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公開番号2024179298
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098038
出願日2023-06-14
発明の名称徐放性組成物及び医薬製剤、成形体の製造方法、並びに徐放性組成物の溶出速度の抑制方法
出願人住友精化株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類A61K 47/34 20170101AFI20241219BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】溶出速度を抑制することができる徐放性組成物及び医薬製剤、成形体の製造方法、並びに徐放性組成物の溶出速度の抑制方法を提供する。
【解決手段】本発明の徐放性組成物は、ポリアルキレンオキシドを含有する徐放性組成物であって、前記徐放性組成物は、所定の測定方法によって測定される密度d´が1.10mg/mm3より高く、前記徐放性組成物は、所定の測定方法によって測定される弾性回復率が40.0%未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアルキレンオキシドを含有する徐放性組成物であって、
前記徐放性組成物は、下記密度の測定方法によって測定される密度d´が1.10mg/mm

より高く、
前記徐放性組成物は、下記弾性回復率の測定方法によって測定される弾性回復率が40.0%未満である
徐放性組成物。
<密度の測定方法>
臼と杵を有する打錠機を用いて、前記臼に入れた前記徐放性組成物の粉末を、7kNにて圧縮成形して、前記徐放性組成物を含有し球冠円柱体の形状を有する成形体1を作製する。(ここで、前記球冠円柱体は、円柱部とその両方の底面に戴置されている球冠部とを有し、前記円柱部の底面の直径(D)および両方の前記球冠部の底面の直径はいずれも10mmであり、両方の前記球冠部の高さ(h)はいずれも1.34mmであり、両方の前記球冠部の体積(V1)は53.87mm
3
であり、両方の前記球冠部の球面はいずれも、半径が10mmである球の球面の一部であり、前記臼は、底部が一つの前記球冠部を形成する型の形状に変形された直径(D)10mmの円筒状の孔を有し、前記杵は、先端が一つの前記球冠部を形成する型の形状に変形された直径(D)10mmの円柱状の棒である。)
前記成形体1の高さT(mm)および重量W(mg)を測定し、下記式(4)および(6)により前記成形体1の密度d(mg/mm

)を算出する。
V2=π×{D/2}

×(T-2×h) ・・・(4)
d=W/{2×V1+V2} ・・・(6)
(式(4)および(6)において、D=10、h=1.34、V1=53.87である。)
前記成形体1を無加圧状態で1時間以上放置することで、成形体2を得て、前記成形体2の高さT´(mm)を測定し、下記式(5)および(7)により前記成形体2の密度(d´)を算出し、これを前記密度d´(mg/mm

)とする。
V2´=π×(D/2)

×(T´-2×h) ・・・(5)
d´=W/{2×V1+V2´} ・・・(7)
(式(5)および(7)において、D=10、h=1.34、V1=53.87である。)
<弾性回復率の測定方法>
下記式(8)により弾性回復率を算出する。
弾性回復率={1-(d´/d)}×100 ・・・(8)
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
請求項1記載の徐放性組成物の圧縮成形体からなる医薬製剤。
【請求項3】
請求項1に記載の徐放性組成物を圧縮成形することで成形体を得る工程を備える成形体の製造方法。
【請求項4】
成形体が医薬製剤である請求項3記載の方法。
【請求項5】
請求項1に記載の徐放性組成物を圧縮成形することで得られる成形体を用いる徐放性組成物の溶出速度の抑制方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、徐放性組成物及び医薬製剤、成形体の製造方法、並びに徐放性組成物の溶出速度の抑制方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
医薬製剤においては、マトリックス型徐放錠等の各種徐放性製剤の研究開発が盛んに進められてきている。
斯かる製剤にはポリマーを用いることが有効であると知られている。このようなポリマーは通常、吸水することによってゲル化し、徐々に溶解する性質を有する。この観点から、製剤に用いられるポリマーとして、ポリエチレンオキシドに代表されるポリアルキレンオキシドが広く使用されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第WO2010/038690号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ポリアルキレンオキシドを用いた従前の徐放性組成物においては、組成物中のポリアルキレンオキシドが溶出しやすいこと(すなわち、溶出が速いこと)から、医薬製剤の有効成分の放出も早くなり、所望の効能を発揮しにくいことがあると考えられる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、溶出速度を抑制できる徐放性組成物及び医薬製剤、溶出速度を抑制できる徐放性組成物の成形体の製造方法、並びに徐放性組成物の溶出速度を抑制する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、例えば、以下の項に記載の主題を包含する。
項1
ポリアルキレンオキシドを含有する徐放性組成物であって、
前記徐放性組成物は、下記密度の測定方法によって測定される密度d´が1.10mg/mm

