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公開番号
2025002232
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102267
出願日
2023-06-22
発明の名称
保持装置および静電チャック
出願人
日本特殊陶業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
21/683 20060101AFI20241226BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】接合層の熱抵抗を低減することができる技術を提供する。
【解決手段】保持装置は、以下の条件(A)~(C)の少なくとも1つを満たすことを特徴とする。条件(A):保持部材もしくはベース部材に接触しているフィラーを含むこと。条件(B):接合層のうち保持部材との界面およびベース部材との界面から1μm以下の範囲に占めるフィラーの断面積の総和の割合を第1割合および第2割合とし、接合層のうち接合層の厚み方向における中央から保持部材の側およびベース部材の側へ接合層の厚みの30%以下の範囲に占めるフィラーの断面積の総和の割合を第3割合としたとき、第1割合を第3割合で除した値と、第2割合を第3割合で除した値と、のうち少なくとも一方は、0.5以上であること。条件(C):フィラーのうちアスペクト比が1.4以上のフィラーは、アスペクト比が1.4未満のフィラーよりも多いこと。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
保持装置であって、
対象物を保持する保持面を有する保持部材と、
前記保持部材のうち前記保持面の側とは反対側に配置されたベース部材と、
前記保持部材と前記ベース部材とを接合し、複数のフィラーを含む接合層と、を備え、
以下の条件(A)~(C)の少なくとも1つを満たすことを特徴とする、保持装置。
条件(A):前記フィラーには、前記保持部材に接触している第1フィラーと前記ベース部材に接触している第2フィラーとのうち少なくとも一方が含まれていること。
条件(B):前記接合層のうち前記保持部材との界面から1μm以下の範囲に占める前記フィラーの断面積の総和の割合を第1割合とし、前記接合層のうち前記ベース部材との界面から1μm以下の範囲に占める前記フィラーの断面積の総和の割合を第2割合とし、前記接合層のうち前記接合層の厚み方向における中央から前記保持部材の側へ前記接合層の厚みの30%以下の範囲および前記中央から前記ベース部材の側へ前記接合層の厚みの30%以下の範囲に占める前記フィラーの断面積の総和の割合を第3割合としたとき、前記第1割合を前記第3割合で除した値と、前記第2割合を前記第3割合で除した値と、のうち少なくとも一方は、0.5以上であること。
条件(C):前記フィラーのうちアスペクト比が1.4以上の前記フィラーは、アスペクト比が1.4未満の前記フィラーよりも多いこと。
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【請求項2】
請求項1に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方には、前記フィラーの平均粒径よりも粒径が大きい大径フィラーが含まれていることを特徴とする、保持装置。
【請求項3】
請求項2に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方には、前記平均粒径よりも粒径が小さい小径フィラーが含まれていることを特徴とする、保持装置。
【請求項4】
請求項3に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方において、前記大径フィラーの断面積の総和は、前記小径フィラーの断面積の総和よりも大きいことを特徴とする、保持装置。
【請求項5】
請求項1に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方には、アスペクト比が1.4以上の前記フィラーが含まれていることを特徴とする、保持装置。
【請求項6】
請求項5に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方には、アスペクト比が1.4未満の前記フィラーが含まれていることを特徴とする、保持装置。
【請求項7】
請求項6に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方において、アスペクト比が1.4以上の前記フィラーの断面積の総和は、アスペクト比が1.4未満の前記フィラーの断面積の総和よりも大きいことを特徴とする、保持装置。
【請求項8】
請求項1に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記保持部材のうち前記接合層に接合された部分と前記ベース部材のうち前記接合層に接合された部分とのうち少なくとも一方には、前記フィラーの平均粒径よりも深く窪んだ窪み部が形成され、
前記窪み部の深さは前記平均粒径よりも大きく、かつ、前記窪み部は前記接合層で埋められており、
前記窪み部を画定している面には、前記フィラーの平均粒径よりも粒径が大きい大径フィラーが接触していることを特徴とする、保持装置。
【請求項9】
請求項1に記載の保持装置であって、
前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、
前記保持部材のうち前記接合層に接合された部分と前記ベース部材のうち前記接合層に接合された部分とのうち少なくとも一方には、前記フィラーの平均粒径よりも深く窪んだ窪み部が形成され、
前記窪み部の深さは前記平均粒径よりも大きく、かつ、前記窪み部は前記接合層で埋められており、
前記窪み部を画定している面には、アスペクト比が1.4以上の前記フィラーが接触していることを特徴とする、保持装置。
【請求項10】
静電チャックであって、
請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の保持装置と、
