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公開番号2025008022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023109854
出願日2023-07-04
発明の名称車両
出願人株式会社明電舎
代理人園田・小林弁理士法人
主分類B60G 3/12 20060101AFI20250109BHJP(車両一般)
要約【課題】各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を主輪の外周に備えるような車輪を駆動輪とした場合において、路面と駆動輪とを確実に接触させて、安定した走行性能を実現する。
【解決手段】車両1は、車体部2と、複数の駆動輪10と、複数のサスペンション50と、を備え、複数の駆動輪10の各々は、動力源40と、動力源40により駆動される主輪101と、主輪101の外周に周方向に並ぶように、主輪101の回転軸101sに対して傾いて設けられた複数の自在輪を備え、サスペンション50は、上下方向Uに交差するように延在して設けられて、車体部2に固定された第1板部51と、対応する駆動輪10に固定され、駆動輪10を、姿勢を維持しつつ上下方向Uに移動可能とするように、第1板部51に対して相対移動可能に設けられた第2板部52と、第1板部51と第2板部52の間に設けられた弾性部材55と、を備えている。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
車体部と、
複数の駆動輪と、
複数のサスペンションと、
を備え、
複数の前記駆動輪の各々は、動力源と、前記動力源により駆動される主輪と、前記主輪の外周に周方向に並ぶように、各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を備え、複数の前記駆動輪の各々において、複数の前記自在輪の各々の回転軸は、前記主輪の外周に沿うように、前記主輪の回転軸に対して、同一の角度で傾いて設けられ、
複数の前記サスペンションの各々は、複数の前記駆動輪の各々に対応して設けられ、
上下方向に交差するように設けられて、前記車体部に固定された第1板部と、
対応する前記駆動輪に固定され、前記第1板部の下方の、前記第1板部から離間した位置に、前記上下方向に交差するように、かつ前記駆動輪を、姿勢を維持しつつ前記上下方向に移動可能とするように、前記第1板部に対して相対移動可能に設けられた第2板部と、
前記第1板部と前記第2板部の間に設けられた弾性部材と、
を備えている、車両。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
複数の前記サスペンションの各々において、前記第2板部は、前記第1板部に対向し、かつ前記第2板部の端辺に沿って設けられた回転軸を中心として、前記第1板部に対して前記上下方向に揺動自在に設けられ、前記第2板部の、前記回転軸が設けられた前記端辺は、前記車体部の前後方向において前側または後側に位置している、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
複数の前記サスペンションの各々において、前記第1板部と前記第2板部の、互いに対向する表面の各々には、当該表面から突出するように突出部が設けられ、
前記第1板部と前記第2板部の各々の前記突出部は、側面視したときに互いに重なり合うように設けられ、
前記第2板部の前記回転軸は、前記第1板部と前記第2板部の各々の前記突出部の互いに重なり合った部分を貫通するように設けられている、請求項2に記載の車両。
【請求項4】
複数の前記サスペンションの各々は、前記第1板部と前記第2板部との間に、前記駆動輪の移動の方向を前記上下方向のみに規定する、相対移動方向規定部材を備えている、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両。
【請求項5】
複数の前記サスペンションの各々において、前記弾性部材は、巻きばね、ゴム、板バネのいずれかである、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。
続きを表示(約 4,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば工場等の内部で資材を運搬する搬送車や、自動倉庫等で物品を荷捌きするためのロボット等のように、施設内で物品の運搬等の作業を行うことを目的として、様々な車両が用いられている。
このような車両を、例えば一般的な乗用車のように、ゴムタイヤを前輪及び後輪として備え、前輪のみを、車両の走行方向を変え得る操舵輪とするように構成する場合を考える。このような車両においては、操舵輪を操作しつつ前進して右折、左折することで、車両外側の側方に位置する点を中心として旋回し、走行方向が変えられるため、走行方向を変更するに際し、走行路上に一定の大きさの領域が必要となる。したがって、例えば走行路が狭い場合においては、走行方向を自在に変えることができない可能性がある。このため、上記のような車両を、姿勢を維持しつつ走行方向を変更することができるように、構成することがある。
【0003】
