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公開番号
2025002472
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102673
出願日
2023-06-22
発明の名称
噴霧装置
出願人
パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B05B
7/04 20060101AFI20241226BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約
【課題】サクション型二流体ノズルで、噴霧停止時に液体流路から液体を除去することができる噴霧装置を提供する。
【解決手段】ノズル10の噴霧の開始と停止とを制御するとともに、噴霧を停止する際に、微粒化空間51への気体供給流量を噴霧時よりも増加させて微粒化空間を正圧とすることにより、液体流路21内の液体を液体流路の下流側から上流側へ逆流させる。
【選択図】図3A
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を供給する液体流路と、気体を供給する気体流路と、前記液体流路と前記気体流路とに接続された円柱状の微粒化空間とを備え、
前記液体流路は前記微粒化空間の上流側の端面の中心部に接続され、
前記気体流路は前記微粒化空間の前記上流側の端面の前記中心部の周りの円周上に接続され、前記気体流路の下流側の流路の中心軸は前記液体流路の下流側の流路の中心軸に対して傾斜しているサクション型二流体ノズルであって、
前記ノズルの噴霧の開始と停止とを制御するとともに、前記噴霧を停止する際に、前記微粒化空間への気体供給流量を噴霧時よりも増加させて前記微粒化空間を正圧とすることにより、前記液体流路内の前記液体を前記液体流路の下流側から上流側へ逆流させるように制御する制御部とを備える噴霧装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記微粒化空間の直径d2が、1.0mm≦d2≦1.5mmとなり、前記微粒化空間の直径d2と前記気体供給流量Qとの関係が、Q≧32×d2―17.8L/minとなる場合に、前記気体を供給する気体供給圧力が0.1MPa以上0.5MPa以下の範囲において、前記液体を前記液体流路の下流側から上流側へ逆流させるように前記制御部で制御する請求項1に記載の噴霧装置。
【請求項3】
前記液体流路の前記上流側に前記液体を液体供給源から供給するとともに、前記気体流路の上流側に前記気体を気体供給源から供給する一方、
前記噴霧装置は、
前記気体流路の前記下流側で前記微粒化空間の前記上流側の端面の前記中心部の周りの円周上に接続された少なくとも1個の気体流入路を備え、
前記制御部は、前記噴霧を開始する際に、前記気体供給源から、前記気体流入路に前記気体を供給する一方、前記噴霧を停止する際に、前記気体供給源から、前記気体流入路に前記気体を供給し、前記気体供給流量を噴霧時よりも増加させて前記微粒化空間を正圧とすることにより、前記液体を前記液体供給源へ逆流させるように制御する請求項1又は2に記載の噴霧装置。
【請求項4】
前記液体流路の前記上流側に前記液体を液体供給源から供給するとともに、前記気体流路の上流側に前記気体を気体供給源から供給する一方、
前記噴霧装置は、
前記気体流路を、前記微粒化空間の前記上流側の端面の前記中心部の周りの円周上に接続する、少なくとも2個の気体流入路を備え、
前記制御部は、前記噴霧を開始する際に、前記気体供給源から、前記少なくとも2個の前記気体流入路のうちの1個の前記気体流入路に前記気体を供給する一方、前記噴霧を停止する際に、前記気体供給源から、噴霧開始時より多くかつ前記少なくとも2個の前記気体流入路に前記気体を供給して、前記気体供給流量を噴霧時よりも増加させて前記微粒化空間を正圧とすることにより、前記液体を前記液体供給源へ逆流させるように制御する請求項1又は2に記載の噴霧装置。
【請求項5】
前記サクション型二流体ノズルに前記気体を供給する気体供給源は、噴霧用気体流路と逆流用気体流路とに分岐し合流した後に、前記サクション型二流体ノズルに前記気体を供給し、
前記噴霧装置は、
前記噴霧用気体流路に設けられて、前記制御部の開閉制御により、前記気体供給源から前記噴霧用気体流路を介して前記サクション型二流体ノズルへの前記気体の供給を開始及び停止する噴霧用気体用弁と、
前記逆流用気体流路に設けられて、前記制御部の開閉制御により、前記気体供給源から前記逆流用気体流路を介して前記サクション型二流体ノズルへの前記気体の供給を開始及び停止する逆流用気体用弁とをさらに備えて、
