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公開番号2024160514
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-14
出願番号2023075605
出願日2023-05-01
発明の名称蒸着マスクのためのマスクフレーム
出願人株式会社ブイ・イー・ティー
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類C23C 14/04 20060101AFI20241107BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】輸送に適した蒸着マスクのためのマスクフレームを提供する。
【解決手段】蒸着マスクのためのマスクフレームは、第1のフレームと、第2のフレームと、第3のフレームとを備えている。第1のフレームは、蒸着マスクが接合される第1の開口を有する。第2のフレームは、蒸着マスクが接合された第1のフレームが設置される第2の開口を有する。第2のフレームには、第2の開口の面内方向における第2のフレームに対する第1のフレームの位置を調整する位置調整機構が設けられている。第3のフレームは、第1のフレームが設置された第2のフレームが設置される第3の開口を有する。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
蒸着マスクが接合される第1の開口を有する第1のフレームと、
前記蒸着マスクが接合された前記第1のフレームが設置される第2の開口を有する第2のフレームであって、前記第2の開口の面内方向における前記第2のフレームに対する前記第1のフレームの位置を調整する位置調整機構が設けられた第2のフレームと、
前記第1のフレームが設置された前記第2のフレームが設置される第3の開口を有する第3のフレームと、
を備えた蒸着マスクのためのマスクフレーム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第1のフレームと、前記第2のフレームと、前記第3のフレームの各辺とには、被蒸着基板の搬送のための複数の切り欠き部が等間隔で形成され、
前記位置調整機構は、前記第2のフレームの前記切り欠き部の間の位置に設けられている、
請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項3】
前記第3のフレームは、前記第1のフレームと前記第2のフレームに比べて幅広、かつ、厚肉に形成されている、
請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項4】
前記第2のフレームには前記第1のフレームが設置されたときに前記第1のフレームと係合する凸部が形成され、
前記凸部の形成位置は、前記蒸着マスクが前記第1のフレームに接合されたときに前記第1のフレームが前記蒸着マスクから受ける応力の発生基点から応力の発生方向側の位置である、
請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項5】
蒸着マスクが接合される複数の棒状フレームと、
前記蒸着マスクが接合された前記棒状フレームが設置される第1の開口を有する第2のフレームであって、前記第1の開口の面内方向における前記第2のフレームに対する前記棒状フレームの位置を調整する位置調整機構が設けられた第2のフレームと、
前記棒状フレームが設置された前記第2のフレームが設置される第2の開口を有する第3のフレームと、
を備えた蒸着マスクのためのマスクフレーム。
【請求項6】
前記第2のフレームと、前記第3のフレームの各辺とには、被蒸着基板の搬送のための複数の切り欠き部が等間隔で形成され、
前記位置調整機構は、前記第2のフレームの前記切り欠き部の間の位置に設けられている、
請求項5に記載のマスクフレーム。
【請求項7】
前記第3のフレームは、前記第2のフレームに比べて幅広、かつ、厚肉に形成されている、
請求項5に記載のマスクフレーム。
【請求項8】
前記第2のフレームには前記棒状フレームが設置されたときに前記棒状フレームと係合する凸部が形成され、
前記凸部の形成位置は、前記蒸着マスクが前記棒状フレームに接合されたときに前記棒状フレームが前記蒸着マスクから受ける応力の発生基点から応力の発生方向側の位置である、
請求項5に記載のマスクフレーム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
実施形態は、蒸着マスクのためのマスクフレームに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL(electro-luminescence)ディスプレイの製造工程の1つである真空蒸着工程では、有機物等の蒸着物質を蒸着させる際に蒸着マスクが使用される。蒸着マスクのずれは、成膜位置のずれにつながる。したがって、通常、蒸着マスクは、マスクフレームによって保持された状態で使用される。ここで、プロセス温度によってはマスクフレーム及び蒸着マスクが熱膨張を起こし、これによってアライメントのずれ及びサイズのずれが生じることがある。したがって、マスクフレームは、熱膨張率の小さい材料によって製造される。また、同時に蒸着マスクの変形防止策として、蒸着マスクを架張してマスクフレームに溶接することで接合する方法が用いられている。この場合、マスクフレームには、蒸着マスクの架張時の応力に耐えうる剛性が求められる。このような剛性を得るために、マスクフレームは、幅広、かつ、厚肉となる。したがって、マスクフレームは、通常、高重量である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6160356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、蒸着マスクのマスクフレームへの接合と、蒸着マスクが接合されたマスクフレームの利用とが別の場所で行われることがある。この場合、蒸着マスクが接合されたマスクフレームを所定の場所まで輸送する必要が生じる。しかしながら、前述したようにマスクフレームは、高重量のため、輸送のためのコストがかかりやすい。
【0005】
実施形態は、輸送に適した蒸着マスクのためのマスクフレームを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の蒸着マスクのためのマスクフレームは、第1のフレームと、第2のフレームと、第3のフレームとを備えている。第1のフレームは、蒸着マスクが接合される第1の開口を有する。第2のフレームは、蒸着マスクが接合された第1のフレームが設置される第2の開口を有する。第2のフレームには、第2の開口の面内方向における第2のフレームに対する第1のフレームの位置を調整する位置調整機構が設けられている。第3のフレームは、第1のフレームが設置された第2のフレームが設置される第3の開口を有する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態は、輸送に適した蒸着マスクのためのマスクフレームを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1Aは、実施形態におけるマスクフレームの構成を示す斜視図である。
図1Bは、マスクフレームの構成を示す分解斜視図である。
図2は、位置調整機構について説明するための、第2のフレームのIII-III線断面図である。
図3は、一例の蒸着マスクの構成を示す正面図である。
図4は、実施形態に係るマスクアセンブリの製造方法を示すフローチャートである。
図5Aは、蒸着マスクが接合された第1のフレームを示す図である。
図5Bは、図5AのVB-VB線断面図である。
図6Aは、第1のフレームの位置調整がされた後の第2のフレームを示す図である。
図6Bは、図6AのVIB-VIB線断面図である。
図7Aは、第2のフレームの設置された後の第3のフレームを示す図である。
図7Bは、図7AのVIIB-VIIB線断面図である。
図8は、変形例1のマスクフレームの構成を示す分解斜視図である。
図9は、変形例2における図6AのVIB-VIB線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1. 実施形態
実施形態に係るマスクフレームについて説明する。実施形態に係るマスクフレームは、有機ELパネルの製造工程において被蒸着基板に蒸着パターンを形成するために使用される蒸着マスクを保持するためのフレームである。蒸着マスクと接合されることによって、被蒸着基板に対する蒸着マスクの正確な位置決めを行えるようにする。実施形態におけるマスクフレームでは、蒸着マスクが接合された状態での位置調整がされ得る。
【0010】
なお、有機ELパネルの表示方式としては、各々が独立に蒸着された赤、青、緑の3原色の有機EL層を個別に発光させて有色表示する方式と、一面に蒸着された白色の有機EL層の白色発光を、カラーフィルタを介して有色表示する方式と、があり得る。実施形態に係るマスクフレームは、上述したいずれの表示方式の有機ELパネルの製造工程においても、適用可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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