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公開番号
2024176086
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094320
出願日
2023-06-07
発明の名称
ボールねじ装置
出願人
日本精工株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
F16H
25/24 20060101AFI20241212BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】ナットの全長を長くすることなく固体潤滑剤を組み付けることができ、潤滑油を長期間に亘って安定して自動的に供給する。また、ねじ軸に対する固体潤滑剤の接触力の管理を容易にしてトルク上昇及び異常発熱を抑制するとともに、固体潤滑剤の取付けや交換が容易なボールねじ装置を提供する。
【解決手段】ボールねじ装置10は、ねじ軸20と、ナット30と、複数のボール26と、を備える。ナット30は、ボール26が無限循環するサーキットCの外部に、ナット30の外周面から内周面に貫通して固体潤滑剤50を収容可能な収容室33を備える。固体潤滑剤50は、突条部52をねじ軸20の外周ねじ溝21に摺接させ、凹条部53をねじ軸20のランド部22に摺接させて、収容室33に収容される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
外周面に形成された螺旋状の外周ねじ溝と、軸方向に隣り合う前記外周ねじ溝間に形成されたランド部と、を有するねじ軸と、
前記ねじ軸の前記外周ねじ溝に対向するように内周面に形成された螺旋状の内周ねじ溝を有するナットと、
前記外周ねじ溝と前記内周ねじ溝とで形成されたボール転動路と、
前記ボール転動路を転動する複数のボールと、
前記ボール転動路を転動する前記ボールを循環させるボール循環通路を有する少なくとも1つの循環部品と、
前記ボール転動路と前記ボール循環通路とによって形成され、前記ボールが循環する少なくとも1つのサーキットと、
を備えるボールねじ装置であって、
前記ナットは、前記ナットの外周面から前記内周面に貫通して固体潤滑剤を収容可能な収容室をサーキット外に備え、
前記固体潤滑剤は、前記ねじ軸の前記外周ねじ溝に摺接する突条部と、前記ねじ軸の前記ランド部に摺接する凹条部と、を備える、
ボールねじ装置。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記収容室に収容された前記固体潤滑剤は、前記ナットの前記外周面に露出する露出面を有し、
前記露出面の少なくとも一部が、前記循環部品を前記ナットに固定する固定部材で押えられる、
請求項1に記載のボールねじ装置。
【請求項3】
前記固体潤滑剤の前記露出面と前記固定部材との間には、前記固体潤滑剤の前記露出面を押さえる押え板をさらに備える、
請求項2に記載のボールねじ装置。
【請求項4】
前記ナットは、軸方向側面から前記収容室に貫通して前記ナットの中心軸と平行に形成された固定孔を備え、
前記固体潤滑剤は、前記ナットの中心軸と平行に形成されたピン孔を備え、
前記固定孔と前記ピン孔とは、軸方向から見て互いに中心がずれて配置され、
前記固体潤滑剤は、前記収容室に収容され、前記固定孔に挿通する固定ピンが前記ピン孔に挿通されることで位置決め固定される、
請求項1に記載のボールねじ装置。
【請求項5】
前記固体潤滑剤は、合成樹脂と潤滑剤が一体成形されてなる潤滑油含有ポリマ部材である、
請求項1~4のいずれか1項に記載のボールねじ装置。
【請求項6】
前記サーキットは、連続する前記ボール転動路と前記ボール循環通路とで形成され、前記複数のボールが循環転動する無限循環路であり、
前記サーキット外は、前記無限循環路の軸方向外側の前記ボール転動路の部分、及び複数の前記無限循環路の間の前記ボール転動路の部分によって形成され、前記ボールが転動しないボール非循環路である、
請求項1に記載のボールねじ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじ装置に関し、特に長期間に亘って潤滑剤を供給可能なボールねじ装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的な環境で使用されるボールねじは、ねじ軸と多数のボールを介して螺合されたナットとの間の空間部にグリースや潤滑油を充填して潤滑している。また、粉塵等がナット内に侵入することを防止する目的で、ナットの端部に環状の凹部を設け、そこにシール部材が嵌着されている。
【0003】
しかしながら、このような従来の潤滑油またはグリース潤滑方式のボールねじは、特に高温環境で使用されるような場合に、ナット内部に充填されている潤滑剤が外部に流れ出してしまうため消耗が早く、短期間に潤滑剤の補給を繰り返さなければならないという問題点があった。
【0004】
