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公開番号
2024170074
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-06
出願番号
2023087034
出願日
2023-05-26
発明の名称
飛行体、誘雷システム、及び誘雷方法
出願人
日本電信電話株式会社
,
国立大学法人東海国立大学機構
代理人
個人
,
個人
主分類
B64U
20/80 20230101AFI20241129BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約
【課題】効率よく落雷を誘発することが可能な飛行体、誘雷システム、及び誘雷方法を提供する。
【解決手段】飛行体1と、飛行体1の飛行を制御する制御装置2を備え、人工的に落雷を誘発する誘雷システムSであって、飛行体1は、制御装置2と通信する通信部11と、導電性のワイヤーW1と、ワイヤーW1を下方に向けて投下する投下装置13と、ワイヤーW1を投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する形成装置14を備える。制御装置2は、通信部11との間で無線通信する通信部23と、飛行体1の飛行操作、ワイヤーW1の投下を操作する操作信号を出力する制御部22を備える。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
遠隔操作により上空を飛行する飛行体であって、
導電性のワイヤーと、
前記ワイヤーを下方に向けて投下する投下装置と、
前記ワイヤーを投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する形成装置と、
を備えた飛行体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記ワイヤーに流れる電流を測定する電流計を更に備え、
前記形成装置は、前記ワイヤーが投下された後、該ワイヤーに流れる電流が所定の閾値に達したときに、前記導電路を形成する
請求項1に記載の飛行体。
【請求項3】
前記形成装置は、
圧縮空気を充填するタンクと、
空気が導入される長尺状の空気導入部と、
前記空気導入部の長手方向に沿って取り付けられた第1の電線と、を備え、
前記空気導入部に圧縮空気を導入し、前記電線を上方に突起させて前記導電路を形成する
請求項1または2に記載の飛行体。
【請求項4】
前記形成装置は、
導電性の射出体と、前記射出体を飛行体に連結する第2の電線と、前記射出体を上方に射出する射出機構と、を備え、
前記射出体を上方に射出して前記導電路を形成する
請求項1または2に記載の飛行体。
【請求項5】
前記射出機構は、スプリング、圧縮空気、空気爆発、火薬、少なくとも一つを用いて、前記射出体を上方に射出する
請求項4に記載の飛行体。
【請求項6】
前記形成装置は、
レーザ装置を備え、レーザプラズマを上方に発生させて前記導電路を形成する
請求項1または2に記載の飛行体。
【請求項7】
飛行体と、前記飛行体の飛行を制御する制御装置を備え、人工的に落雷を誘発する誘雷システムであって、
前記飛行体は、
前記制御装置と通信する飛行体側通信部と、
導電性のワイヤーと、
前記ワイヤーを下方に向けて投下する投下装置と、
前記ワイヤーを投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する形成装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記飛行体側通信部との間で無線通信する制御側通信部と、
前記飛行体の飛行操作、前記ワイヤーの投下を操作する操作信号を出力する制御部と、
を備えた誘雷システム。
【請求項8】
落雷を誘発する誘雷方法であって、
飛行体を上空に飛行させ、
前記飛行体から導電性のワイヤーを投下し、
前記ワイヤーを投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する
誘雷方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、飛行体、誘雷システム、及び誘雷方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
落雷による被害を防止或いは軽減するため、雷雲が発生した地域の上空に無人の飛行体(以下、「ドローン」という)を飛行させ、落雷を誘発させることが行われている。
【0003】
非特許文献1、2には、ドローンを上空に飛行させることにより、ドローンを雷雲付近の電位とほぼ等しい電位とし、ドローンから導電性を有するワイヤーを地上に投下することが開示されている。この方法によれば、ドローンの上部において、雷雲に帯電している電荷による電界を集中させることができ、ドローン上部から雷雲に向かうリーダ放電を発生・進展しやすくすることにより、効率よく落雷を誘発することができる。詳細には、ドローン先端により電界を集中させることにより、ドローン先端から雷雲に向かうリーダ放電(プラズマ電路)が発生する。リーダ放電が雷雲に到達すると、落雷となる。即ち、リーダにより大地と雷雲が短絡されることとなり、プラズマ電路に大電流(帰還雷撃)が流れ、雷雲の電荷が瞬時に中和される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
ドローンを用いた人工誘雷技術開発の基礎的研究、手嶋 健,波多野陽,ウ ティン, 王道洪, 高木 伸之(岐阜大学).
ドローンを利用した人工誘雷実験、丸山 雅人,上田 稔,黄 海涛,ウ ティン,王 道洪,高木 伸之(岐阜大学),枡田 俊久,長尾 篤,池田 高志(NTT).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ドローンから金属性のワイヤーを投下すると、ドローンの上部において上向きのリーダ放電が発生すると、これに起因してドローン上部にコロナ放電が発生する。ドローン上部にコロナ放電が発生すると、コロナ電荷層によりドローン上部における電界の集中が緩和される。電界の集中が緩和されることにより、落雷の誘発が妨げられるという問題があった。
【0006】
本開示は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、効率よく落雷を誘発することが可能な飛行体、誘雷システム、及び誘雷方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様の飛行体は、遠隔操作により上空を飛行する飛行体であって、導電性のワイヤーと、前記ワイヤーを下方に向けて投下する投下装置と、前記ワイヤーを投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する形成装置と、を備える。
【0008】
本開示の一態様の誘雷システムは、飛行体と、前記飛行体の飛行を制御する制御装置を備え、人工的に落雷を誘発する誘雷システムであって、前記飛行体は、前記制御装置と通信する飛行体側通信部と、導電性のワイヤーと、前記ワイヤーを下方に向けて投下する投下装置と、前記ワイヤーを投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する形成装置と、を備え、前記制御装置は、前記飛行体側通信部との間で無線通信する制御側通信部と、前記飛行体の飛行操作、前記ワイヤーの投下を操作する操作信号を出力する制御部と、を備える。
【0009】
本開示の一態様の誘雷方法は、落雷を誘発する誘雷方法であって、飛行体を上空に飛行させ、前記飛行体から導電性のワイヤーを投下し、前記ワイヤーを投下したタイミングに応じて、上方に向けて導電路を形成する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、効率よく落雷を誘発することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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