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公開番号
2024176283
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094734
出願日
2023-06-08
発明の名称
シート状吸着・粘着部材
出願人
大協技研工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B24B
13/005 20060101AFI20241212BHJP(研削;研磨)
要約
【課題】加工前の「プラスチック製の眼鏡レンズの半完成品」を、玉型加工して所望の形状の眼鏡レンズを作製する研磨加工において、良好な状態で安定してレンズを固定して保持させることを簡便な手段で実現できる、新たな固定部材の提供。
【解決手段】研磨機内に眼鏡レンズの半完成品を保持するための保持用治具の平面に取り付けて使用されるシート状吸着・粘着部材であって、一方の面に保持用治具に取り付けるための粘着剤層が、他方の面に平滑面に対して吸着機能を有するプラスチックフォーム材からなる多孔質層が配置されており、さらに、多孔質層に、その厚み方向に貫通した複数の貫通孔が、貫通孔同士が、互いに一定間隔で、或いは、不規則な位置に設けられている構成を有してなる、表裏の一方の面に粘着剤層が配置され、且つ、他方の面に前記複数の貫通孔を有する多孔質層が配置されていることを特徴とするシート状吸着・粘着部材。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
プラスチック製の眼鏡レンズの半完成品を玉型加工して所望の形状の眼鏡レンズを作製する際に用いられる、研磨機内に前記眼鏡レンズの半完成品を保持するための保持用治具の平面に取り付けて使用される、中心部に開口(穴)が設けられた穴あきのシート状吸着・粘着部材であって、
一方の面の最表面に前記保持用治具に取り付けるための粘着剤層が配置され、他方の面の最表面に、平滑面に対して吸着機能を有する、表面に開口した多数の孔をもつ気泡を含有したプラスチックフォーム材からなる多孔質層が配置され、該多孔質層は、前記粘着剤層が一方の面に設けられている基材シートのもう一方の面に設けられた粘着剤層に貼り付けられて積層して一体化されており、
さらに、前記多孔質層に、その厚み方向に貫通した複数の貫通孔が、貫通孔同士が、互いに一定間隔で、或いは、不規則な位置に設けられている構成を有してなる、
表裏の一方の面に粘着剤層が配置され、且つ、他方の面に前記複数の貫通孔を有する多孔質層が配置されていることを特徴とするシート状吸着・粘着部材。
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【請求項2】
前記貫通孔の開口部の大きさ(口径)が、30μm以下である請求項1に記載のシート状吸着・粘着部材。
【請求項3】
前記多孔質層の厚みが、0.3mm以上、1mm以下である請求項1又は2に記載のシート状吸着・粘着部材。
【請求項4】
前記複数の貫通孔が、3~13個/cm
2
の範囲内の孔密度で設けられている請求項1又は2に記載のシート状吸着・粘着部材。
【請求項5】
さらに、前記保持用治具の平面に取り付けるための粘着剤層の最表面と、前記多孔質層の最表面に、それぞれ剥離シートが設けられている請求項1又は2に記載のシート状吸着・粘着部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、穴あきのシート状吸着・粘着部材に関し、詳しくは、プラスチック製の眼鏡レンズの半完成品を玉型加工して所望の形状の眼鏡レンズを作製する際に用いられる、研磨機内に前記眼鏡レンズの半完成品を保持するための保持用治具に取り付けて使用する目的の、中心部に開口(穴)が設けられた穴あきのシート状吸着・粘着部材に関する。より具体的には、一方の面に設けられた粘着剤層によって研磨機内の保持用治具に貼り付けられて取り付けられ、且つ、他方の面に設けられた特有の構成の多孔質層が、その吸着機能によって、所望形状の眼鏡レンズを作製するためのプラスチック製の眼鏡レンズの半完成品の平滑な面に吸着することで、眼鏡レンズの半完成品を前記保持用治具で良好な状態に保持できるように構成したシート状吸着・粘着部材に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
眼鏡レンズは、指定度数をはじめとして必要とする機能の発現が極めて重要な製品である。眼を酷使する近年においては、眼鏡レンズに要求される機能も多様になっている。眼鏡レンズはプラスチック製の製品が殆どであり、加工性に優れることから、要求される多様な機能を確実に精度よく達成した眼鏡製品を得るため、眼鏡レンズには様々な加工が施されている。例えば、プラスチック製の眼鏡レンズは傷付きやすいことから、キズに強くするためなどのコーティング処理や、眼を護るための紫外線や電子線防止の機能の付与がされたものなどが提供されている。
【0003】
さらに、眼鏡レンズは、眼鏡フレームによって保持され、眼鏡として顔に装着されて日常的に用いられるものであることから、眼鏡にした場合は、眼鏡レンズが有する機能性に加えて、眼鏡をかけた使用者の使い心地にも配慮した機能性を、確実に精度よく達成できる製品であることが要求される。近年、眼鏡の意匠性への要望は高まっており、眼鏡レンズを保持するためのフレームは、様々なデザインの多彩な形状のものや、様々な材質のものが開発され提供されている。このため、眼鏡レンズは、眼鏡用レンズの製造会社で、視力や乱視などに対応できるように設計して製造された、直径が8cm程度の、外観が円形板状のプラスチック製の眼鏡レンズの半完成品(以下、「眼鏡レンズの半完成品」或いは「半完成品レンズ」と呼ぶ場合がある)を製品として提供しており、眼鏡にする場合に、取り付ける個々の眼鏡フレームに合致したサイズに研磨機で研磨加工して、大きさを調整して所望の形状の眼鏡レンズにすることが行われている。
