TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024166648
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023082870
出願日
2023-05-19
発明の名称
硬化膜形成用の黒色顔料分散体及びその製造方法
出願人
山陽色素株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
C09C
3/10 20060101AFI20241122BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】分散性に優れ、現像後に形成される硬化膜の表面粗さが小さい、硬化膜形成用途に適した黒色顔料分散体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の硬化膜形成用の黒色顔料分散体は、(1) 酸性基を有する樹脂によって被覆されたラクタムブラックと;(2) 分散剤と;(3) 溶剤と:を含有する。樹脂は、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂及びマレイン酸樹脂からなる群より選択される1種以上であり、かつ、酸価が30mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸性基を有する樹脂によって被覆されたラクタムブラックと、
分散剤と、
溶剤とを含有する黒色顔料分散体であって、
前記樹脂は、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂及びマレイン酸樹脂からなる群より選択される1種以上であり、かつ、酸価が30mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である、
硬化膜形成用の黒色顔料分散体。
続きを表示(約 350 文字)
【請求項2】
黒色顔料分散体中における前記酸性基を有する樹脂によって被覆されたラクタムブラックの含有量が、黒色顔料分散体の質量に対して5質量%以上25質量%以下である、請求項1に記載の硬化膜形成用の黒色顔料分散体。
【請求項3】
ラクタムブラックを湿式粉砕する工程Aと、
前記工程Aによって微細化されたラクタムブラックと、分散剤と、溶剤とを混合する工程Bとを有する黒色顔料分散体の製造方法であって、
前記工程Aにおいて、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂及びマレイン酸樹脂からなる群より選択される1種以上であり、かつ、酸価が30mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である樹脂を添加してラクタムブラックを微細化する、
硬化膜形成用の黒色顔料分散体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂で被覆されたラクタムブラックを含有する、分散性に優れ、硬化膜形成に適した黒色顔料分散体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン、タブレットPC及びテレビなど、薄型ディスプレイを有する表示装置において、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイを用いた製品が多く開発されている。一般に、有機ELディスプレイは、発光素子の光取り出し側に、銀/マグネシウム合金などの透光性を有する第一電極を有し、発光素子の光取り出しでない側に、錫インジウム酸化物(ITO)等の第二電極と、銀/銅合金などの金属反射層とを有し、レッド/ブルー/グリーンの各発光素子の画素間を分割するため、第一電極と第二電極との層間に、絶縁層の機能を有する、パターン状の画素分割層を有する。第一電極及び第二電極は、スパッタによって成膜されることが一般的であり、第一電極の断線を防ぐため、画素分割層には低テーパーのパターン形状が要求される。
【0003】
有機ELディスプレイは、陰極から注入された電子と、陽極から注入された正孔との再結合によるエネルギーを用いて発光する自発光型の表示装置である。そのため、太陽光などの外光が入射すると、その外光反射によって視認性及びコントラストが低下することから、外光反射を低減する技術が要求される。外光反射を低減する技術としては、例えば、感光性組成物を用いて、遮光性を有する画素分割層を形成する方法が挙げられる。遮光性を付与するための着色材としては、絶縁性に優れ、着色力が高い有機黒色顔料が挙げられ、その具体例として、ベンゾジフラノン系顔料である、ビス-オキソジヒドロインドリレン-ベンゾジフラノンが特許文献1に開示されている。その他の有機黒色顔料としては、ペリレン系黒色顔料(特許文献2)、アゾ系黒色顔料(特許文献3)が知られている。
【0004】
しかし、特許文献1~3に開示された有機黒色顔料を感光性組成物中に含有させてフォトリソグラフィにより有機ELディスプレイの画素分割層を形成した場合、基板上に現像残渣が発生する課題があった。このような現像残渣は、現像工程の歩留まり低下、現像残渣に起因したダークスポットと呼ばれる画素内における非発光部位の発生による視認性の低下を引き起こす。
【0005】
