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公開番号2024162788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078683
出願日2023-05-11
発明の名称製造方法、成膜装置及び成膜方法
出願人キヤノントッキ株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類C23C 14/50 20060101AFI20241114BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】静電チャックによる基板の保持に有利な新たな技術を提供する。
【解決手段】電子デバイスを製造する製造方法であって、基板の第1面に膜を形成する第1工程と、前記第1工程の後に前記膜を封止する第2工程と、前記第1工程の後、且つ、前記第2工程の前に、前記第1工程で前記膜が形成された基板を、前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、第1静電チャックで保持した状態において、前記膜の厚さを計測する第3工程と、を有し、前記第1静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する第1保持面を含み、前記第1保持面は、重力の方向の側に、凸形状となる表面形状を有する、ことを特徴とする製造方法を提供する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
電子デバイスを製造する製造方法であって、
基板の第1面に膜を形成する第1工程と、
前記第1工程の後に前記膜を封止する第2工程と、
前記第1工程の後、且つ、前記第2工程の前に、前記第1工程で前記膜が形成された基板を、前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、第1静電チャックで保持した状態において、前記膜の厚さを計測する第3工程と、
を有し、
前記第1静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する第1保持面を含み、
前記第1保持面は、重力の方向の側に、凸形状となる表面形状を有する、
ことを特徴とする製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第3工程では、前記膜を形成するための成膜室から搬出された前記基板を受け渡すための受渡室において、前記膜の厚さを計測する、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1工程では、前記基板を、前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、前記第1静電チャックとは異なる第2静電チャックで保持した状態において、前記基板の前記第1面に前記膜を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第2静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する第2保持面を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記基板は、重力の方向の側に、凸形状となる撓み形状を有し、
前記第1静電チャックの前記第1保持面は、前記第2静電チャックの前記第2保持面よりも、前記基板の撓み形状に近い表面形状を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1静電チャックの前記第1保持面には、静電気力により前記基板の前記第2面を吸着する領域が前記第1保持面の全面をカバーするように設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第1静電チャックの前記第1保持面には、静電気力により前記基板の前記第2面を吸着する複数の領域がマトリクス状に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記膜は、有機膜を含み、
前記電子デバイスは、有機EL素子を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
電子デバイスを製造する製造方法であって、
基板の第1面に膜を形成する第1工程と、
前記第1工程の後に前記膜を封止する第2工程と、
前記第1工程の後、且つ、前記第2工程の前に、前記第1工程で前記膜が形成された基板を、前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、第1静電チャックで保持した状態において、前記膜の厚さを計測する第3工程と、
を有し、
前記第1工程では、前記基板を、前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、前記第1静電チャックとは異なる第2静電チャックで保持した状態において、前記基板の前記第1面に前記膜を形成し、
前記基板は、重力の方向の側に、凸形状となる撓み形状を有し、
前記第1静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する第1保持面を含み、
前記第2静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する第2保持面を含み、
前記第1静電チャックの前記第1保持面は、前記第2静電チャックの前記第2保持面よりも、前記基板の撓み形状に近い表面形状を有する、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項10】
基板の第1面に膜を形成するための成膜室と、
前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、前記基板を保持する静電チャックと、
前記基板の前記第1面に形成された前記膜を封止する前に、前記基板を前記静電チャックで保持した状態において、前記基板の前記第1面に形成された前記膜の厚さを計測する計測部と、
を有し、
前記静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する保持面を含み、
前記保持面は、重力の方向の側に、凸形状となる表面形状を有する、
ことを特徴とする成膜装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製造方法、成膜装置及び成膜方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL表示装置(有機ELディスプレイ)は、スマートフォン、テレビ、自動車用ディスプレイに加えて、VR HMD(Virtual Reality Head Mount Display)などにも適用されてきている。有機EL表示装置を製造する際には、有機EL表示装置を構成する有機発光素子(有機EL素子:OLED)を形成する必要がある。
【0003】
このような有機EL表示装置の製造設備として、基板を成膜室に搬送して基板に対する成膜(成膜処理)を行う装置(成膜装置)を備える成膜ラインが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、搬送室から複数の成膜室のそれぞれに基板を順次搬送し、各成膜室で基板に対する成膜処理を行うクラスタ型の成膜装置が提案されている。また、特許文献1では、搬送室において、成膜処理が行われた基板を静電チャックで保持(吸着)した状態で、基板上に形成された膜(有機膜や金属膜)の厚さ、即ち、膜厚を計測している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願第2021/0226183号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術のように、成膜処理が行われた基板を静電チャックで保持する際に、基板に撓み(例えば、下凸形状となる反り(変形))が発生していると、静電チャックによる基板の保持に影響を与えてしまう場合がある。例えば、基板が撓むことで、静電チャックが基板に対して十分な保持力(吸着力)を作用させることができず、基板をチャック面(平面)に倣わせることができない。
【0006】
このように、基板に撓みが発生している場合には、かかる基板に対して十分な保持力を作用させるために、例えば、静電チャックに印加する電圧を高くすることが考えられる。但し、基板の撓みが大きくなると、静電チャックに最大電圧を印加したとしても、基板を吸着することができず、静電チャックで基板を保持すること自体が困難となる。また、静電チャックに高い電圧を印加することで、基板上の素子を形成すべき素子形成領域(アクティブ領域)がダメージを受けてしまう懸念がある。更には、静電チャックに印加した高い電圧(帯電)を除電するのに時間を要し、1つの製品の製造にかかる時間、即ち、タクト時間の長時間化につながる。
【0007】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、静電チャックによる基板の保持に有利な新たな技術を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての製造方法は、電子デバイスを製造する製造方法であって、基板の第1面に膜を形成する第1工程と、前記第1工程の後に前記膜を封止する第2工程と、前記第1工程の後、且つ、前記第2工程の前に、前記第1工程で前記膜が形成された基板を、前記基板の前記第1面が重力の方向を向くように、第1静電チャックで保持した状態において、前記膜の厚さを計測する第3工程と、を有し、前記第1静電チャックは、前記基板を、前記基板の前記第1面とは反対側の第2面で保持する第1保持面を含み、前記第1保持面は、重力の方向の側に、凸形状となる表面形状を有する、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば、静電チャックによる基板の保持に有利な新たな技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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