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公開番号2024115213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023020787
出願日2023-02-14
発明の名称添加剤および金属の製造方法
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 18/44 20060101AFI20240819BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】液相合成による金属の析出において、生成した金属のネッキングや粗大化を抑制する添加剤を提供する。
【解決手段】ここで開示される添加剤は、金属イオン及び/又は金属錯体を含む溶液から該金属を析出させる液相合成に用いられる。ここで開示される添加剤は、キノンオリゴマーを含有することを特徴とする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
金属イオン及び/又は金属錯体を含む溶液から該金属を析出させる液相合成に用いられる添加剤であって、キノンオリゴマーを含有する添加剤。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記析出される金属が遷移金属である、請求項1に記載の添加剤。
【請求項3】
前記キノンオリゴマーが、以下の(1)および(2)の特徴:
(1)熱分解GC-MSによりヒドロキノンが検出されること;
(2)MALDI-TOF/MSにより、m/z値が200~1200の範囲内に少なくとも1つのピークが検出されること;
を有する、請求項1または2に記載の添加剤。
【請求項4】
前記キノンオリゴマーのMALDI-TOF/MSの測定結果において、m/z値が200以上1200以下の範囲のピーク強度の合計が、全体のピーク強度の50%以上を占める、請求項3に記載の添加剤。
【請求項5】
金属イオン及び/又は金属錯体と、キノンオリゴマーとを含有する溶液から該金属を析出させること、を含む金属の製造方法。
【請求項6】
前記溶液中の前記キノンオリゴマーの濃度が、0.02g/L以上200g/L以下である、請求項5に記載の金属の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属を析出させる液相合成に用いられる添加剤と、当該添加剤を用いた金属の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子部品の小型化、電極薄層化に伴い、電子ペースト中のコアシェル金属粉に対して小粒径化、シャープな粒度分布が要求される。例えば、特許文献1、非特許文献1、2には、導電性粒子に関する技術が開示されている。また、非特許文献3には、保護剤としてポリビニルピロリドン(PVP)が使用した微粒子合成の技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-238419号公報
【非特許文献】
【0004】
嶋本 大祐, 服部 真史, 吾郷 浩樹, 辻 正治, 第9回分子科学討論会講演要旨 2P077, 2015年8月31日公開
Nature nanotechnology, 6, 302 (2011) Supplementary information
趙 斌, 戸嶋 直樹、高分子論文集 Vol. 46 (1989) No. 9 pp. 551
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、導電性粒子の粒子径が小さいほど、液相合成(無電解めっき)による金属析出工程において粒子同士がネッキング、粗大化してしまう傾向がある。そして、こうした凝集・連結(ネッキング)は解砕できないほど強固である場合があり、導電性粉末として利用し難い。
【0006】
そこで、本開示は、液相合成による金属の析出において、生成した金属のネッキングや粗大化を抑制する添加剤を提供することを主な目的とする。また、当該添加剤を用いた金属の析出方法(製造方法)を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここで開示される添加剤は、キノンオリゴマーを含有することを特徴とする。ここで開示される添加剤は、金属イオン及び/又は金属錯体を含む溶液から当該金属を析出させる液相合成に用いられる。
【0008】
キノンオリゴマーの存在下で、金属イオン及び/又は金属錯体から金属を析出させることで、析出した金属粒子同士のネッキングや金属の粗大化が抑制される。
【0009】
ここで開示される添加剤の一態様では、析出される金属が遷移金属である場合に用いられ得る。キノンオリゴマーと遷移金属は錯体を形成し易いため、析出した遷移金属粒子同士のネッキングや金属の粗大化が好適に抑制される。
【0010】
ここで開示される添加剤の一態様では、上記キノンオリゴマーが、以下の(1)および(2)の特徴:
(1)熱分解GC-MSによりヒドロキノンが検出されること;
(2)MALDI-TOF/MSにより、m/z値が200~1200の範囲内に少なくとも1つのピークが検出されること;
を有する。これにより、より好適に析出した金属粒子同士のネッキングや金属の粗大化が抑制される。
(【0011】以降は省略されています)

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