特許文献4は、(a)ベンゾジフラノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、アゾ系黒色顔料及びそれらの異性体からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機黒色顔料を含む核と、(b)シリカ、金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含む被覆層とを有する黒色顔料を開示している。ベンゾジフラノン系黒色顔料は、カーボンブラックやチタンブラックなどの無機黒色顔料又は青や赤など非黒色系の多くの有機顔料と比べて、耐アルカリ性が非常に低いため、現像工程においてパターニングする際、バインダー成分を介して浸透したアルカリ現像液との接触により、ベンゾジフラノン系黒色顔料の結晶構造が破壊されて溶解又は半溶解し、分解成分が生じて基板上に固着し、画素分割層の開口部に残渣が生じるという問題があった。特許文献4では、ラクタムブラックの粒子表面をシリカ、金属酸化物、金属水酸化物で被覆し、ベンゾジフラノン系黒色顔料の耐アルカリ性を向上させている。特許文献4の黒色顔料によれば、現像残渣の発生を抑えて画素分割層をパターン形成することができ、有機ELディスプレイの発光特性の向上が可能とされている
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2009/010521号
国際公開第2005/078023号
米国特許出願公開第2002-121228号明細書
国際公開第2018/038083号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ラクタムブラックは、赤外線及び紫外線の透過性が高く、絶縁性が高く、誘電率が低い等の利点を有する黒色顔料であるが、顔料分散体とした場合には、分散性が悪いことが欠点とされていた。すなわち、ラクタムブラックを含有する顔料分散体を調製する際、分散体がゲル化したり、保存中に分散体の粘度が変化したりするという問題があった。
【0008】
また、樹脂で被覆されたラクタムブラックを含有する顔料分散体を使用して黒色硬化膜を作製した場合、現像後の表面粗さが大きく、表示装置の表示ムラの原因となり得ることもあった。その点、特許文献4では、黒色顔料の耐アルカリ性評価として、水酸化トリメチルアンモニウム水溶液に溶解するかどうかを確認しているが、現像後の硬化膜の表面粗さは確認されていない。
【0009】
本発明は、分散性に優れ、現像後に形成される硬化膜の表面粗さが小さい、硬化膜形成用途に適した黒色顔料分散体及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、酸性基を有し、特定酸価を有する樹脂で被覆したラクタムブラックを用いることにより、分散性に優れ、表面粗さが小さい硬化膜を作製し得る黒色顔料分散体を調製できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
山陽色素株式会社
硬化膜形成用の黒色顔料分散体及びその製造方法
3か月前
山陽色素株式会社
蓄電デバイスの電極用カーボンナノチューブ含有粉末、電極合剤ペースト、蓄電デバイス用電極及び蓄電デバイス
1か月前
ベック株式会社
被覆材
3か月前
ベック株式会社
被覆材
3か月前
ベック株式会社
塗装方法
1か月前
ベック株式会社
塗装方法
1か月前
ベック株式会社
水性被覆材
2か月前
ベック株式会社
水性下塗材
2か月前
東ソー株式会社
粘着剤組成物
10日前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
16日前
個人
おから由来の天然氷結晶制御剤
2か月前
個人
コンパクトなビニールテープ。
1か月前
荒川化学工業株式会社
研磨剤用組成物
3か月前
株式会社村田製作所
接着剤
23日前
個人
ポリウレア樹脂の不燃化方法
3か月前
コニシ株式会社
巻物の張設接着方法
3か月前
東亞合成株式会社
粘着シート
1か月前
住友ベークライト株式会社
粉体塗料
2か月前
株式会社キクノ
流動化処理土
2か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
1か月前
個人
カカオハスク由来の天然氷結晶制御剤
1か月前
三菱鉛筆株式会社
筆記板用水性インク組成物
2か月前
三菱鉛筆株式会社
筆記板用水性インク組成物
2か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末の製造方法
24日前
デンカ株式会社
蛍光体粉末の製造方法
2か月前
ダイキン工業株式会社
撥剤
1か月前
星光PMC株式会社
水性二液硬化型樹脂組成物
1か月前
artience株式会社
ホットメルト接着剤
23日前
株式会社トクヤマ
蓄熱材料およびその製造方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
17日前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
3か月前
新光電気工業株式会社
潜熱蓄熱体
17日前
国立大学法人九州大学
土質材料の固化方法
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型ホットメルト組成物
2か月前
TOTO株式会社
部材
9日前
artience株式会社
印刷インキ及び印刷物
9日前
続きを見る
他の特許を見る