より高く、
前記徐放性組成物は、下記弾性回復率の測定方法によって測定される弾性回復率が40.0%未満である
徐放性組成物。
<密度の測定方法>
臼と杵を有する打錠機を用いて、前記臼に入れた前記徐放性組成物の粉末を、7kNにて圧縮成形して、前記徐放性組成物を含有し球冠円柱体の形状を有する成形体1を作製する。(ここで、前記球冠円柱体は、円柱部とその両方の底面に戴置されている球冠部とを有し、前記円柱部の底面の直径(D)および両方の前記球冠部の底面の直径はいずれも10mmであり、両方の前記球冠部の高さ(h)はいずれも1.34mmであり、両方の前記球冠部の体積(V1)は53.87mm
3
であり、両方の前記球冠部の球面はいずれも、半径が10mmである球の球面の一部であり、前記臼は、底部が一つの前記球冠部を形成する型の形状に変形された直径(D)10mmの円筒状の孔を有し、前記杵は、先端が一つの前記球冠部を形成する型の形状に変形された直径(D)10mmの円柱状の棒である。)
前記成形体1の高さT(mm)および重量W(mg)を測定し、下記式(4)および(6)により前記成形体1の密度d(mg/mm

)を算出する。
V2=π×{D/2}

×(T-2×h) ・・・(4)
d=W/{2×V1+V2} ・・・(6)
(式(4)および(6)において、D=10、h=1.34、V1=53.87である。)
前記成形体1を無加圧状態で1時間以上放置することで、成形体2を得て、前記成形体2の高さT´(mm)を測定し、下記式(5)および(7)により前記成形体2の密度(d´)を算出し、これを前記密度d´(mg/mm

)とする。
V2´=π×(D/2)

×(T´-2×h) ・・・(5)
d´=W/{2×V1+V2´} ・・・(7)
(式(5)および(7)において、D=10、h=1.34、V1=53.87である。)
<弾性回復率の測定方法>
下記式(8)により弾性回復率を算出する。
弾性回復率={1-(d´/d)}×100 ・・・(8)
項2
項1記載の徐放性組成物の圧縮成形体からなる医薬製剤。
項3
項1に記載の徐放性組成物を圧縮成形することで成形体を得る工程を備える、成形体の製造方法。
項4
成形体が医薬製剤である項3記載の方法。
項5
項1に記載の徐放性組成物を圧縮成形することで得られる成形体を用いる、徐放性組成物の溶出速度の抑制方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の徐放性組成物は、その溶出速度を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
成形体1の概略を示す断面図である。
成形体2の概略を示す断面図である。
(a)は成形体1を製造するために使用する杵の先端部の断面図、(b)は成形体1を製造するために使用する臼の底部の断面図である。
成形体1を製造するために使用する圧縮試験機の概略図であって、圧盤と、錠剤成形に用いる杵及び臼との断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書中において、「含有する」及び「含む」なる表現については、「含有する」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
【0010】
本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値又は実施例から一義的に導き出せる値に置き換えてもよい。また、本明細書において、「~」で結ばれた数値は、「~」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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