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公開番号2025001294
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100800
出願日2023-06-20
発明の名称作業用装置、及び施工足場組立解体方法
出願人株式会社横河ブリッジ,三信工業株式会社
代理人弁理士法人 武政国際特許商標事務所
主分類E01D 21/00 20060101AFI20241225BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、橋脚を通過するたびに実施していた作業用装置の組替作業が不要で、しかも橋脚の橋軸直角方向の一方向側にのみ下部梁を配置した状態で、橋脚の一方側にのみ下部梁を配置した状態で橋軸方向に移動することができる作業用装置と、これを用いて足場を解体する施工足場組立解体方法を提供することにある。
【解決手段】本願発明の作業用装置は、上部梁と下部梁、側部梁、床構造を備えたものである。このうち床構造は、中央床と左側床、右側床を含んで構成される。左側床と右側床は、略水平な姿勢で配置されるとともに、略水平軸周りに外側下方に回転することで折り畳まれる。そして、左側床と右側床が折り畳まれた状態で、下部梁が橋軸直角方向に移動する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
橋梁の床版の上方であって橋軸直角方向に配置される上部梁と、
前記床版の下方であって橋軸直角方向に配置される下部梁と、
前記床版の外側であって上下方向に配置される側部梁と、
前記下部梁の上面に設けられ、中央床、左側床、及び右側床を含んで構成される床構造と、
前記側部梁の下方に設けられ、前記下部梁を移動させるスライド機構と、を備え、
前記側部梁の上端は、前記上部梁に固定され、
前記下部梁は、前記側部梁に支持された状態で、前記スライド機構によって橋軸直角方向に移動し、
前記上部梁の下面に取り付けられた走行体が前記床版の上を橋軸方向に走行することによって、該上部梁、前記下部梁、及び前記側部梁が橋軸方向に移動し、
前記左側床と前記右側床は、水平又は略水平な姿勢で配置されるとともに、水平又は略水平軸周りに外側下方に回転することで折り畳まれ、
前記左側床と前記右側床が折り畳まれた状態で、前記下部梁が橋軸直角方向に移動する、
ことを特徴とする作業用装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記側部梁に設けられ、前記下部梁を鉛直又は略鉛直軸周りに回転させる回転機構を、さらに備え、
橋軸直角方向に移動した前記下部梁が前記回転機構によって回転することで、該下部梁は前記床版の外側であって橋軸方向に配置される、
ことを特徴とする請求項1記載の作業用装置。
【請求項3】
前記床構造は、前記中央床と前記左側床に設置される手摺を有し、
前記手摺は、鉛直又は略鉛直な姿勢で配置されるとともに、水平又は略水平軸周りに内側下方に回転することで折り畳まれ、
前記手摺が折り畳まれた状態で、前記下部梁が橋軸直角方向に移動する、
ことを特徴とする請求項1記載の作業用装置。
【請求項4】
一端が前記下部梁に取り付けられ、他端が前記左側床に取り付けられる左伸縮手段と、
一端が前記下部梁に取り付けられ、他端が前記右側床に取り付けられる右伸縮手段と、をさらに備え、
前記左伸縮手段と前記右伸縮手段が伸長すると、前記左側床と前記右側床は水平又は略水平な姿勢で配置され、
前記左伸縮手段と前記右伸縮手段が収縮すると、前記左側床と前記右側床は折り畳まれる、
ことを特徴とする請求項1記載の作業用装置。
【請求項5】
橋梁を構築する際に設けられた施工足場を、請求項1記載の前記作業用装置を用いて組立、又は解体する方法であって、
前記上部梁が前記床版の上方となり、前記下部梁が該床版の下方となり、前記側部梁が該床版の外側となるように、前記作業用装置を設置する設置工程と、
前記走行体を走行させることよって、前記作業用装置を橋軸方向に移動する移設工程と、
移動後に前記作業用装置が配置された範囲内の前記施工足場を組み立て、又は解体する部分組立解体工程と、を備え、
前記部分組立解体工程で前記施工足場を組み立て、又は解体すると、再度、前記移設工程を行う、
ことを特徴とする施工足場組立解体方法。
【請求項6】
前記作業用装置は、前記側部梁に設けられ、前記下部梁を鉛直又は略鉛直軸周りに回転させる回転機構を、有し、
水平又は略水平な姿勢で配置された状態の前記左側床と前記右側床を、前記下部梁に接近するように折り畳む床部収納工程と、
前記左側床と前記右側床が折り畳まれた状態で、前記下部梁を橋軸直角方向に移動する下部梁スライド工程と、
橋軸直角方向に移動した前記下部梁を、前記回転機構によって回転させることで、該下部梁を前記床版の外側であって橋軸方向に配置する下部梁回転工程と、をさらに備え、
