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公開番号2024171408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088386
出願日2023-05-30
発明の名称チップ及び超音波溶着装置
出願人グンゼ株式会社
代理人個人,個人
主分類A61B 17/88 20060101AFI20241205BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】超音波振動の伝搬によるピンの溶着が行なわれた場合におけるピンの引抜強度を改善可能なチップ及び超音波溶着装置を提供する。
【解決手段】チップ230は、ピンに超音波振動を伝搬させることによってピンを溶融させる。ピンは、軸部と、軸部の一方の端部に形成された頭部とを含む。頭部には、軸部が延びる方向に凹んだ凹部が形成されている。チップは、柱状の基部235と、基部の先端面に形成された突起部231とを備える。突起部の側面は、突起部が凹部内に挿入された場合に凹部の内周面と接触する接触部と、突起部が凹部内に挿入された場合に凹部の内周面と接触しない非接触部とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ピンに超音波振動を伝搬させることによって前記ピンを溶融させるチップであって、
前記ピンは、軸部と、前記軸部の一方の端部に形成された頭部とを含み、
前記頭部には、前記軸部が延びる方向に凹んだ凹部が形成されており、
前記チップは、
柱状の基部と、
前記基部の先端面に形成された突起部とを備え、
前記突起部の側面は、前記突起部が前記凹部内に挿入された場合に前記凹部の内周面と接触する接触部と、前記突起部が前記凹部内に挿入された場合に前記凹部の内周面と接触しない非接触部とを含む、チップ。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記非接触部は、前記突起部の側面に形成された第1溝によって構成されている、請求項1に記載のチップ。
【請求項3】
前記第1溝は、前記突起部の前記基部側の端部から前記突起部の先端側の端部に亘って形成されている、請求項2に記載のチップ。
【請求項4】
前記先端面には第2溝が形成されており、
前記第1溝と前記第2溝とは連続的に形成されている、請求項3に記載のチップ。
【請求項5】
ピンに超音波振動を伝搬させることによって前記ピンを溶融させる超音波溶着装置であって、
前記ピンは、軸部と、前記軸部の一方の端部に形成された頭部とを含み、
前記頭部には、前記軸部が延びる方向に凹んだ凹部が形成されており、
前記超音波溶着装置は、
超音波電力を生成する発振器と、
前記発振器によって生成された超音波電力に基づいて前記超音波振動を発生させるハンドピースとを備え、
前記ハンドピースは、チップを含み、
前記チップは、
柱状の基部と、
前記基部の先端面に形成された突起部とを含み、
前記突起部の側面は、前記突起部が前記凹部内に挿入された場合に前記凹部の内周面と接触する接触部と、前記突起部が前記凹部内に挿入された場合に前記凹部の内周面と接触しない非接触部とを含む、超音波溶着装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ及び超音波溶着装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許第4412901号公報(特許文献1)は、インプラントを埋め込むために用いられる埋込装置を開示する。この埋込装置は、発振器と発振ユニットとを含む。発振ユニットは、ソノトロードを含む。ソノトロードは、インプラントを保持する。ソノトロードは、発振器によって生成されたエネルギーに基づいて励起されることにより発振する。ソノトロードを発振させることによってインプラントの溶接が行なわれる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4412901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、上記特許文献1に開示されている埋込装置が用いられ、ピンに超音波振動が伝搬すると、ピンが溶融する。このピンの溶融を利用することによって溶着が行なわれる。超音波振動の伝搬によるピンの溶着が行なわれた場合におけるピンの引抜強度には改善の余地がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、超音波振動の伝搬によるピンの溶着が行なわれた場合におけるピンの引抜強度を改善可能なチップ及び超音波溶着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従うチップは、ピンに超音波振動を伝搬させることによってピンを溶融させる。ピンは、軸部と、軸部の一方の端部に形成された頭部とを含む。頭部には、軸部が延びる方向に凹んだ凹部が形成されている。チップは、柱状の基部と、基部の先端面に形成された突起部とを備える。突起部の側面は、突起部が凹部内に挿入された場合に凹部の内周面と接触する接触部と、突起部が凹部内に挿入された場合に凹部の内周面と接触しない非接触部とを含む。
【0007】
本発明者(ら)は、超音波振動を伝搬させることによってピンを溶融させる場合に、ピンの頭部に形成された凹部内の空気に起因する気泡がピンの軸の付け根部近傍に形成され得ることを見出した。このような気泡は、ピンの引抜強度低下の原因となる。本発明のある局面に従うチップにおいて、突起部の側面には、接触部と非接触部とが形成されている。すなわち、このチップにおいては、ピンの頭部に形成された凹部内の空気が逃げるための空間が非接触部よって形成されている。したがって、このチップによれば、超音波振動を伝搬させることによってピンを溶融させる場合に、凹部内の空気が非接触部を介して逃げるため、凹部内の空気に起因する気泡がピンの軸部の付け根部近傍に形成される事態の発生を抑制することができる。その結果、このチップによれば、凹部内の空気に起因する気泡がピンの軸部の付け根部近傍に形成される場合と比較してピンの引抜強度を改善することができる。
【0008】
上記チップにおいて、非接触部は、突起部の側面に形成された第1溝によって構成されてもよい。
【0009】
このチップによれば、超音波振動を伝搬させることによってピンを溶融させる場合に、凹部内の空気が第1溝を介して逃げるため、凹部内の空気に起因する気泡がピンの軸部の付け根部近傍に形成される事態の発生を抑制することができる。その結果、このチップによれば、凹部内の空気に起因する気泡がピンの軸部の付け根部近傍に形成される場合と比較してピンの引抜強度を改善することができる。
【0010】
上記チップにおいて、第1溝は、突起部の基部側の端部から突起部の先端側の端部に亘って形成されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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