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公開番号2025008679
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111045
出願日2023-07-05
発明の名称非晶質性化有機化合物を含む複合粒子の製造方法
出願人学校法人 名城大学
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類A61K 47/36 20060101AFI20250109BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】容易に非晶質化された有機化合物を備える複合粒子を製造する方法を提供する。
【解決手段】複合粒子を製造する方法は、非晶質安定化作用を有しない核粒子と、結晶性有機化合物粒子とを、機械的に撹拌混合して、撹拌混合による機械的作用に伴う核粒子の作用によって、結晶性有機化合物粒子の粉砕と非晶質化とを促進して、結晶性有機化合物粒子に由来する非晶質性有機化合物粒子を核粒子の表面に付着させる複合化工程を備える。これにより、核粒子の表面に非晶質性有機化合物粒子を備える複合粒子が得られる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
複合粒子の製造方法であって、
非晶質安定化作用を有しない核粒子と、結晶性有機化合物粒子とを、機械的に撹拌混合して、撹拌混合による機械的作用に伴う前記核粒子の作用によって、前記結晶性有機化合物粒子の粉砕と非晶質化とを促進して、前記結晶性有機化合物粒子に由来する非晶質性有機化合物粒子を前記核粒子の表面に付着させる複合化工程と、備え、
前記核粒子の表面に前記非晶質性有機化合物粒子を備える前記複合粒子を製造する、製造方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記複合化工程における前記核粒子の平均粒子径は、前記結晶性有機化合物粒子の平均粒子径の1.5倍以上30.0倍以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記複合化工程における前記核粒子の質量は、前記結晶性有機化合物粒子の質量の3.0倍以上10.0倍以下ある、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記複合化工程は、前記核粒子及び前記結晶性有機化合物粒子に加えて、さらに、非晶質安定化剤粒子を、機械的に撹拌混合することを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記複合化工程は、前記複合化工程を実施する容器内の温度を前記非晶質性有機化合物粒子の有機化合物のガラス転移温度未満に維持するように行う、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記核粒子は、薬学的に許容される賦形剤から選択される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記核粒子は、乳糖、グルコース、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース及びメチルセルロースからなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
非晶質安定化作用を有しない核粒子と、
前記核粒子の表面に、非晶質性有機化合物粒子と非晶質安定化剤粒子とに由来する層と、
を備える、複合粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、非晶質性有機化合物を含む複合粒子の製造方法等に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
医薬品の有効成分である結晶性有機化合物を非晶質化することは、水性媒体への溶解性及び溶解速度を改善するために有望な方法である。結晶性有機化合物を非晶質化する方法として、結晶粉末を有機溶媒に溶解し、核粒子に対して噴霧して非晶質化しつつ造粒する方法(特許文献1)、非晶質安定化剤を熱溶融させて結晶粉末を非晶質化しつつ造粒する方法、ボールミルによって結晶粉末を粉砕して非晶質化する方法などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-113183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうした方法では、有機溶媒の残留の問題のほか、非晶質化のために加熱溶融を伴うなどの製造工程上の煩雑さや化合物に対する熱の影響の問題がある。
【0005】
本明細書は、容易に非晶質化された有機化合物を備える複合粒子を製造する方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、結晶性粉末の非晶質化について種々検討していくうち、核粒子と、核粒子よりも小さい結晶性有機化合物粒子とを、機械的に撹拌混合して、撹拌混合による機械的作用に伴う核粒子の作用によって、結晶性有機化合物粒子を粉砕しつつ非晶質化して結晶性粒子から非晶質性有機化合物粒子を生成させうること、その場生成した非晶質性有機化合物粒子を核粒子上に付着・堆積させうること、ができる、という知見を得た。かかる知見に基づき、本明細書は以下の手段を提供する。
