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公開番号
2024173095
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091240
出願日
2023-06-01
発明の名称
磁性材料用スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット組立品及び磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法
出願人
JX金属株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C23C
14/34 20060101AFI20241205BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】リデポ膜剥離を良好に抑制することが可能な磁性材料用スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット組立品及び磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法を提供する。
【解決手段】スパッタ領域と非スパッタ領域とを有し、磁性材料用であるスパッタリングターゲットであって、非スパッタ領域は、複数配列した溝部と、複数の溝部で区画された被区画部と、溝部と、被区画部との境界に設けられた盛上り部と、を有する、磁性材料用スパッタリングターゲット。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
スパッタ領域と非スパッタ領域とを有し、磁性材料用であるスパッタリングターゲットであって、
前記非スパッタ領域は、
複数配列した溝部と、
前記複数の溝部で区画された被区画部と、
前記溝部と、前記被区画部との境界に設けられた盛上り部と、
を有する、磁性材料用スパッタリングターゲット。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記盛上り部は、前記溝部と前記被区画部との境界に沿って伸びるように設けられ、頂部領域に複数の粒状部を有する、請求項1に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項3】
前記溝部の表面に前記粒状部が設けられている、請求項2に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項4】
前記被区画部の表面に前記粒状部が設けられている、請求項2に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項5】
前記非スパッタ領域中の所定領域の投影面積を分母とし、前記所定領域の表面積を分子としたときの比が、1.4以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項6】
走査型電子顕微鏡によって、倍率100倍で、前記非スパッタ領域を観察することで取得された前記非スパッタ領域のSEM写真において、最長径が5μm以上の粒状部を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項7】
前記非スパッタ領域の面粗さSaが2~35μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項8】
前記非スパッタ領域の最大高さSzが20~300μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項9】
前記非スパッタ領域の二乗平均平方根高さSqが2~40μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
【請求項10】
前記複数配列され、かつ、隣り合う前記溝部同士の間隔が50~300μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は磁性材料用スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット組立品及び磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法に関するものであり、主に、HDDの膜の製造向けのスパッタリングターゲットに関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
垂直磁気記録方式を採用するハードディスクの層には、例えば、強磁性金属であるCo、Fe、Niをベースとした材料が用いられており、記録層には、CoやFeを主成分とするCo-Cr系、Co-Pt系、Co-Cr-Pt系、Fe-Pt系などの強磁性合金と非磁性の無機材料からなる複合材料が多く用いられている。このようなハードディスクなどの磁気記録媒体の薄膜は、生産性の高さから、上記の材料を成分とするスパッタリングターゲットをスパッタリングして作製されることが多い。
【0003】
スパッタリングは、スパッタリング源となるスパッタリングターゲットの表面を加速されたアルゴンイオンによってスパッタし、スパッタリングターゲットから粒子(スパッタ粒子)を放出させて、あらかじめ対向する位置に配置した基板の表面にスパッタ粒子を堆積させることで、基板の表面に薄膜を形成する手法である。
【0004】
スパッタ粒子の一部はスパッタリングターゲットの所定箇所に再付着して積層体(リデポ膜とも呼ぶ)となることがある。このリデポ膜がスパッタリングターゲットから剥離すると、スパッタ中のアーキング(異常放電)発生の原因となる、スパッタ中のパーティクルが増加し、薄膜中に混入するなどの不都合が生じ、製品率を落とす原因となる。
【0005】
このような問題に対し、特許文献1には、スパッタリングターゲットのリデポ膜が形成される領域に、ガラスビーズを用いたブラスト処理によって表面粗化することが開示されている。また、これにより、粗化された表面からリデポ膜の剥離を抑制することができることが開示されている。特許文献2にも、スパッタリングターゲットに粗化処理を行うことが開示されている。また、特許文献2には、粗化処理を行う領域として、スパッタリングターゲットの外周(0%)から中心方向に2~13%の位置までの範囲内、及び/又は、中心(0%)から外周方向に12~33%の位置までの範囲内であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平4-301074号公報
特開2018-141202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1及び2のいずれにおいても、算術平均粗さRaを制御することが述べられているだけであり、リデポ膜剥離抑制の観点からは改善の余地がある。
【0008】
そこで、本発明の実施形態は、リデポ膜剥離を良好に抑制することが可能な磁性材料用スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット組立品及び磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下のように特定される本発明によって解決される。
(1)スパッタ領域と非スパッタ領域とを有し、磁性材料用であるスパッタリングターゲットであって、
前記非スパッタ領域は、
複数配列した溝部と、
前記複数の溝部で区画された被区画部と、
前記溝部と、前記被区画部との境界に設けられた盛上り部と、
を有する、磁性材料用スパッタリングターゲット。
(2)前記盛上り部は、前記溝部と前記被区画部との境界に沿って伸びるように設けられ、頂部領域に複数の粒状部を有する、(1)に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(3)前記溝部の表面に前記粒状部が設けられている、(2)に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(4)前記被区画部の表面に前記粒状部が設けられている、(2)に記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(5)前記非スパッタ領域中の所定領域の投影面積を分母とし、前記所定領域の表面積を分子としたときの比が、1.4以上である、(1)から(4)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(6)走査型電子顕微鏡によって、倍率100倍で、前記非スパッタ領域を観察することで取得された前記非スパッタ領域のSEM写真において、最長径が5μm以上の粒状部を有する、(1)から(5)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(7)前記非スパッタ領域の面粗さSaが2~35μmである、(1)から(6)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(8)前記非スパッタ領域の最大高さSzが20~300μmである、(1)から(7)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(9)前記非スパッタ領域の二乗平均平方根高さSqが2~40μmである、(1)から(8)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(10)前記複数配列され、かつ、隣り合う前記溝部同士の間隔が50~300μmである、(1)から(9)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(11)前記溝部の幅が10~200μmである、(1)から(10)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(12)前記被区画部は略多角形である、(1)から(11)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(13)前記非スパッタ領域における前記被区画部の個数密度が10~200個/mm
2
である、(1)から(12)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(14)組成にCo、Pt、Fe、Ru、Cr、Ti、Si、Zr、B、C、N、Al、Oを含む、(1)から(13)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲット。
(15)(1)から(14)のいずれかに記載の磁性材料用スパッタリングターゲットと、
前記磁性材料用スパッタリングターゲットに接合されたバッキングプレートと、
を備えた、磁性材料用スパッタリングターゲット組立品。
(16)スパッタ領域と非スパッタ領域とを有する磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法であって、
前記非スパッタ領域に、
複数配列した溝部と、
前記複数の溝部で区画された被区画部と、
前記溝部と、前記被区画部との境界に設けられた盛上り部と、
を形成する工程を含む、磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、リデポ膜剥離を良好に抑制することが可能な磁性材料用スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット組立品及び磁性材料用スパッタリングターゲットの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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