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公開番号2024164587
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023080183
出願日2023-05-15
発明の名称アルカリ電池用セパレータ
出願人日本バイリーン株式会社
代理人
主分類H01M 50/489 20210101AFI20241120BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】機械的強度に優れており、そして、内部短絡が発生し難いアルカリ電池を提供可能な、アルカリ電池用セパレータを提供すること。
【解決手段】本発明のアルカリ電池用セパレータは、アルカリ電池セパレータに含まれる、スルホン酸基を有するポリオレフィン系樹脂で表面が被覆されている繊維の表面を、XPSを用いて測定し、得られたC1sスペクトルを波形分離して得られる各ピーク(C-C、CO、COO)のピーク面積の合計に占める、COOのピーク面積の百分率が2.0%未満と小さい。つまり、前記繊維の表面に有するカルボキシ基(-COOH)が少なく、前記繊維の表面に有するポリオレフィン系樹脂の酸化の程度が小さいことを示している。 そのため、前述の構成を有するアルカリ電池用セパレータは、機械的強度に優れており、内部短絡が発生し難いアルカリ電池を提供可能である。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
スルホン酸基を有するポリオレフィン系樹脂で表面が被覆されている繊維を含有する不織布を含むアルカリ電池用セパレータであり、
前記繊維の表面を、XPS(X線光電子分光法)を用いて測定し、得られたC1sスペクトルを波形分離して得られる各ピーク(C-C、CO、COO)のピーク面積の合計に占める、COOのピーク面積の百分率が2.0%未満である、
アルカリ電池用セパレータ。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記繊維の表面を、XPS(X線光電子分光法)を用いて測定し、得られたS2p
3/2
スペクトルを波形分離して得られる各ピーク(-SO

、-SO

)のピーク面積の合計に占める、-SO

のピーク面積の百分率が50%以上である、
請求項1に記載のアルカリ電池用セパレータ。
【請求項3】
前記アルカリ電池用セパレータを、蛍光X線分析法を用いて測定し、得られた炭素原子数(C)に対する硫黄原子数(S)の比(S/C)が、1.5×10
-3
~3.5×10
-3
である、
請求項1に記載のアルカリ電池用セパレータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はアルカリ電池用セパレータに関する。より具体的には、アルカリマンガン電池、水銀電池、酸化銀電池、空気電池などのアルカリ一次電池や、ニッケル-カドミウム電池、銀-亜鉛電池、銀-カドミウム電池、ニッケル-亜鉛電池、ニッケル-水素電池、充電式アルカリマンガン電池などのアルカリ二次電池に使用できるセパレータに関するものである。特にニッケル-カドミウム電池やニッケル-水素電池などの過充電時に酸素を発生する電池に好適に使用できるセパレータに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、アルカリ電池の正極と負極とを分離して短絡を防止すると共に、電解液を保持して起電反応を円滑に行うことができるように、正極と負極の間にセパレータが設けられ使用されている。このアルカリ電池用セパレータは水酸化カリウムなどからなる電解液を保持する必要があるため、耐アルカリ性に優れるポリオレフィン系樹脂を含む繊維を含む不織布が使用されてきた。しかしながら、当該繊維は電解液との親和性が低く、当該繊維を含むセパレータは電解液の保持性が悪く、イオン伝導性が低い問題を有していた。そのため、ポリオレフィン系樹脂を含む繊維を含む不織布を様々な方法で親水化処理して、電解液の保持能を向上することが行われている。
【0003】
例えば、本願出願人は、特許文献1(特開2017-107752号公報)に記載するように、ポリオレフィン系樹脂であるポリエチレンを鞘成分として含む、すなわちポリエチレンで繊維表面が被覆されている芯鞘型複合繊維からなる不織布形態のアルカリ電池用セパレータについて、スルホン化処理によって、当該ポリエチレン樹脂へスルホン酸基を導入することを提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-107752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来技術にかかるアルカリ電池用セパレータは、その構成繊維に含まれるポリオレフィン系樹脂がスルホン酸基を有することで、電解液保持性が向上しイオン伝導性が高く、アルカリ電池の起電反応が円滑に行える上、スルホン酸基が電解液に含まれるアンモニアを吸着することでアルカリ電池の自己放電を抑制できる効果を有するセパレータであった。
【0006】
しかし、スルホン酸基を導入するために行われるスルホン化処理によって、アルカリ電池用セパレータを構成する不織布の構成繊維が酸化され劣化することがあった。その結果、アルカリ電池用セパレータの機械的強度が低下して破れやすくなり、アルカリ電池の内部短絡を招き易くなることがあった。
【0007】
本発明はこのような状況下においてなされたもので、スルホン酸基を有するポリオレフィン系樹脂で表面が被覆されている繊維を含む不織布のアルカリ電池用セパレータであって、機械的強度に優れており、そして、内部短絡が発生し難いアルカリ電池を提供可能な、アルカリ電池用セパレータの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1にかかる発明は、「スルホン酸基を有するポリオレフィン系樹脂で表面が被覆されている繊維を含有する不織布を含むアルカリ電池用セパレータであり、前記繊維の表面を、XPS(X線光電子分光法)を用いて測定し、得られたC1sスペクトルを波形分離して得られる各ピーク(C-C、CO、COO)のピーク面積の合計に占める、COOのピーク面積の百分率が2.0%未満である、アルカリ電池用セパレータ。」である。
【0009】
本発明の請求項2にかかる発明は、「前記繊維の表面を、XPS(X線光電子分光法)を用いて測定し、得られたS2p
3/2
スペクトルを波形分離して得られる各ピーク(-SO

、-SO

)のピーク面積の合計に占める、-SO

のピーク面積の百分率が50%以上である、請求項1に記載のアルカリ電池用セパレータ。」である。
【0010】
本発明の請求項3にかかる発明は、「前記アルカリ電池用セパレータを、蛍光X線分析法を用いて測定し、得られた炭素原子数(C)に対する硫黄原子数(S)の比(S/C)が、1.5×10
-3
~3.5×10
-3
である、請求項1に記載のアルカリ電池用セパレータ。」である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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