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公開番号
2025006918
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023107969
出願日
2023-06-30
発明の名称
虚像表示装置及び光学ユニット
出願人
セイコーエプソン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
27/02 20060101AFI20250109BHJP(光学)
要約
【課題】光学系が全体的に大きくなることを防止する。
【解決手段】虚像表示装置100A,100Bは、直接虚像型の虚像表示装置であって、表示素子11と、正の屈折力を有し、表示素子11からの映像光MLが入射する第1レンズ30と、第1レンズ30を通過した映像光MLが入射する第1プリズム41と、第1プリズム41に接合されてプリズム導光部材48を形成する第2プリズム42と、第1プリズム41中で導光された映像光MLを偏光方向に応じて反射する偏光分離膜45と、プリズム導光部材48において、外側面48cに配置される角度選択膜60と、対向して配置される平凸の第2レンズ53と、第2レンズ53の凸面53g上に配置され映像光MLを部分的に反射する透過性ミラー56と、角度選択膜60と第2レンズ53の平面53fとの間に配置される1/4波長板51と、凸面53gに接合される補償レンズ54とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
直接虚像型の虚像表示装置であって、
映像光を射出する表示素子と、
正の屈折力を有し、前記表示素子からの前記映像光が入射する第1レンズと、
前記第1レンズを通過した前記映像光が入射する第1プリズムと、
前記第1プリズムに接合されて平行平板状のプリズム導光部材を形成する第2プリズムと、
前記第1プリズムと前記第2プリズムとの接合箇所に設けられ、前記第1プリズム中で導光された前記映像光を偏光方向に応じて選択的に反射する平面の偏光分離膜と、
前記プリズム導光部材において、前記第1プリズム中で導光され前記偏光分離膜で反射された前記映像光が入射する外側面に配置され前記映像光の入射角度に応じて異なる分離特性を示す角度選択膜と、
前記角度選択膜に対向して配置される平面を有する平凸の第2レンズと、前記第2レンズの凸面上に配置され前記偏光分離膜で反射された前記映像光を前記偏光分離膜に向けて部分的に反射する透過性ミラーと、
前記角度選択膜と前記第2レンズの平面との間に配置される1/4波長板と、
前記第2レンズの凸面を反転させた形状を有し前記透過性ミラーを介して前記凸面に接合される凹面と、前記第1プリズムの前記外側面に平行な平面とを有する補償レンズと、
を備える、虚像表示装置。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記第1レンズ、前記プリズム導光部材、前記偏光分離膜、前記角度選択膜、前記第2レンズ、前記透過性ミラー、及び前記1/4波長板は、正立像を形成する単式顕微鏡型の結像光学系を構成し、
前記第1プリズムは、前記映像光を発散させつつ2回内部反射する、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項3】
前記角度選択膜は、誘電体多層膜で構成され、前記角度選択膜への入射角が20°以下の場合に前記映像光を透過させ、前記角度選択膜への前記入射角が40°以上の場合に前記映像光を反射させる、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項4】
前記補償レンズの周囲に設けられて前記プリズム導光部材に平行に延びる補償平板をさらに備える、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項5】
前記角度選択膜と前記1/4波長板とは、接合する、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項6】
前記第1レンズは、前記表示素子に接合される平面の光入射面と、凸面の光射出面とを有する、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項7】
前記第1プリズムは、正の屈折力を有する入射光学面を有し、
前記入射光学面は、内側面の法線に対して90°未満の方向に延びる光軸を有する、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項8】
前記偏光分離膜は、s偏光の前記映像光を反射し、前記透過性ミラーで反射され前記1/4波長板を通過して戻されることによってp偏光となった前記映像光を透過させる、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項9】
前記第2レンズは、前記補償レンズと前記1/4波長板とを接合する接着剤で形成される、請求項1に記載の虚像表示装置。
【請求項10】
前記第2レンズは、前記補償レンズと前記1/4波長板との間の充填空間に充填した液体で形成される、請求項1に記載の虚像表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、虚像の観察を可能にするシースルー型の虚像表示装置及び光学ユニットに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
