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公開番号2025036379
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024150208
出願日2024-08-30
発明の名称被塗物の表面保護塗膜の除去方法
出願人関西ペイント株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B05D 3/10 20060101AFI20250306BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】容易に表面保護塗膜を除去することが可能な方法を提案する。
【解決手段】ガラス質ハードコートがトップコートである表面保護塗膜が設けられてなる被塗物に、砥粒を含む研磨材(A)を使用してガラス質ハードコートを研削する工程(I)と、工程(I)で生成した研削跡を有するガラス質ハードコートに、アルカリ性の剥離剤(B)を塗布して前記ガラス質ハードコートに剥離剤(B)を浸透させる工程(II)と、工程(II)でアルカリ処理されたガラス質ハードコートを、砥粒を含む研磨材(C)を使用して研削し、前記表面保護塗膜を剥落させ、前記被塗物を露出させる工程(III)と、を有する被塗物の表面保護塗膜の除去方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス質ハードコートがトップコートである表面保護塗膜が設けられてなる被塗物に、
砥粒を含む研磨材(A)を使用してガラス質ハードコートを研削する工程(I)と、
工程(I)で生成した研削跡を有するガラス質ハードコートに、アルカリ性の剥離剤(B)を塗布して前記ガラス質ハードコートに剥離剤(B)を浸透させる工程(II)と、
工程(II)でアルカリ処理されたガラス質ハードコートを、砥粒を含む研磨材(C)を使用して研削し、前記表面保護塗膜を剥落させ、前記被塗物を露出させる工程(III)と、
を有する被塗物の表面保護塗膜の除去方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記被塗物の表面が、平面形状又は凹凸形状である、請求項1に記載の除去方法。
【請求項3】
前記ガラス質ハードコートが、3次元のシロキサン結合に由来するシリカ骨格を主成分として含む、請求項1に記載の除去方法。
【請求項4】
前記ガラス質ハードコートが、加水分解性シラン及び/又はその縮合物並びにコロイダルシリカを含むコーティング剤の塗装によって形成されたものである、請求項1に記載の除去方法。
【請求項5】
前記表面保護塗膜が、前記トップコートが前記ガラス質ハードコートであり、プライマーコートがポリウレタン塗膜である複層塗膜である、請求項1に記載の除去方法。
【請求項6】
前記研磨材(A)が、粒度#40~240のダイヤモンドパットである、請求項1に記載の除去方法。
【請求項7】
前記研磨材(A)が円盤形状であり、回転型の電動ポリッシャーに取り付けられたものである、請求項1に記載の除去方法。
【請求項8】
工程(II)の後且つ工程(III)の前に、前記表面保護塗膜をシート材で覆う工程をさらに有する、請求項1に記載の除去方法。
【請求項9】
前記研磨材(C)が、粒度#40~1000のダイヤモンドパッドである、請求項1に記載の除去方法。
【請求項10】
前記研磨材(C)が円盤形状であり、回転型の電動ポリッシャーに取り付けられたものである請求項1に記載の除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被塗物の表面に形成された保護塗膜の除去方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、オフィスビル、商業施設、公共施設などの建築物の床面には、耐擦り傷性や艶の向上を目的に樹脂ワックスが塗装されてきた。しかしながら、樹脂ワックスによる施工床は歩行や台車での資材運搬等により表面に多数の傷や汚れが付き易く、光沢も比較的短期間で低下してしまうため、年に数回のメンテナンスが必要であるという問題があった。このことから、擦り傷や光沢低下等に対する耐性のある床用コーティング剤が望まれている。
【0003】
例えば、特許文献1には、2官能ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(B)、およびポリオレフィンワックス(C)を含有することを特徴とする床材用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が開示されている。
【0004】
また、特許文献2において本出願人は、(A)エポキシ基及びシロキサン結合を有する重量平均分子量が500~20,000であるエポキシシランオリゴマー、(B)平均一次粒子径が1~100nmの範囲内のコロイダルシリカ、及び(C)硬化触媒を含有する床面保護用コーティング組成物を提案した。
【0005】
一方で、これら床用コーティング剤によって保護された床を元の状態に戻すための塗膜剥離方法も提案されている。例えば特許文献3には、無機粉末剤の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である硬質系コーティング膜の剥離材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-141104号公報
WO2018/151271号公報
特開2023-20782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3に記載されているような無機粉末剤を使用した物理的に削っていく方法は、床材の種類によっては塗膜を十分に剥離できない場合がある。例えば、塩化ビニルシートで表面に細かい凹凸があるような素材上に施工された高硬度の塗膜を剥離する場合、床素材を損傷することなく凹部に入り込んだ塗膜を除去しきれないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、容易に表面保護塗膜を除去することが可能な塗膜除去方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記した課題について鋭意検討した。その結果、表面保護塗膜の最表面の一部を研削した後にアルカリ性の剥離剤を塗布し、その後にもう一度表面保護塗膜を研削することで、細かい凹部を有する被塗物に対して形成された高硬度の表面保護塗膜でも容易に除去できることを見出した。
【0010】
すなわち本発明は、
項1
ガラス質ハードコートがトップコートである表面保護塗膜が設けられてなる被塗物に、
砥粒を含む研磨材(A)を使用してガラス質ハードコートを研削する工程(I)と、
工程(I)で生成した研削跡を有するガラス質ハードコートに、アルカリ性の剥離剤(B)を塗布して前記ガラス質ハードコートに剥離剤(B)を浸透させる工程(II)と、
工程(II)でアルカリ処理されたガラス質ハードコートを、砥粒を含む研磨材(C)を使用して研削し、前記表面保護塗膜を剥落させ、前記被塗物を露出させる工程(III)と、
を有する被塗物の表面保護塗膜の除去方法。
項2
前記被塗物の表面が、平面形状又は凹凸形状である、項1に記載の除去方法。
項3
前記ガラス質ハードコートが、3次元のシロキサン結合に由来するシリカ骨格を主成分として含む、項1または2に記載の除去方法。
項4
前記ガラス質ハードコートが、加水分解性シラン及び/又はその縮合物並びにコロイダルシリカを含むコーティング剤の塗装によって形成されたものである、項1~3のいずれか1項に記載の除去方法。
項5
前記表面保護塗膜が、前記トップコートが前記ガラス質ハードコートであり、プライマーコートがポリウレタン塗膜である複層塗膜である、項1~4のいずれか1項に記載の除去方法。
項6
前記研磨材(A)が、粒度#40~240のダイヤモンドパットである、項1~5のいずれか1項に記載の除去方法。
項7
前記研磨材(A)が円盤形状であり、回転型の電動ポリッシャーに取り付けられたものである、項1~6のいずれか1項に記載の除去方法。
項8
工程(II)の後且つ工程(III)の前に、前記表面保護塗膜をシート材で覆う工程をさらに有する、項1~7のいずれか1項に記載の除去方法。
項9
前記研磨材(C)が、粒度#40~1000のダイヤモンドパッドである、項1~8のいずれか1項に記載の除去方法。
項10
前記研磨材(C)が円盤形状であり、回転型の電動ポリッシャーに取り付けられたものである項1~9のいずれか1項に記載の除去方法。
に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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