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公開番号2024176174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094513
出願日2023-06-08
発明の名称接触センサ、および、輻射ヒータ
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類G01V 3/08 20060101AFI20241212BHJP(測定;試験)
要約【課題】人の身体および熱伝導率が低い物体の接触を簡易な構成でそれぞれ検出する。
【解決手段】接触センサ200であって、基板120の上に互いに平行に配置された第1検出電極211と第2検出電極212との対を含む電極部210と、前記第1検出電極に1MHz以上の周波数を有する交流信号を含む第1検出信号を印加する信号入力部220と、前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の第1静電容量を表す第1出力信号を出力する検出部230と、前記第1出力信号に基づいて前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量が変化したことを表すあらかじめ定められた条件が満たされた場合に、人の身体または物体が接触したと判定する判定部420と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
接触センサ(200)であって、
基板(120)の上に互いに平行に配置された第1検出電極(211)と第2検出電極(212)との対を含む電極部(210)と、
前記第1検出電極に1MHz以上の周波数を有する交流信号を含む第1検出信号を印加する信号入力部(220)と、
前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の第1静電容量を表す第1出力信号を出力する検出部(230)と、
前記第1出力信号に基づいて前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量が変化したことを表すあらかじめ定められた条件が満たされた場合に、人の身体または物体が接触したと判定する判定部(420)と、
を備える接触センサ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の接触センサであって、
前記電極部は、前記基板の上に互いに平行に配置された第3検出電極(213)と第4検出電極(214)との対をさらに含み、
前記信号入力部は、さらに、前記第3検出電極に100kHz以下の周波数を有する交流信号を含む第2検出信号を印加し、
前記検出部は、前記第3検出電極と前記第4検出電極との間の第2静電容量を表す第2出力信号を検出し、
前記判定部は、
前記第1出力信号に基づいて、前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量の変化量が、物体の接触についてあらかじめ定められた第1閾値以上となった場合に、人ではない物体が接触したと判定し、
前記第2出力信号に基づいて、前記第3検出電極と前記第4検出電極との間の前記第2静電容量の変化量が、人の身体の接触についてあらかじめ定められた第2閾値以上となった場合に、人の身体が接触したと判定する、
接触センサ。
【請求項3】
請求項2に記載の接触センサであって、
前記信号入力部は、
前記第1検出信号として正弦波の交流信号を前記第1検出電極に印加し、
前記第2検出信号として矩形波の交流信号を前記第3検出電極に印加する、
接触センサ。
【請求項4】
請求項2に記載の接触センサであって、
前記信号入力部は、
前記第1検出信号として正弦波の交流信号を前記第1検出電極に印加し、
前記第2検出信号として正弦波の交流信号を前記第2検出電極に印加する、
接触センサ。
【請求項5】
請求項1に記載の接触センサであって、
前記信号入力部は、1MHz以上の周波数を有する高周波の交流信号に100kHz以下の周波数を有する低周波の交流信号を重畳することにより得られた信号を、検出信号として前記第1検出電極に印加し、
前記検出部は、前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量を表す測定信号を、高周波成分と、低周波成分とに分離し、
前記判定部は、前記高周波成分を用いて物体の接触を検出し、前記低周波成分を用いて人の身体の接触を検出する、
接触センサ。
【請求項6】
請求項1に記載の接触センサであって、
前記信号入力部は、第1期間に1MHz以上の周波数を有する高周波の交流信号を前記第1検出電極に印加し、前記第1期間に続く第2期間に100kHz以下の周波数を有する低周波の交流信号を前記第1検出電極に印加する、ことを繰り返し、
前記検出部は、
前記第1期間における前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量を検出し、
前記第2期間における前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量を検出し、
前記判定部は、
検出された前記第1期間における前記第1静電容量に基づいて、物体の接触の有無を判定し、
検出された前記第2期間における前記第1静電容量に基づいて、人の身体の接触の有無を判定する、
接触センサ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の接触センサを備えた輻射ヒータ(10)であって、
前記基板(120)上に配され、通電により発熱する発熱部(110)と、
前記発熱部へ通電する通電制御部(400)と、