この問題を解決するため、特許文献1には、シール形状の固体潤滑剤を、ねじ軸の外径部(ランド部)のみに摺接させてナットに配置し、固体潤滑剤から潤滑剤を供給するとともに、ねじ軸の往復動作時にねじ溝に付着した潤滑剤の掻き落としを防止して、潤滑剤を効果的に保持できるようにしたボールねじ用の潤滑装置が開示されている。また、特許文献2には、ボールが循環する通路以外の部分であるサーキット外に、ねじ軸のねじ溝に摺接するバックアップデフレクタ形状の固体潤滑剤を配置し、経時的に固体潤滑剤から潤滑剤をねじ軸に供給して長期間に亘って潤滑作用を行うようにした、含油ポリマ潤滑ボールねじが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3796972号公報
特開平11-201258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のボールねじでは、固体潤滑剤を配置するためにナットの全長を長くする必要があり、既存機種への置き換えが困難であるなど、装置スペース上の制約が大きい。また、特許文献2のボールねじでは、ナット寸法に与える影響が少ないものの、固体潤滑剤の形状が複雑であり、また固体潤滑剤のねじ軸に対する接触力の管理が難しいため、例えば、接触力が大きいと、ボールねじのトルクの上昇やそれに伴う発熱が問題となる虞がある。また、接触力が小さいと、潤滑機能が得られ難くなる可能性がある。また、特許文献1及び2のいずれも、異物環境下や熱の影響などによって固体潤滑剤の枯渇や変形が生じた場合、ナットを分解しなければ固体潤滑剤を交換することができず、潤滑性能が失われた状態で継続使用される虞がある。
【0007】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ナットの全長を長くすることなく固体潤滑剤を配置することができ、潤滑油を長期間に亘って安定して自動的に供給することができ、また、ねじ軸に対する固体潤滑剤の接触力の管理を容易にしてトルク上昇や異常発熱を抑制するとともに、固体潤滑剤の取付けや交換が容易なボールねじ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の上記目的は、ボールねじ装置に係る下記[1]の構成により達成される。
[1] 外周面に形成された螺旋状の外周ねじ溝と、軸方向に隣り合う前記外周ねじ溝間に形成されたランド部と、を有するねじ軸と、
前記ねじ軸の前記外周ねじ溝に対向するように内周面に形成された螺旋状の内周ねじ溝を有するナットと、
前記外周ねじ溝と前記内周ねじ溝とで形成されたボール転動路と、
前記ボール転動路を転動する複数のボールと、
前記ボール転動路を転動する前記ボールを循環させるボール循環通路を有する少なくとも1つの循環部品と、
前記ボール転動路と前記ボール循環通路とによって形成され、前記ボールが循環する少なくとも1つのサーキットと、
を備えるボールねじ装置であって、
前記ナットは、前記ナットの外周面から前記内周面に貫通して固体潤滑剤を収容可能な収容室をサーキット外に備え、
前記固体潤滑剤は、前記ねじ軸の前記外周ねじ溝に摺接する突条部と、前記ねじ軸の前記ランド部に摺接する凹条部と、を備える、
ボールねじ装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明のボールねじ装置によれば、潤滑油を長期間に亘って安定して自動的に供給でき、ねじ軸に対する固体潤滑剤の接触力の管理が容易でトルク上昇や異常発熱が抑制され、かつ固体潤滑剤の取付けや交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の第1実施形態に係るボールねじ装置の斜視図である。
図2は、図1に示すナットの斜視図である。
図3は、ナットの分解斜視図である。
図4は、図5A及び図5Bの断面位置を示すボールねじ装置の斜視図である。
図5Aは、図4のA-A断面図である。
図5Bは、図4のB-B断面図である。
図6Aは、収容室の拡大斜視図である。
図6Bは、固体潤滑剤の斜視図である。
図7は、収容室に収容された固体潤滑剤が固定部材により押えられた状態を示す斜視図である。
図8Aは、ねじ軸と固体潤滑剤との位置関係を示す側面図である。
図8Bは、固体潤滑剤の斜視図である。
図9Aは、ねじ軸と他の固体潤滑剤との位置関係を示す側面図である。
図9Bは、他の固体潤滑剤の斜視図である。
図10は、変形例のナットの斜視図である。
図11は、図10に示す変形例のナットの分解斜視図である。
図12Aは、本発明の第2実施形態に係るボールねじ装置のナットの側面図である。
図12Bは、固体潤滑剤の斜視図である。
図13は、第2実施形態のナットの固定孔と固体潤滑剤のピン孔との位置関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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