前記制御部により前記ノズルの噴霧の開始と停止とを制御するとき、前記噴霧を開始する際には、前記噴霧用気体用弁を開けて前記サクション型二流体ノズルへの前記気体の供給を開始する一方、前記噴霧を停止する際には、前記逆流用気体用弁を開けて前記サクション型二流体ノズルへの前記気体の供給を開始して前記微粒化空間への気体供給流量を噴霧時よりも増加させて前記微粒化空間を正圧とすることにより、前記液体流路内の前記液体を前記液体流路の下流側から上流側へ逆流させるように制御する、請求項1又は2に記載の噴霧装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体により液体を微粒化する二流体ノズル型式の噴霧装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
液体を微粒化するノズルは、空間又は物質の冷却、加湿、除菌又は芳香などの薬液噴霧、空間演出、燃焼、又は、粉塵対策等に広く用いられている。この微粒化ノズルを大別すると、液体をより微細な孔より噴出して微粒化する一流体ノズルと、空気、窒素、又は蒸気等の気体を用い、液体を微粒化する二流体ノズルとに分類される。これらの一流体ノズルと二流体ノズルとでは、一般的に、二流体ノズルの方が、気体の持つエネルギーを用いて液体を微粒化するため、一流体ノズルよりも微粒化性能に優れるという特徴がある。
【0003】
この二流体ノズルは液体の供給方式で分類される。一つは液体を加圧してノズルへ送液する液加圧型二流体ノズル、もう一方はノズル内部を通過する圧縮空気により負圧を生じさせ液体を吸引するサクション型二流体ノズルである。
【0004】
これらの二流体ノズルの噴霧停止時の動作例としては、例えば、特許文献1に記載された噴霧装置がある。
【0005】
特許文献1に記載された噴霧装置は、図14に示すように、噴霧を停止する際に、液体用弁421が閉じた後に、気体用弁416を閉じることで、液だれを防止し、噴霧を短時間で再開することができる。ここで、411は二流体ノズル、412は気体流路、413は液体流路、414は気体供給源、415は液体供給源、431は制御部、432は制御配線である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-188290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された前記従来の噴霧装置の構成では、噴霧を停止する際に、液体用弁421が閉じた後に、気体用弁416を閉じた際に、液体流路に液体が残留し、残留した液体から溶質が析出し、析出した溶質により液体流路が閉塞するという問題がある。そこで、噴霧停止時に液体の残留を防止することができれば、除菌又は芳香などの薬液に含まれる溶質が引き起こす詰まりを防止し、薬液噴霧に使用することが可能となる。
【0008】
本発明は、前記問題を解決するものであり、噴霧停止時に液体流路の液体を除去することが可能な噴霧装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの態様にかかる噴霧装置によれば、液体を供給する液体流路と、気体を供給する気体流路と、前記液体流路と前記気体流路とに接続された円柱状の微粒化空間とを備え、
前記液体流路は前記微粒化空間の上流側の端面の中心部に接続され、
前記気体流路は前記微粒化空間の前記上流側の端面の前記中心部の周りの円周上に接続され、前記気体流路の下流側の流路の中心軸は前記液体流路の下流側の流路の中心軸に対して傾斜しているサクション型二流体ノズルであって、
前記ノズルの噴霧の開始と停止とを制御するとともに、前記噴霧を停止する際に、前記微粒化空間への気体供給流量を噴霧時よりも増加させて前記微粒化空間を正圧とすることにより、前記液体流路内の前記液体を前記液体流路の下流側から上流側へ逆流させるように制御する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明の前記態様にかかる噴霧装置によれば、噴霧停止時に液体流路の液体を除去することが可能である。言い換えれば、噴霧を停止する際に、前記気体を前記微粒化空間に供給する前記気体供給流量を噴霧時よりも増加することで前記微粒化空間を正圧にして、前記液体流路を通る前記液体を前記液体供給源へ逆流させる。このため、噴霧停止後に前記液体流路の中に前記液体の残留を抑制することができ、残留した前記液体から析出した溶質により前記液体流路が閉塞することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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