前記保持面に静電引力を発生させる静電電極と、を備えることを特徴とする、静電チャック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持装置および静電チャックに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
対象物を静電引力により保持する保持部材が知られている。例えば、特許文献1には、そのような保持部材と、ベース部材と、保持部材とベース部材とを接合する接合層と、を備えた静電チャックが開示されている。この接合層は、充填材を含有する第1樹脂層と、充填材を含有しない第2樹脂層と、を含むとともに、第2樹脂層は、第1樹脂層と保持部材との間および第1樹脂層とベース部材との間に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6321522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の静電チャックでは、充填材を含有しないことで第1樹脂層よりも熱伝導率が低くなっている第2樹脂層が、接合層のうち保持部材との界面およびベース部材との界面に存在していることで、接合層の熱抵抗を大きくしていた。このため、接合層の熱抵抗を低減することについては、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、接合層の熱抵抗を低減することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現できる。
(1)本発明の一形態によれば、保持装置が提供される。この保持装置は、対象物を保持する保持面を有する保持部材と、前記保持部材のうち前記保持面の側とは反対側に配置されたベース部材と、前記保持部材と前記ベース部材とを接合し、複数のフィラーを含む接合層と、を備え、以下の条件(A)~(C)の少なくとも1つを満たすことを特徴とする、保持装置。
条件(A):前記フィラーには、前記保持部材に接触している第1フィラーと前記ベース部材に接触している第2フィラーとのうち少なくとも一方が含まれていること。
条件(B):前記接合層のうち前記保持部材との界面から1μm以下の範囲に占める前記フィラーの断面積の総和の割合を第1割合とし、前記接合層のうち前記ベース部材との界面から1μm以下の範囲に占める前記フィラーの断面積の総和の割合を第2割合とし、前記接合層のうち前記接合層の厚み方向における中央から前記保持部材の側へ前記接合層の厚みの30%以下の範囲および前記中央から前記ベース部材の側へ前記接合層の厚みの30%以下の範囲に占める前記フィラーの断面積の総和の割合を第3割合としたとき、前記第1割合を前記第3割合で除した値と、前記第2割合を前記第3割合で除した値と、のうち少なくとも一方は、0.5以上であること。
条件(C):前記フィラーのうちアスペクト比が1.4以上の前記フィラーは、アスペクト比が1.4未満の前記フィラーよりも多いこと。
【0007】
この構成によれば、保持装置は、条件(A)~(C)の少なくとも1つを満たしている。条件(A)を満たす場合、熱伝導率が比較的高いフィラーが保持部材とベース部材とのうち少なくとも一方に接触していることから、接合層と保持部材との界面と、接合層とベース部材との界面と、のうち少なくとも一方の界面における熱抵抗を低減することができる。条件(B)を満たす場合、接合層のうち保持部材との界面から1μm以下の範囲と、接合層のうちベース部材との界面から1μm以下の範囲と、のうち少なくとも一方に比較的多くのフィラーが含まれていることから、接合層のうち保持部材との界面近傍と、接合層のうちベース部材との界面近傍と、のうち少なくとも一方の界面近傍における熱抵抗を低減することができる。条件(C)を満たす場合、接合層に含まれているフィラーのうちアスペクト比が1.4以上のフィラーはアスペクト比が1.4未満のフィラーよりも多いため、少ないフィラーで熱を接合層の厚み方向に伝えやすくすることができることから、柔軟性を保ちつつ接合層の熱抵抗を低減することができる。このように、条件(A)~(C)の少なくとも1つを満たすことによって、接合層の熱抵抗を低減することができる。
【0008】
(2)上記形態の保持装置において、前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方には、前記フィラーの平均粒径よりも粒径が大きい大径フィラーが含まれていてもよい。
この構成によれば、第1フィラーと第2フィラーとのうち接合層に含まれている少なくとも一方には、大径フィラーが含まれていることから、界面から熱を接合層の厚み方向に伝えやすくすることができる。その結果、界面の熱抵抗をより一層低減することができる。
【0009】
(3)上記形態の保持装置において、前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方には、前記平均粒径よりも粒径が小さい小径フィラーが含まれていてもよい。
この構成によれば、第1フィラーと第2フィラーとのうち接合層に含まれている少なくとも一方には、大径フィラーに加えて小径フィラーも含まれているため、保持部材もしくはベース部材に接触しているフィラーの数が多いことから、界面から熱を接合層の厚み方向により一層伝えやすくすることができる。
【0010】
(4)上記形態の保持装置において、前記保持装置は、少なくとも前記条件(A)を満たしており、前記第1フィラーと前記第2フィラーとのうち前記接合層に含まれている少なくとも一方において、前記大径フィラーの断面積の総和は、前記小径フィラーの断面積の総和よりも大きくてもよい。
この構成によれば、第1フィラーと第2フィラーとのうち接合層に含まれている少なくとも一方において、小径フィラーの量に対し、大径フィラーの量がある程度保証されていることから、大径フィラーによる界面の熱抵抗の低減作用を保証することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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