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公開番号2024166871
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083262
出願日2023-05-19
発明の名称レーダ装置
出願人三菱電機株式会社
代理人個人
主分類G01S 7/40 20060101AFI20241122BHJP(測定;試験)
要約【課題】補正量の未算出による補正精度の低下を防ぐことが可能なレーダ装置を得ること。
【解決手段】レーダ装置100は、複数の送信信号のそれぞれを送信信号調整量を用いて調整した後、複数の送信チャネルを介してレーダ波として送信する送信システム101と、レーダ波の反射波を受信チャネルを介して受信した全ての受信信号のそれぞれを受信信号調整量を用いて調整した後、合成装置3により合成し、合成装置の複数の出力チャネル31-1~31-kから出力される信号データのそれぞれを補正して補正後の信号データを生成する受信システム102と、送信チャネル間の特性差を調整するための送信信号調整量と受信チャネル間の特性差を調整するための受信信号調整量とを算出する送受信系統間調整量算出装置8と、合成後の信号データから合成装置の複数の出力チャネル間の特性差を補正するための補正量を算出する受信機間特性補正値算出装置9と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の送信機が出力する複数の送信信号のそれぞれを、送信信号調整量を用いて調整した後、複数の送信チャネルを介してレーダ波として送信する送信部と、
前記レーダ波の反射波を複数の受信チャネルを介して複数の受信機により受信した全ての受信信号のそれぞれを、受信信号調整量を用いて調整した後、合成装置により合成し、前記合成装置の複数の出力チャネルから出力される合成後の複数の信号データのそれぞれを、補正量に基づいて補正して補正後の前記信号データを生成する受信部と、
前記送信部の複数の前記送信チャネル間の特性差を調整するための前記送信信号調整量と、前記受信部の複数の前記受信チャネル間の特性差を調整するための前記受信信号調整量とを算出する調整量算出部と、
前記受信部の合成後の前記信号データから前記合成装置の複数の前記出力チャネル間の特性差を補正するための前記補正量を算出する補正量算出部と、
を備えることを特徴とするレーダ装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記調整量算出部は、前記送信機が出力する前記送信信号または前記受信機が出力する前記受信信号を入力信号とする状態と、信号モニタ装置が取得する信号であって前記レーダ装置の内部の電波経路で重畳するハードウェア特性を計測するための校正信号を前記入力信号とする状態とを任意のタイミングで切り替え可能であることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記調整量算出部は、
前記送信チャネル間の特性値の差分を算出して、前記送信チャネル間で前記特性値を平滑化するような値を前記送信信号調整量として求め、
前記受信チャネル間の特性値の差分を算出して、前記受信チャネル間で前記特性値を平滑化するような値を前記受信信号調整量として求めることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記調整量算出部は、前記送信信号を取得する毎に前記送信信号調整量を算出し、
前記送信部は、前記調整量算出部が算出した最新の前記送信信号調整量を用いて前記送信信号を調整し、
前記調整量算出部は、前記受信信号を取得する毎に前記受信信号調整量を算出し、
前記受信部は、前記調整量算出部が算出した最新の前記受信信号調整量を用いて前記受信信号を調整することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記補正量算出部は、前記出力チャネル間の特性値のばらつきを求め、前記特性値を平滑化するような値を前記補正量として求めることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記補正量算出部は、前記信号データを取得する毎に前記補正量を算出し、
前記受信部は、前記補正量算出部が算出した最新の前記補正量を用いて前記信号データを補正することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記レーダ装置は、
人工衛星または航空機に搭載され、
前記受信部が生成する補正後の前記信号データを地上に設置された画像処理装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の送受信チャネルを備えるレーダ装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
SAR(Synthetic Aperture Radar)システムは、人工衛星または航空機などに搭載され、雲、霧などを貫通し、昼夜天候を問わず地表面を観測することが可能である。SARシステムにおいて、高分解能と広観測幅とを両立するために、複数のアンテナ開口を使用するMIMO(Multiple Input Multiple Output)SARおよびDBF(Digital Beam Foaming)SARなどに注目が集まっている。
【0003】
しかしながら、複数の送受信チャネルを搭載することにより、各チャネル間で特性差が生じ、SARシステムの性能低下につながることがある。
【0004】
チャネル間の特性差に対する対策として、特許文献1には、複数の送受信チャネルを有し、レーダ波を反射した物標に関する情報を求めるレーダ装置において、チャネル間の特性差を補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5062032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のレーダ装置では、各受信チャネルから得られる出力信号を用いてデジタルビームフォーミングを行い、予め設定された電力閾値よりも大きいビームの数を物標の数として求めている。このため、チャネル間の特性差が存在し、補償が必要な場合であっても、生成されたビームの電力が電力閾値よりも低い場合には補正量が算出されず、補正精度が低下する場合があるという問題があった。
【0007】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、補正量の未算出による補正精度の低下を防ぐことが可能なレーダ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るレーダ装置は、複数の送信機が出力する複数の送信信号のそれぞれを、送信信号調整量を用いて調整した後、複数の送信チャネルを介してレーダ波として送信する送信部と、レーダ波の反射波を複数の受信チャネルを介して複数の受信機により受信した全ての受信信号のそれぞれを、受信信号調整量を用いて調整した後、合成装置により合成し、合成装置の複数の出力チャネルから出力される合成後の複数の信号データのそれぞれを、補正量に基づいて補正して補正後の信号データを生成する受信部と、送信部の複数の送信チャネル間の特性差を調整するための送信信号調整量と、受信部の複数の受信チャネル間の特性差を調整するための受信信号調整量とを算出する調整量算出部と、受信部の合成後の信号データから合成装置の複数の出力チャネル間の特性差を補正するための補正量を算出する補正量算出部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、補正量の未算出による補正精度の低下を防ぐことが可能なレーダ装置を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1にかかるレーダ装置の構成を示す図
図1に示す送受信系統間調整量算出装置の動作例について説明するためのフローチャート
図1に示す受信機間特性補正値算出装置の動作例について説明するためのフローチャート
図1に示す受信機間特性補正装置による補正処理の説明図
実施の形態1にかかるレーダ装置の機能を実現する制御回路の構成例を示す図
実施の形態1にかかるレーダ装置の機能を実現する専用のハードウェア回路の構成例を示す図
比較例にかかるレーダ装置の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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