【0007】
[1]複合粒子の製造方法であって、
非晶質安定化作用を有しない核粒子と、結晶性有機化合物粒子とを、機械的に撹拌混合して、撹拌混合に伴う前記核粒子の作用によって、前記結晶性有機化合物粒子の粉砕と非晶質化とを促進して、前記結晶性有機化合物粒子に由来する非晶質性有機化合物粒子を前記核粒子の表面に付着させる複合化工程と、備え、前記核粒子の表面に前記非晶質性有機化合物粒子を備える前記複合粒子を製造する、製造方法。
[2]前記複合化工程における前記核粒子の平均粒子径は、前記結晶性有機化合物粒子の平均粒子径の1.5倍以上30.0倍以下である、[1]に記載の製造方法。
[3]前記複合化工程における前記核粒子の質量は、前記結晶性有機化合粒子の質量の3.0倍以上10.0倍以下ある、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]前記複合化工程は、前記核粒子及び前記結晶性有機化合物粒子に加えて、さらに、非晶質安定化剤粒子を、機械的に撹拌混合することを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記複合化工程は、前記複合化工程を実施する容器内の温度を前記非晶質性有機化合物粒子の有機化合物のガラス転移温度未満に維持するように行う、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]前記核粒子は、薬学的に許容される賦形剤から選択される、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記核粒子は、乳糖、グルコース、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース及びメチルセルロースからなる群から選択される1種又は2種以上である、[6]に記載の方法。
[8]複合粒子であって、
非晶質安定化作用を有しない核粒子と、
前記核粒子の表面に前記核粒子の表面に、非晶質性有機化合物粒子と非晶質安定化剤粒子とに由来する層と、
を備える、複合粒子。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書に開示される複合粒子の製造方法における核粒子の作用を示す図である。
本明細書に開示される複合粒子の一例を示す図である。
本明細書に開示される複合粒子の他の一例を示す図である。
複合化パラメータを説明するために模式的に横置き型複合化装置の構成を示す図である。
複合化装置における各種数値要素と複合化パラメータである圧縮効率との関係を示す図である。
実施例におけるX線回折スペクトル(a)、ラマンスペクトル(b)、DSC曲線(c)を示す図である。
結晶セルロース粒子である核粒子の走査電子顕微鏡写真(a1)(a2)(a1は、600倍、a2は、5000倍、以下同じ。)、混合時間30分の複合粒子(b1)(b2)、混合時間180分の複合粒子(c1)(c2)を示す図である。
混合時間と複合粒子における非晶質インドメタシンの含有量(対有効成分)を示す図である。
複合粒子の溶出試験結果を示す図である。
複合粒子のシリカゲル共存下25℃での物理安定性試験結果を示す図である。
実施例4において、異なるロータ回転数で処理して得られた複合粒子のX線回折スペクトルと、ラマンスペクトルとを示す図である。
実施例4において、異なる処理時間で処理して得られた複合粒子のX線回折スペクトルと、ラマンスペクトルとを示す図である。
実施例5において、異なる試料の実質体積で処理して得られた複合粒子のX線回折スペクトルと、ラマンスペクトルとを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書の開示は、非晶質性有機化合物を含む複合粒子の製造方法に関する。本開示の製造方法は、非晶質安定化作用を有しない核粒子と、結晶性有機化合物粒子とを、機械的に撹拌混合して、撹拌混合による機械的作用に伴う前記核粒子の作用によって、前記結晶性有機化合物粒子の粉砕と非晶質化とを促進して、前記結晶性有機化合物粒子に由来する非晶質性有機化合物粒子を前記核粒子の表面に付着させる複合化工程と、備え、前記核粒子の表面に前記非晶質性有機化合物粒子を備える前記複合粒子を製造する。
【0010】
上記製造方法によれば、図1に示すように、核粒子が、撹拌混合の機械的作用に伴って結晶性有機化合物粒子の粉砕及び非晶質化を促進する媒体として機能する。核粒子が結晶性有機化合物粒子に対して衝突したり、圧縮したりすることにより、結晶性有機化合物粒子を粉砕し、非晶質化する。さらに、粉砕され非晶質化された非晶質性有機化合物粒子は、凝集付着性が高められる。これらの結果、より簡易に、水への溶解性及び溶解速度を向上させた有機化合物を含む複合粒子を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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