これに関し、例えば特許文献1には、駆動輪として、前輪、中輪及び後輪の各々が左右に一対ずつ設けられた計6輪のロッカーボギー車が開示されている。このロッカーボギー車は、前輪及び中輪が各々軸支されるボギーリンクと、後輪が軸支されるロッカーリンクと、ロッカーリンクに接続される本体と、を備えている。ボギーリンクは、本体又はロッカーリンクに軸支されて、自由回転又は動的な回転可能であり、ロッカーリンクは、本体に固定されている。このようなロッカーボギー車の前輪及び後輪は、主輪の外周に、車軸に対して45°の傾きで回転可能に支持され、周方向に並んだ複数個の自在輪を有する構造のメカナムホイール(登録商標)である。また、中輪は、主輪の外周に車軸に対して90°の向きに回転可能に支持され、周方向に並んだ複数個の自在輪を有する構造のオムニホイール(登録商標)である。
【0004】
上記のように、特許文献1においては、メカナムホイールやオムニホイール等の、主輪と、主輪の外周に周方向に並ぶように、各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を備え、複数の自在輪の各々の回転軸が、主輪の外周に沿うように、主輪の回転軸に対して、同一の角度で傾いて設けられるような車輪を複数、駆動輪として用いている。例えばメカナムホイールにおいては、主輪が駆動されて回転すると、この回転に伴って、主輪の外周に設けられた自在輪と、路面との間に摩擦力が作用し、この摩擦力により、自在輪が回転しようとする。ここで、自在輪の回転軸が、主輪の回転軸に対して、同一の、45°の角度で傾いて設けられているため、主輪のトルクが、主輪の回転方向から、自在輪の回転軸の傾きに応じた方向へと変換される。このようにして、車両の姿勢を変更せずに維持しつつ、車両の走行方向を変更することができる。
【0005】
このように、駆動輪としてメカナムホイールやオムニホイール等の車輪が用いられた車両において、車両の走行方向を意図したように適切に変更するためには、各駆動輪が常に路面に良好に接触し、駆動輪と路面との間の摩擦力が一定となる状態を維持する必要がある。このため、路面の凹凸等の状態に追従して駆動輪が上下するような、サスペンションを設けるのが望ましい。
【0006】
ここで、例えば一般的な乗用車において使用されている、独立懸架式のサスペンションを用いた場合においては、サスペンションが伸縮する際に、車輪の回転軸の、路面に対する傾きが変わる。すると、サスペンションが伸縮せず中立の状態にある場合に、例えば車輪の外周の幅方向における全域が、路面に接触するように構成していても、サスペンションが作動して車輪の回転軸が傾くことで、車輪の幅方向の一部が路面から離間してしまう。このようにして、車輪と路面との間の接触面積が変わるため、車輪と路面との間に作用する摩擦力が変化してしまい、結果として、上記のような、路面との間の摩擦力により走行方向が変更されるような車輪を用いた構成においては、車両を意図した方向に走行させることが難しい場合がある。
各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を主輪の外周に備えるような車輪を駆動輪とした場合において、路面と駆動輪とを確実に接触させて、安定した走行性能を実現することが、望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2023-6068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を主輪の外周に備えるような車輪を駆動輪とした場合において、路面と駆動輪とを確実に接触させて、安定した走行性能を実現することができる、車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の車両は、車体部と、複数の駆動輪と、複数のサスペンションと、を備え、複数の前記駆動輪の各々は、動力源と、前記動力源により駆動される主輪と、前記主輪の外周に周方向に並ぶように、各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を備え、複数の前記駆動輪の各々において、複数の前記自在輪の各々の回転軸は、前記主輪の外周に沿うように、前記主輪の回転軸に対して、同一の角度で傾いて設けられ、複数の前記サスペンションの各々は、複数の前記駆動輪の各々に対応して設けられ、上下方向に交差するように設けられて、前記車体部に固定された第1板部と、対応する前記駆動輪に固定され、前記第1板部の下方の、前記第1板部から離間した位置に、前記上下方向に交差するように、かつ前記駆動輪を、姿勢を維持しつつ前記上下方向に移動可能とするように、前記第1板部に対して相対移動可能に設けられた第2板部と、前記第1板部と前記第2板部の間に設けられた弾性部材と、を備えている。
