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公開番号2024173203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091453
出願日2023-06-02
発明の名称ヒノキ属植物の生育方法
出願人日本製紙株式会社,静岡県
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類A01G 22/00 20180101AFI20241205BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】本発明は、効率的な花芽分化を実現できるヒノキ属植物の育成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス条件下、屋内で生育すること、及び、花芽分化期の開始前から末期までの間に枝又は幹にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うことを含む、ヒノキ属植物の生育方法、花芽分化促進方法、これらの方法においてジベレリン処理後の個体から採種することを含む種子の生産方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス条件下、屋内で生育すること、及び、
花芽分化期の開始前から末期までの間に枝又は幹にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと
を含む、ヒノキ属植物の生育方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
ヒノキ属植物は、樹齢1~10年のヒノキ属植物である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ジベレリン処理は、付け根の直径が5mm以上の枝に対して行う請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
根圏制御は、根圏領域を0.06m

以下の領域内に制限する処理である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
環境ストレスは、さらに、水分ストレスを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
水分ストレスの付与は、花芽分化期の開始前から終了時まで行う、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ジベレリン処理後に採種することをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス下、屋内で生育すること、
前記植物の花芽分化期に枝又は幹の基部にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと、
を含む、ヒノキ属植物の花芽分化促進方法。
【請求項9】
ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス条件下、屋内で生育すること、
前記植物の花芽分化期に枝又は幹の基部にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと、及び、
ジベレリン処理後の植物から採種すること
を含む、ヒノキ属植物の種子の生産方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒノキ属植物の生育方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ヒノキの品種改良、種子増産のため、ジベレリン処理による着花促進が行われてきた。非特許文献1には、ヒノキ母樹の枝にジベレリンペーストを注入することにより着花処理作業の効率を向上できることが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 林木育種センター 材木育種の現場から(2020年度)「ヒノキのジベレリン処理を行いました」ホームページ(令和2年9月15日)、https://www.ffpri.affrc.go.jp/ftbc/business/gyoumusyoukai/genba/r2nendo/documents/r2_0915.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1では、母樹が野外で生産されており、花芽分化効率が不十分である問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、効率的な花芽分化を実現できるヒノキ属植物の生育方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の〔1〕~〔9〕を提供する。
〔1〕ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス条件下、屋内で生育すること、及び、
花芽分化期の開始前から末期までの間に枝又は幹にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと
を含む、ヒノキ属植物の生育方法。
〔2〕ヒノキ属植物は、樹齢1~10年のヒノキ属植物である〔1〕に記載の方法。
〔3〕ジベレリン処理は、付け根の直径が5mm以上の枝に対して行う〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕根圏制御は、根圏領域を0.06m

以下の領域内に制限する処理である、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の方法。
〔5〕環境ストレスは、さらに、水分ストレスを含む、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の方法。
〔6〕水分ストレスの付与は、花芽分化期の開始前から終了時まで行う、〔5〕に記載の方法。
〔7〕ジベレリン処理後に採種することをさらに含む、〔1〕~〔6〕に記載の方法。
〔8〕ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス下、屋内で生育すること、
前記植物の花芽分化期に枝又は幹の基部にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと、
を含む、ヒノキ属植物の花芽分化促進方法。
〔9〕ヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス条件下、屋内で生育すること、
前記植物の花芽分化期に枝又は幹の基部にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと、及び、
ジベレリン処理後の植物から採種すること
を含む、ヒノキ属植物の種子の生産方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ヒノキ属植物の花芽を早期に、かつ多くの部位で効率よく分化させることができ、その結果、開花、結実を促進できるため、ヒノキ属植物の効率的な生育、ひいては、種子の効率的な生産を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔1.ヒノキ属植物の生育方法〕
ヒノキ属植物の生育方法は、
対象植物であるヒノキ属植物を、根圏制御を含む環境ストレス条件下、屋内で生育すること、及び、
ヒノキ属植物の花芽分化期の開始前に枝又は幹にジベレリンを注入するジベレリン処理を行うこと
を含む。
【0009】
〔1.1 対象植物〕
対象植物はヒノキ属(Chamaecyparis)植物であればよく、特に制限されない。ヒノキ属植物としては、例えば、ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)、アツカワサワラ(Chamaecyparis pisifera f. crassa)、クリハダヒノキ(Chamaecyparis obtusa var. obtusa f. hasegawana)、サワラ(Chamaecyparis pisifera)、ツノミノヒノキ(Chamaecyparis obtusa var. obtusa f. takeuchii)、ローソンヒノキ(Chamaecyparis lawsoniana)が挙げられ、これらのうち、ヒノキが好ましい。
【0010】
ヒノキ属植物は、花芽分化能を有する個体であればよく、一例をあげると以下のとおりである。樹齢は、通常、1~10年であり、2~7年が好ましい。ジベレリン処理時のヒノキ属植物の樹高は、通常、50cm以上、好ましくは100cm以上又は120cm以上、より好ましくは150cm以上である。これにより、後述するジベレリン処理時の、樹体への負荷を軽減できる。上限は、通常、250cm以下であり、好ましくは220cm以下又は200cm以下であり、より好ましくは180cm以下である。これにより、ジベレリン処理の作業性に優れる。したがって、ヒノキ属植物の樹高は、通常、50~250cm、好ましくは100~220cm又は120~200cm、より好ましくは150~180cmである。ヒノキ属植物は、挿し木、接ぎ木等の無性生殖により繁殖した個体でもよいし、実生苗等の、種子から繁殖した個体でもよいが、実生苗が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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