【0004】
研磨加工の工程を簡単に述べると、まず、上記した円形の眼鏡レンズの半完成品に、レンズの中心点と乱視軸がわかるようにレンズメーターで印点を付し、さらに、印点を参照して、最適な位置に所望のフレームに合致するレンズの形状を描いた後、印点を参照して最適な位置に、眼鏡レンズの半完成品を保持するための専用の保持用治具を取り付ける。そして、この眼鏡レンズの半完成品を保持した状態にした保持用治具を研磨機内の所定の位置に設置して、研磨加工を行って所望形状の眼鏡レンズを得ている。
【0005】
上記眼鏡レンズの半完成品の研磨加工の工程は、近年の眼鏡フレームを構成する多様な形状の縁に精度よく嵌め込むことができるように、或いは、眼鏡フレームに所望の状態で取り付けることができるように、所望する形状に精度よく仕上げられる必要がある。このため、研磨機内の、専用の保持用治具への眼鏡レンズの半完成品の取り付けは、最適な位置に行われ、且つ、研磨加工中にずれることがなく、安定して確実に保持することを実現する必要がある。本発明は、研磨機内の所望の位置に、加工前の眼鏡レンズの半完成品を安定して確実に保持させるために用いられている、保持用治具と眼鏡レンズの半完成品との間に介在させる、専用のシート状固定部材の開発を目的としている。専用の固定部材には、従来より、いわゆる両面テープ状の、表裏に粘着剤層が設けられているものが用いられている。また、専用の固定部材の形状は、中心部に開口(穴)が設けられた穴あきのシート状をしている。このように穴あきの形状をしているのは、下記のような理由による。すなわち、加工時に研磨機内に設置する専用の保持用治具を加工前の眼鏡レンズの半完成品に取り付ける際に、研磨加工後に得られた眼鏡レンズが、レンズの中心点等がズレたものにならないように、眼鏡レンズの半完成品に付したレンズの中心点等を示す印点を目標に、的確な位置に、専用の固定部材を介して専用の保持用治具に取り付けることができるようにするためである。
【0006】
先述したように、眼鏡フレームは多彩な形状を有し、眼鏡は、使用する個々人の使い心地が重要視される製品であることから、従来は眼鏡の製造工場で行っていた上記した眼鏡レンズの調製の最終工程である研磨加工を、近年、小型の研磨機が開発されたこともあって眼鏡を販売する店舗で行うことも多くなっている。具体的には、眼鏡の販売店で、検眼に基づいて選択した眼鏡レンズの半完成品を、使用者が選択した所望の眼鏡フレームに精度よく取り付けることができるように研磨機で研磨加工して、その場で、個々の使用者の使い心地に合った眼鏡を提供することが行われている。
【0007】
上記した眼鏡レンズ製造の最終工程で行う研磨加工は、研磨機内の特定の位置に設置される保持用治具に、円形の眼鏡レンズの半完成品を保持させた状態にして行われる。その際、プラスチック製の成形体である保持用治具に、加工前の半完成品レンズを取り付ける方法として、従来技術では、保持用治具の平面とほぼ同一形状の、両面に粘着剤を有する固定部材が用いられている。そして、該固定部材は、高い機能性を有するプラスチックからなる半完成品レンズを的確な位置に保持し、その状態で寸法精度のよい研磨を安定して行うことができ、さらに、研磨後に得られる眼鏡レンズを容易に取り外すことができ、さらに、取り外した後の眼鏡レンズにキズなどの悪影響が生じないことが求められる。
【0008】
上記に対し、特許文献1では、被研磨物を固定し所定の研磨を行なう研磨装置に使用される研磨装置用超強粘着シートについての提案がされている。この技術は、半導体製造分野では、半導体層や金属層の平坦化技術が重要な要素技術であることに対して開発されたものである。そして、平坦化を行う研磨装置としてのCMP装置に有用な、回転旋盤部と研磨パッドの間に配置させて使用される、両面に粘着面が形成された特有の粘着シートを提案している。その特徴は、特許文献2に記載の、プラスチックフォームの吸着機能を利用した強粘構造の技術を利用した点にある。これに対し、上記したように、眼鏡レンズの最終工程も、機能性の高い表面が平滑な眼鏡レンズの半完成品を研磨装置内に保持し、その状態で研磨処理(研磨加工)を行う点で似たところがある。
【0009】
特許文献1の粘着シートの技術で利用している特許文献2に記載の「強粘構造」は、粘着剤層を、粘着剤層を備えるプラスチックフォーム材とした点を特徴とし、下記のような作用を有するとしている。粘着剤層を備えるプラスチックフォーム材としたことで、粘着対象面に粘着させた際に、粘着剤層を備えた面に開口されている孔が、プラスチックフォーム材の圧縮変形後における弾性復帰に伴って前記粘着対象面に吸着する吸着機能を備えたものになり、その結果、粘着剤層による粘着機能とプラスチックフォーム材の孔による吸着機能とが、同時に取付け物の取付け面に作用することとなる。そして、この「強粘構造」により、取付け物を確実に止着状態に保持することができるとしている。すなわち、上記特許文献2に記載の「強粘構造」は、取付け対象面に対する粘着剤による粘着を、当該取付け対象面に対するプラスチックフォーム材による吸着によって補うようにした技術である。
【0010】
上記特許文献2の技術に対し、特許文献1では、CMP装置に使用した場合に、粘着対象面に対して安定な粘着がされるように、粘着面に対して吸着機能を有するプラスチックフォーム材の表面に形成される粘着剤層の構成を、プラスチックフォーム材の孔に入り込むような特有の吸盤状の凹部が形成されるようにした改良についての提案をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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