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公開番号2024180226
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023143325
出願日2023-09-05
発明の名称電池セル放電システム及び電池セル放電方法
出願人アセンド エレメンツ,インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 50/204 20210101AFI20241219BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 電池セル放電システム及び電池セル放電方法を提供する。
【解決手段】 リサイクルのためのLiイオン電池の強制放電は電池セルから残留電気エネルギーを抽出し、リサイクル中に残留エネルギーが突然の予期しない放出を防ぐ。電池セル格納デバイスは、1つ又は複数の電池セルへの物理的拘束を適用し、セルの正端子と負端子とを結合して電気的に接続する。冷却媒体は、放電中に発生した余分な熱の熱伝達のための格納部を流れる。電池セルに残っている残留電荷に応じて、余分な電気エネルギーが正端子及び負端子を通ってゼロ充電状態まで放電される。逆電圧によりアノードに電流を強制的に流し、電池をゼロエネルギー状態にする。逆電圧は、電池の集電体の劣化による内部短絡により、電池を安全なものにするまで継続される。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
電池セル格納デバイスであって、
底板の上方に配置され、少なくとも1つの電池セルをその間に圧縮する上板と、
入口、出口、及び冷却剤チャネルを備え、前記上板、前記底板、又はその両方に冷却剤を循環させるように構成された冷却剤システムと、
前記圧縮された電池セルに火災抑制剤を供給するように構成された火災抑制システムと、
前記圧縮された電池セルの端子に電気接触するように配置されている電気プローブと
を備えている電池セル格納デバイス。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記圧縮された電池セルを含むキャビティを形成する、前記上板又は前記底板と接触する1つ又は複数の側板をさらに備えている、請求項1に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項3】
前記側板は、前記圧縮された電池セルに接触するように調整可能である、請求項2に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項4】
前記上板は、前記圧縮された電池セルを格納するように構成されたセルキャビティを備えている、請求項1に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項5】
前記上板は、前記圧縮された電池セルに接触するために調整可能な表面を備えている、請求項1に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項6】
前記調整可能な表面は、複数のばねによって前記上板に取り付けられたフローティング板である、請求項5に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項7】
前記底板は、前記圧縮された電池セルを格納するように構成されたセルキャビティを備えている、請求項1に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項8】
前記電気プローブは、前記底板の前記セルキャビティ内に配置されている、請求項7に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項9】
前記電気プローブは、ばね式電気接点ピンである、請求項1に記載の電池セル格納デバイス。
【請求項10】
前記上板及び前記底板は、前記圧縮された電池セルを格納するように構成されたセルキャビティを備えている、請求項1に記載の電池セル格納デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
背景
リチウムイオン(Liイオン)電池は、電気自動車(EV)及び電動工具のような、電気モータが急加速を求められる高放電用途の二次(充)電池として好ましい化学物質である。Liイオン電池は、集電体、典型的には銅又はアルミニウムの平面シートに適用又は堆積される電荷材料、導電性粉末、及びバインダを含む。電荷材料は、アノード電荷材料(典型的には黒鉛又はカーボン)と、カソード電荷材料(所定の比率のリチウム、ニッケル、マンガン、コバルト、アルミニウム、鉄、及びリンなどの金属を含む)とを含み、Liイオンセルのいわゆる「電池化学」を定義する。Liイオン電池のリサイクルでは、大量に電荷材料金属を回収するが、これはさもなければ、典型的には採掘及び精錬の結果として管理された供給源から供給される必要がある。
続きを表示(約 2,700 文字)【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
米国特許第9,834,827号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