表示デバイスと、投射光学部材と、プリズム部材と、集光反射面とを備えるヘッドマウントディスプレイであって、投射光学部材からの画像光が、プリズム部材の第1プリズムに入射して外側面で全反射され、プリズム部材の第1プリズム及び第2プリズムの境界に形成された半透過反射面で部分的に反射された後、プリズム部材の外側面を透過して集光反射面で反射され、プリズム部材に戻されて半透過反射面を透過し、さらに瞳に対向する内側面を通過するものが公知となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-08749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したヘッドマウントディスプレイでは、第1プリズム中に中間像が形成されるので、光路長が長くなり、光学系が全体的に大きくなってしまう。また、投射光学部材がプリズム部材の上方よりも顔に傾斜した方向に配置されるので、投射光学部材が顔に近く配置されて干渉が生じやすくなり、投射光学部材の配置やサイズに関して制限が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面における虚像表示装置は、直接虚像型の虚像表示装置であって、映像光を射出する表示素子と、正の屈折力を有し、表示素子からの映像光が入射する第1レンズと、第1レンズを通過した映像光が入射する第1プリズムと、第1プリズムに接合されて平行平板状のプリズム導光部材を形成する第2プリズムと、第1プリズムと第2プリズムとの接合箇所に設けられ、第1プリズム中で導光された映像光を偏光方向に応じて選択的に反射する平面の偏光分離膜と、プリズム導光部材において、第1プリズム中で導光され偏光分離膜で反射された映像光が入射する外側面に配置され映像光の入射角度に応じて異なる分離特性を示す角度選択膜と、角度選択膜に対向して配置される平面を有する平凸の第2レンズと、第2レンズの凸面上に配置され偏光分離膜で反射された映像光を偏光分離膜に向けて部分的に反射する透過性ミラーと、角度選択膜と第2レンズの平面との間に配置される1/4波長板と、第2レンズの凸面を反転させた形状を有し透過性ミラーを介して凸面に接合される凹面と、第1プリズムの外側面に平行な平面とを有する補償レンズと、を備える。
【0006】
本発明の一側面における光学ユニットは、直接虚像型の光学ユニットであって、正の屈折力を有し、映像光を射出する表示素子からの映像光が入射する第1レンズと、第1レンズを通過した映像光が入射する第1プリズムと、第1プリズムに接合されて平行平板状のプリズム導光部材を形成する第2プリズムと、第1プリズムと第2プリズムとの接合箇所に設けられ、第1プリズム中で導光された映像光を偏光方向に応じて選択的に反射する平面の偏光分離膜と、プリズム導光部材において、第1プリズム中で導光され偏光分離膜で反射された映像光が入射する外側面に配置され映像光の入射角度に応じて異なる分離特性を示す角度選択膜と、角度選択膜に対向して配置される平面を有する平凸の第2レンズと、第2レンズの凸面上に配置され偏光分離膜で反射された映像光を偏光分離膜に向けて部分的に反射する透過性ミラーと、角度選択膜と第2レンズの平面との間に配置される1/4波長板と、第2レンズの凸面を反転させた形状を有し透過性ミラーを介して凸面に接合される凹面と、第1プリズムの外側面に平行な平面とを有する補償レンズと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の虚像表示装置の使用状態を説明する外観図である。
片側の表示装置の内部構造を説明する側方断面図である。
角度選択膜の反射及び透過特性を示す図である。
第1プリズム内を透過又は反射する光線を説明する部分拡大図である。
視野角の上方向の画角についての各角度の例を示す表である。
視野角の下方向の画角についての各角度の例を示す表である。
第1表示部の外観的構造を説明する斜視図である。
第1画像形成素子及び第1レンズの形状等について説明する図である。
第1表示部の構造や組み立ての一例について説明する斜視図である。
第1表示部の組み立ての一例について説明する断面図である。
第2実施形態の虚像表示装置の第1表示部の組み立ての一例について説明する断面図である。
第3実施形態の虚像表示装置を説明する側方断面図である。
図12に示す虚像表示装置の動作を説明する概念図である。
図12に示す虚像表示装置の変形例の動作を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔第1実施形態〕
以下、図1、2等を参照して、本発明に係る虚像表示装置等の第1実施形態について説明する。
【0009】
図1は、頭部装着型虚像表示装置(以下、ヘッドマウントディスプレイ又はHMDとも称する。)200の装着状態を説明する図であり、HMD200は、これを装着する観察者又は装着者USに虚像としての映像を認識させる。図1等において、X、Y、及びZは、直交座標系であり、+X方向は、HMD200を装着した観察者又は装着者USの両眼EYの並ぶ横方向に対応し、+Y方向は、装着者USにとっての両眼EYの並ぶ横方向に直交する上方向に相当し、+Z方向は、装着者USにとっての前方向又は正面方向に相当する。±Y方向は、鉛直軸又は鉛直方向に平行になっている。
【0010】
HMD200は、右眼用であって直接虚像型の第1虚像表示装置100Aと、左眼用であって直接虚像型の第2虚像表示装置100Bと、これらの虚像表示装置100A,100Bを支持するテンプル状の一対の支持装置100Cと、情報端末であるユーザー端末90とを備える。第1虚像表示装置100Aは、単独でHMDとして機能し、上部に配置される第1表示駆動部102aと、メガネレンズ状で眼前を覆う第1コンバイナー103aとで構成される。第2虚像表示装置100Bも同様に、単独でHMDとして機能し、上部に配置される第2表示駆動部102bと、メガネレンズ状で眼前を覆う第2コンバイナー103bとで構成される。支持装置100Cは、装着者USの頭部に装着される装着部材であり、外観上一体化されている表示駆動部102a,102bを介して一対のコンバイナー103a,103bの上端側を支持している。第1虚像表示装置100Aと第2虚像表示装置100Bとは、光学的に同一又は左右反転させたものであり、第2虚像表示装置100Bについては、詳細な説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)
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