上記のような構成においては、車両は複数の駆動輪を備えている。複数の駆動輪の各々は、動力源と、動力源により駆動される主輪と、主輪の外周に周方向に並ぶように、各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を備えている。複数の駆動輪の各々において、複数の自在輪の各々の回転軸は、主輪の外周に沿うように、主輪の回転軸に対して、同一の角度で傾いて設けられている。このような構成においては、主輪が駆動されて回転すると、この回転に伴って、主輪の外周に設けられた自在輪と、路面との間に摩擦力が作用し、この摩擦力により、自在輪が回転しようとする。ここで、自在輪の回転軸が、主輪の回転軸に対して、同一の角度で傾いて設けられているため、主輪のトルクが、主輪の回転方向から、自在輪の回転軸の傾きに応じた方向へと変換される。このようにして、車両の姿勢を変更せずに維持しつつ、車両の走行方向を変更することができる。
このような駆動輪に関し、車両は、複数のサスペンションを備えている。複数のサスペンションの各々は、複数の駆動輪の各々に対応して設けられている。複数のサスペンションの各々は、上下方向に交差するように設けられて、車体部に固定された第1板部と、対応する駆動輪に固定され、第1板部の下方の、第1板部から離間した位置に、上下方向に交差するように設けられた第2板部と、第1板部と第2板部の間に設けられた弾性部材と、を備えている。このような構成において、走行中の路面に凹凸等がある場合には、路面の状態に追従して駆動輪が、上下方向に移動しようとする。ここで、第2板部は、駆動輪を上下方向に移動可能とするように、第1板部に対して相対移動可能に設けられているため、駆動輪と、当該駆動輪が固定された第2板部の上下方向への移動は、第1板部に対して相対的に行われる。また、第1板部と第2板部の間には、弾性部材が設けられている。このため、路面に凹部がある場合には、弾性部材が伸長して第2部材と駆動輪が路面に対して付勢される。また、路面に凸部がある場合には、弾性部材が収縮して駆動輪と第2部材の上昇が吸収される。
ここで、第2板部は第1板部に対して、対応する駆動輪を、姿勢を維持しつつ上下方向に移動可能とするように設けられているため、サスペンションが、駆動輪の、車体部に対する相対的な移動を吸収するに際し、主輪の回転軸の路面に対する角度、及び姿勢が維持される。したがって、路面の凹凸に対して駆動輪が上下したとしても、駆動輪の傾き、姿勢は変化せず、駆動輪と路面との間の接触面積も変化しにくいため、駆動輪と路面との間に作用する摩擦力も変化しにくい。したがって、駆動輪に作用するトルクが、自在輪を介して適切に路面へと伝達され、結果として、車両を意図した方向に走行させることができる。
このようにして、各々が回転自在に設けられた複数の自在輪を主輪の外周に備えるような車輪を駆動輪とした場合において、路面と駆動輪とを確実に接触させて、安定した走行性能を実現することができる、車両を提供することが可能となる。
【0010】
本発明の一態様においては、複数の前記サスペンションの各々において、前記第2板部は、前記第1板部に対向し、かつ前記第2板部の端辺に沿って設けられた回転軸を中心として、前記第1板部に対して前記上下方向に揺動自在に設けられ、前記第2板部の、前記回転軸が設けられた前記端辺は、前記車体部の前後方向において前側または後側に位置している。
このような構成によれば、第1板部と第2板部とが、第2板部の端辺に沿って設けられた回転軸を中心として、第1板部に対して上下方向に揺動自在に、かつ強固に連結されている。これにより、駆動輪と第2板部が、第1板部に対して上下方向に揺動する際に、上下方向以外の他の方向に変位するのを抑えることができる。
また、仮に、第2板部の、回転軸が設けられた端辺が、車体部の前後方向において、第2板部の前側または後側ではなく、例えば右側に位置していると、第2板部の回転軸は車体部の右側で、前後方向に延びる状態となる。この方向は、第2板部に固定されている駆動輪の主輪の回転軸が延びる、左右方向(車幅方向)に対して直交する方向である。このため、第2板部が第1板部に対して回転軸を中心として揺動する際に、第2板部の左側が右側に対し上下に移動することで、第2板部が左右に傾き、これに伴って、第2板部に固定されている駆動輪の主輪の回転軸の、路面に対する角度が変化する。これにより、駆動輪の路面に対する傾きと姿勢が変化し、駆動輪と路面との間の接触面積が変化して、駆動輪と路面との間に作用する摩擦力も変化する可能性がある。
これに対し、上記のような構成においては、第2板部の、回転軸が設けられた端辺は、車体部の前後方向において前側または後側に位置しているため、第2板部の回転軸は、車体部の左右方向(車幅方向)に、すなわち第2板部に固定されている駆動輪の主輪の回転軸と平行な方向に延び、第2板部は、回転軸が設けられた端辺から、車体部の前後方向に延びることとなる。このような構成では、第2板部が第1板部に対して回転軸を中心として揺動する際に、第2板部の回転軸とは反対の側が回転軸側に対し上下に移動することで、第2板部自体は前後に傾くが、この傾動によっては、第2板部と平行に設けられた駆動輪の主輪の回転軸の、路面に対する傾きは変化しない。このため、駆動輪の姿勢や路面との間の接触面積は変化せず、したがって、駆動輪と路面との間に作用する摩擦力も変化しにくい。
このようにして、サスペンションを設けたとしても、駆動輪に作用するトルクが、自在輪を介して適切に路面へと伝達され、結果として、車両を意図した方向に走行させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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