を備え、
前記通電制御部は、前記判定部により人の身体または物体が接触したと判定された場合に、前記発熱部への通電量を、前記発熱部の温度を設定温度に維持するのに必要な基準値より低くする、または、前記発熱部への通電を停止する、
輻射ヒータ。
【請求項8】
請求項7に記載の輻射ヒータであって、
前記通電制御部は、
前記判定部により人の身体が接触したと判定された場合に、前記発熱部の温度が前記設定温度より低い第1温度となるように、前記発熱部への通電量を変更し、
前記判定部により物体が接触したと判定された場合に、前記発熱部の温度が前記設定温度より低く、かつ、前記第1温度より高い第2温度となるように、前記発熱部への通電量を変更する、
輻射ヒータ。
【請求項9】
請求項7に記載の輻射ヒータであって、
前記基板は、フレキシブル基板であり、
前記電極部と、前記発熱部とは、可撓性を有するシート状の導電性材料により前記基板の上に形成されている、
輻射ヒータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、接触センサ、および、輻射ヒータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの足部の近接を検出するとドアを開閉する車両において、ユーザの足部の近接を検出するための静電容量式のセンサについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-057537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような静電容量式センサが、ユーザの身体の一部の接触を検出するためのセンサとして輻射ヒータに備えられることがある。従来、輻射ヒータにおいては、火傷の発生の防止を目的として人の身体の一部の接触を検出する静電容量式センサに加えて、表面温度の過昇温の抑制を目的として熱伝導率が低い物体の接触を検出する他のセンサが備えられていた。
【0005】
人の身体および熱伝導率が低い物体の接触の検出のため異なるセンサを用いる必要があったのは、人の身体の比誘電率と絶縁物等の比誘電率とが大きく異なるためである。仮に、静電容量式センサを用いて、人の身体および熱伝導率が低い物体の接触を検出する際に、例えば、接触の検出に用いる静電容量についての閾値として、熱伝導率が低い物体の比誘電率に基づいた閾値を設定したとする。この場合、人の身体の一部が近接しているだけで、接触があったと誤って検出されてしまうことがある。この結果、ヒータの温度が下げられること、あるいは、ヒータの動作の停止が頻発してしまい、快適性が低下する。よって、人の身体および熱伝導率が低い物体の接触を簡易な構成でそれぞれ検出する技術が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態によれば、接触センサが提供される。この接触センサ(200)は、基板(120)の上に互いに平行に配置された第1検出電極(211)と第2検出電極(212)との対を含む電極部(210)と、前記第1検出電極に1MHz以上の周波数を有する交流信号を含む第1検出信号を印加する信号入力部(220)と、前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の第1静電容量を表す第1出力信号を出力する検出部(230)と、前記第1出力信号に基づいて前記第1検出電極と前記第2検出電極との間の前記第1静電容量が変化したことを表すあらかじめ定められた条件が満たされた場合に、人の身体または物体が接触したと判定する判定部(420)と、を備える。
【0007】
人の身体の電気的特性として、高周波での比誘電率が低周波での比誘電率に比べて低くなる特性がある。このため、第1検出信号として1MHz以上の第1検出信号を用いることにより、第1検出信号の周波数より低い周波数を有する信号を用いる態様に比べて、接触センサにおける人の身体の接触についての検出感度を低下させることができる。これにより、静電容量式センサにおいて、人の接触についての検出感度を熱伝導率が低い物体についての検出感度に近づけることができる。よって、従来のように、人の身体の接触の検出のためのセンサと、熱伝導率が低い物体の検出のためのセンサとの2種類のセンサを設けることなく、人の身体および熱伝導率が低い物体の接触を検出することができる。従って、簡易な構成で人の身体および熱伝導率が低い物体の接触をそれぞれ検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
輻射ヒータの配置例を示す説明図である。
輻射ヒータの概略構成を表すブロック図である。
第1実施形態にかかるヒータ本体部の構成を表す説明図である。
第2実施形態にかかるヒータ本体部の構成を表す説明図である。
第2実施形態にかかる人の身体および物体の接触検出の処理のフローチャートである。
第2実施形態にかかる接触検出後の通電制御の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.第1実施形態:
図1に示すように、輻射ヒータ10は車両の暖房装置として用いられる。輻射ヒータ10は、ステアリングホイールSWの下部に配置された内部パネルIPの表面に設けられている。より具体的には、輻射ヒータ10は、乗員VPが座席VCに座っている状態において、乗員VPの下腿に対向する位置に配置されている。
【0010】
図2に示すように、輻射ヒータ10は、ヒータ本体部100と、検出部200と、電源部300と、制御部400とを備える。検出部200を接触センサともよぶ。
(【0011】以降は省略されています)

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