良になったりする等の問題があった。これは、透湿度の低いフィルムは一般的にトリアセチルセルロースフィルムよりも疎水性であることや透湿度が低いために溶媒である水を十分に乾燥できないこと等の理由による。
【0006】
そこで、特許文献2には、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とする接着剤が開示されており、加熱または活性エネルギー線の照射によるカチオン重合による接着法が提案されている。しかしながら、これらの接着剤は、発生するカチオンの影響により、接着力は向上するが、耐久性試験の際に偏光子がポリエン化により褐色に変色してしまうという問題がある。
【0007】
また、特許文献3には、ヒドロキシ基含有アクリレートとイソシアネート化合物を用いた接着剤が開示されており、当該接着組成では酸を使わないため、ポリエン化による偏光子の変色を防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平6-51117号公報
特開2004-245925号公報
特開2010-8928号公報
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献3に記載の接着組成では、高温高湿環境下において、接着剤を介して貼合された保護フィルムと偏光子が剥がれてしまう問題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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