EV(電気自動車)用電池セル及びパックなどのLiイオン電池の強制放電は、電荷材料の金属であるカーボン及び黒鉛、並びにアルミニウム及び銅などの集電体を含む電池材料のリサイクルを見越して、セルの物理的な分解及び撹拌に先立ち行われる。強制放電は電池セルから残留電気エネルギーを抽出し、リサイクル中に残留エネルギーが突然予期せず放出されることを防ぐ。格納デバイスは、1つ又は複数の電池セルへの物理的拘束を適用し、電池の正端子と負端子とを結合して電気的に接続する。格納デバイスは、上下をクランプする硬質の筐体を成し、電池セルを物理的に圧縮して強制放電によるガス状生成物の発生を緩和するが、これにより電池セル内に圧力が蓄積し得る。冷却媒体は、放電中に発生した余分な熱の熱伝達のために格納デバイス内を流れる。電池セルに残っている残留電荷に応じて、余分な電気エネルギーが正端子及び負端子を通ってゼロ充電状態まで放電される。逆電圧を印加してアノードに電流を効果的に強制的に流し、それにより極性を反転させることで、電池をゼロエネルギー状態にする。逆極性は、電池の集電体の劣化による短絡を引き起こし、電池を安全なものにする。格納デバイスにある抑制ポートは、強制放電中に熱暴走又は火災が生じた場合に火災抑制剤を放出することができる。
【0004】
より詳細には、EV用Liイオン電池は、多くの場合、車両の車台に設置されている電池パック内に存在する。各電池パックは、正端子及び負端子につながるカソード材料及びアノード材料からなる構造化された配置を各々が備えた、相互に接続された多数の電池セルを含む。本明細書の構成では、Liイオンセルの電池リサイクルは、電池パックを物理的に分解して、リサイクルするためにその中の個々の電池セルを取得することを含み、これには通常、破砕、細断、及び粉砕が伴い、電池セルの内容物の粒状の塊(すなわち、黒い塊)を作り出す。
【0005】
あいにく、従来の電池セルリサイクルのアプローチには、リサイクルの流れにおける電池パックが、供与された車両、年数、及び最終使用に応じて充電状態が未知であるという欠点がある。電池パック及び/又はセルの物理的な破砕及び細断は、残留電気エネルギーの突然の放出を誘発し、爆発又は火災を起こす可能性がある。したがって、本明細書の構成は、制御しながら電池セルから残留電気エネルギーを迅速に移動させ、過剰なガス又は発熱反応を抑制し、電池セルを安全又は不活性なものにし、万が一過剰な放電が起きた場合に放水ポートを介して火災抑制を行う強制放電セル格納デバイスを提供することによって電池分解の欠点を実質的に克服する。
【0006】
さらに詳細には、本明細書の構成は、少なくとも1つの電池セルを間で圧縮するために底板の上に配置された上板と、入口、出口、及び冷却剤チャネルを備え、上板、底板、又はその両方に冷却剤を循環させるように構成された冷却剤システムとを備えた、高速で効率的な放電のための電池セル格納デバイスを提供する。したがって、熱及び圧力の上昇(ガス膨張)が緩和され、火災抑制システムは、万が一、適合しないセルが放電に不利な結果になった場合、圧縮された電池セルに火災抑制剤を供給するように構成されている。外部からアクセス可能な電気プローブは、放電電圧を印加し制御するために、圧縮された電池セルの端子に電気的に接触するように配置されている。
【0007】
図面の簡単な説明
前述の及び他の特徴は、類似の参照記号が異なる図を通して同じ部品を指し示す添付の図面に示されているように、本明細書に開示された特定の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本発明の原理を説明することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書の構成で使用するのに適したリサイクル環境のコンテキスト図である。
放電中の電池セル特性のグラフである。
強制放電に使用される電池セル格納デバイスの側面図である。
図3の格納デバイスの構成の斜視図である。
図3及び図4の格納デバイスを用いた強制放電作業のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
放電、及び電池セルが予期せず有害な反応を起こした場合の保護のための格納デバイスを用いてリサイクルのために安全なレベルまで電池セルを放電させる方法が以下に示される。
【0010】
図1は、本明細書の構成で使用するのに適したリサイクル環境100のコンテキスト図である。図1を参照すると、Liイオン電池のリサイクルの流れにおいて、寿命末期の電池パック105を車両102から得る。典型的には、製造業者の仕様に従って車両102の下側に取り付けられるように成形された物理的ケースを有する電池パックは、複数の相互接続された電池セル110-1...110-N(全体として110)を含み、多くの場合、電池パック105全体での配置及び寸法を最適化するためにモジュールで配置される。典型的には、リサイクル用の材料を放出するために、電池パック105及びその中のセル110は物理的に破砕、細断、及び粉砕され、黒い塊と呼ばれることもある電池成分の粒状品120が放出される。これらの成分は、リサイクルのための貴重な電池材料を提供し、多くの場合、ニッケル、マンガン、コバルト、アルミニウム、リチウム、及びグラファイトを含むが、任意の適切な電池化学を採用することができる。効率的であるために、黒い塊の形成は、シュレッダ112、粉砕、及び/又は電池パック内の材料間のランダムな接触を引き起こす他の物理的撹拌を使用する機械的に集約されたプロセスである。Liイオン電池のエネルギー密度が高いため、このような接触は、電池セル110に残っている余分な残留電気エネルギーの突然の放出を引き起こす可能性がある。従来のプロセスでは、熱、ガス、及び炎の突然の放出は、やや予測不能であり得る。
(【0011】以降は省略されています)

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