橋脚を通過するときの前記移設工程では、前記床部収納工程、前記下部梁スライド工程、及び前記下部梁回転工程を行ったうえで、前記作業用装置を橋軸方向に移動する、
ことを特徴とする請求項5記載の施工足場組立解体方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、足場の組立や解体など橋梁の建設工事に係る作業に関する技術であり、より具体的には、橋脚をかわしながら橋軸方向に移動することができる移動式の作業用装置と、これを用いて足場の組立や解体を行う施工足場組立解体方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
橋梁の建設工事は、橋台や橋脚などの下部工工事と、主に床版を構築する上部工工事に大別され、一般的には下部工工事の完成後に上部工工事が行われる。通常、上部工工事では足場(以下、本設用の足場のことを「施工足場」という。)が設置され、床版工、壁高欄工、塗装工などはこの施工足場を利用して施工される。そして橋梁の建設工事としてのいわば最終工程である床版工と壁高欄工が完了すると、それ以上は必要とされないため施工足場の解体が行われる。
【0003】
施工足場の解体作業は、作業者の墜落事故や工具等の落下といった危険が伴うことから難易度の高い作業とされていた。これまで、きめ細かい作業手順を定めたうえで作業を行ったり、高所作業車など安全な建設機械を導入したうえで作業を行ったりするなど、慎重な安全管理に取り組んできたものの、個人の勘違いや思い込み、あるいは未熟な経験などを原因とする墜落事故は完全に回避することができない。
【0004】
施工足場を解体するためには足場(以下、解体のための足場を「解体用足場」という。)が必要であり、単管足場や枠組足場といった従来の足場を設置することも考えられるが、渓谷に架設される橋梁など桁下高が大きいケースではその規模が巨大となり現実的ではない。また、床版上に配置されアームを床版の下側に延伸させることができる橋梁点検車の利用も考えられるが、この場合は作業効率が著しく低下するうえに、作業者の墜落や落下物を回避するという点においては安全性が十分とはいえない。
【0005】
従来の足場や高所作業車が利用できない場合、施工足場の解体作業において防護工を兼ねた解体用足場が設置されることがある。この解体用足場には施工足場の下方に配置される下部梁が設けられており、この下部梁が足場として機能するとともに、作業者の墜落や工具等の落下を防ぐわけである。この下部梁は、例えば床版上に載置された上部梁に吊り下げられるように支持することができる。
【0006】
通常、施工足場は概ね全スパンにわたって設置されることから、解体用足場を利用するケースではやはり概ね全スパンにわたってこの解体用足場を設置する必要がある。しかしながら、一度に全スパン分の解体用足場を設置するのは材料費(損料)や設置と解体にかかるコストが嵩むことから現実的ではない。そのため、橋軸方向に移動することができる解体用足場が利用されることがある。具体的には、走行体が設けられた上部梁が床版上を移動することによって、上部梁に吊り下げ支持された下部梁が橋軸方向に移動するわけである。
【0007】
橋梁の主桁は、その両端側に設置された橋台で支持され、スパン長によるものの多くの場合は図13に示すようにスパン途中に設置された橋脚によって支持されている。そして、このようにスパン途中に橋脚がある橋梁において、上記した移動式の解体用足場を利用する場合、この橋脚が障壁となって解体用足場は橋軸方向に移動することができない。そこで特許文献1では、橋脚をかわしながら橋軸方向に移動することができる技術について提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2023-000184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示される技術によれば、中央付近で分割される下部構造(左床面構造と右床面構造)の間に隙間を形成することができるため、橋脚をかわすことができる。具体的には、それぞれ外側下方に回転することによって左床面構造と右床面構造が分離され、これにより両者の間に隙間を形成することができるわけである。
【0010】
橋脚を通過するたびに解体用足場を解体して移動したうえで改めて組立作業を行うことを考えると、容易かつ迅速に橋脚を通過することができる特許文献1の発明は極めて有効な技術である。しかしながら、橋脚の両脇に左床面構造と右床面構造を配置した状態で移動するため、他の構造物が接近しているなどどちらかに空間的な制約があるようなケースでは、この発明を利用することができないこともある。
(【0011】以降は省略されています)

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