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公開番号2025000169
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023099872
出願日2023-06-19
発明の名称エンジン用バランサ装置
出願人株式会社豊田自動織機
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類F01M 1/06 20060101AFI20241224BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】少ない部品点数でエンジンブロックに供給される潤滑油の循環の停滞を抑制できるバランサシャフトが従来必要とされている。
【解決手段】エンジン用のバランサ装置10は、エンジンブロックの下方に設けられる一対のバランサシャフト11を有する。バランサ装置10は、一対のバランサシャフト11を下方から覆うロアカバー23を有する。ロアカバー23は、オイル溝26を有する。ロアカバー23は、オイル溝26に形成されかつオイルパンに向けて開口する落とし孔27を有する。ロアカバー23は、オイル溝26に向け下方に傾斜する傾斜上面25を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン用バランサ装置であって、
エンジンブロックの下方に設けられる一対のバランサシャフトと、
前記一対のバランサシャフトを下方から覆うロアカバーを有し、前記ロアカバーは、
オイル溝と、
前記オイル溝に形成されかつオイルパンに向けて開口する落とし孔と、
前記オイル溝に向け下方に傾斜する傾斜上面を有するエンジン用バランサ装置。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジン用バランサ装置であって、
前記オイル溝は、延出方向に向けて下方へ傾斜しており、
前記オイル溝の下端に前記落とし孔が設けられるエンジン用バランサ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエンジン用バランサ装置であって、
前記ロアカバーは、頂部を有し、
前記頂部は、前記オイルパンに溜まった潤滑油をろ過するオイルストレーナの上方に設けられており、
前記傾斜上面は、前記頂部から前記オイル溝に向けて下方に傾斜するエンジン用バランサ装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のエンジン用バランサ装置であって、
前記ロアカバーは、頂部と、前記頂部から第1方向下方に傾斜する前記傾斜上面である第1傾斜上面と、前記頂部から前記第1方向と反対の第2方向下方に傾斜する前記傾斜上面である第2傾斜上面を有し、
前記第1傾斜上面の下縁に沿って前記オイル溝である第1オイル溝が延出し、
前記第2傾斜上面の下縁に沿って前記オイル溝である第2オイル溝が延出するエンジン用バランサ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの主運動系で発生する振動を抑制するエンジン用バランサ装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンは、ピストン、クランクシャフト等の主運動系を収容するエンジンブロックを有する。エンジンは、ピストンの運動やクランクシャフトの運動で発生する振動を打ち消すためのバランサ装置を有する。バランサ装置は、クランクシャフトの回転に連動して軸回りに回転するバランサシャフトと、バランサシャフトに装着されるバランサウエイトを有する。バランサシャフトとバランサウエイトは、バランサハウジングに収容される。バランサ装置は、重量物であるため、通常はエンジンブロックの主運動系の下方に配置される。
【0003】
主運動系には、潤滑油が常時供給される。潤滑油は、エンジンブロックの下方に配設されたオイルパンに落下する。オイルパンに落下した潤滑油は、オイルストレーナでろ過された後、オイルポンプで上方へ汲み上げられて主運動系に再度供給される。
【0004】
バランサ装置は、エンジンブロックとオイルパンの上下方向の間に配設される。仮に主運動系から落下した潤滑油がバランサ装置に溜まってしまうと、主運動系に供給される潤滑油の循環が滞ってしまう。そのためピストンの焼き付き等の不具合が発生する場合がある。
【0005】
特許文献1には、バランサハウジングをアッパーハウジングとロアーハウジングで構成し、アッパーハウジングの上端にバッフルプレートを一体に設けたバランサ装置が記載されている。バッフルプレートには、潤滑油を落下させるための貫通孔が設けられる。ロアーハウジングには、治具挿入用孔が設けられる。バッフルプレートの上面に落ちた潤滑油は、バッフルプレートの貫通孔に向けて流れる。潤滑油は、バッフルプレートの貫通孔とロアーハウジングの治具挿入用孔を通って下方のオイルパンへ落下する。これによりアッパーハウジングの上面で潤滑油が滞ることを抑制できる。
【0006】
バッフルプレートを設けるためには、バランサ装置の部品点数が増える。そのため部品費や組付けコストが増大してしまう。また、バランサシャフトは、エンジンの小型化・低コスト化のために、またクランクシャフトからのギヤによる動力伝達を良好にするためにクランクシャフトに近づけて設けることが望ましい。そのためバランサハウジングの上部にバッフルプレート等を設けるスペースを確保することが難しい。また、バッフルプレートの貫通孔から落ちた潤滑油がバランサシャフトやバランサウエイトに当たる可能性がある。潤滑油は、回転するバランサシャフトやバランサウエイトに当たると撹拌されて泡立つ。気泡を含む潤滑油をオイルストレーナでろ過する際、通過するオイルの流量が低下してしまう。そのため潤滑油の循環が滞ってしまう恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-115917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって少ない部品点数でエンジンブロックに供給される潤滑油の循環の停滞を抑制できるバランサシャフトが従来必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の1つの特徴によるとエンジン用バランサ装置は、エンジンブロックの下方に設けられる一対のバランサシャフトを有する。エンジン用バランサ装置は、一対のバランサシャフトを下方から覆うロアカバーを有する。ロアカバーは、オイル溝を有する。ロアカバーは、オイル溝に形成されかつオイルパンに向けて開口する落とし孔を有する。ロアカバーは、オイル溝に向け下方に傾斜する傾斜上面を有する。
【0010】
したがってエンジンブロックから下方のロアカバーへ落下した潤滑油は、ロアカバーの傾斜上面から下方のオイル溝に向けて流れる。さらに潤滑油は、オイル溝に案内されて落とし孔から下方のオイルパンへ落下する。そのため潤滑油がエンジン用バランサ装置で滞ることを抑制できる。これによりエンジンブロックに供給される潤滑油の循環が停滞することを抑制できる。また、ロアカバーに傾斜上面とオイル溝と落とし孔を形成することで、部品点数が増えることを抑制できる。これにより製造コストを抑制できる。しかもエンジン用バランサ装置の下部に傾斜上面、オイル溝、落とし孔等の潤滑油を案内する構造を設ける。これによりエンジン用バランサ装置の上端とエンジンブロックの上下方向の間に介在する部品を減らすことができる。そのためバランサシャフトをエンジンブロックに近づけることができ、バランサシャフトへの動力伝達を良好にできる。
(【0011】以降は省略されています)

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