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公開番号
2024163422
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-22
出願番号
2023079007
出願日
2023-05-12
発明の名称
P型窒化物半導体の製造方法
出願人
住友電気工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
21/336 20060101AFI20241115BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】十分な濃度のP型半導体領域を効率的に形成することができるP型窒化物半導体の製造方法を提供する。
【解決手段】P型窒化物半導体の製造方法は、窒化物半導体から構成される基板上にII族原子を含むSOG液を塗布する工程と、II族原子を含むSOG液を塗布した基板を焼成してSOG膜を形成する工程と、SOG膜を形成した基板に不活性ガス雰囲気下でアニール処理を行い、基板中にII族原子を拡散させる工程と、II族原子を拡散させる工程の後に、SOG膜を基板上から除去する工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
窒化物半導体から構成される基板上にII族原子を含むSOG液を塗布する工程と、
前記II族原子を含むSOG液を塗布した前記基板を焼成してSOG膜を形成する工程と、
前記SOG膜を形成した前記基板に不活性ガス雰囲気下でアニール処理を行い、前記基板中に前記II族原子を拡散させる工程と、
前記II族原子を拡散させる工程の後に、前記SOG膜を前記基板上から除去する工程と、を含む、P型窒化物半導体の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
窒化物半導体から構成される基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記基板上に形成された前記絶縁膜の一部を除去して前記基板の表面の一部を露出させる工程と、
露出させた前記基板の表面上および前記絶縁膜上にII族原子を含むSOG液を塗布する工程と、
前記II族原子を含むSOG液を塗布した前記基板を焼成してSOG膜を形成する工程と、
前記SOG膜を形成した前記基板に不活性ガス雰囲気下でアニール処理を行い、前記基板中に前記II族原子を拡散させる工程と、
前記II族原子を拡散させる工程の後に、前記SOG液を前記基板上から除去する工程と、を含む、P型窒化物半導体の製造方法。
【請求項3】
前記II族原子を拡散させる工程の後に、前記II族原子を活性化させる工程をさらに含む、請求項1または請求項2に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項4】
前記II族原子を拡散させる工程の後であって前記II族原子を活性化させる工程の前に、前記基板上に前記基板の構成元素の離脱を抑制する保護膜を形成する工程をさらに含む、請求項3に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項5】
前記II族原子を含むSOG液を塗布する工程は、前記基板上において前記II族原子を含むSOG液をスピンコートして塗布する工程を含む、請求項1または請求項2に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項6】
前記II族原子は、Mgである、請求項1または請求項2に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項7】
前記アニール処理の温度は、1100℃以上1300℃以下である、請求項1または請求項2に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項8】
前記絶縁膜は、SiN、SiO
2
およびSiONのうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項2に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項9】
前記SOG膜を前記基板から除去する工程は、バッファードフッ酸を用いて前記SOG液を前記基板から除去する工程を含む、請求項1または請求項2に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
【請求項10】
前記保護膜は、ダイアモンドライクカーボン、SiN、SiO
2
およびSiONのうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項4に記載のP型窒化物半導体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、P型窒化物半導体の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
GaN系のトランジスタといったGaN系のデバイスに関する技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2および非特許文献1参照)。特許文献1に開示のGaN系トランジスタにおいては、ゲート電極直下の半導体層を、他の半導体層を形成する半導体材料よりもバンドギャップの大きい半導体材料により形成することを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-320042号公報
特開2020-25056号公報
【非特許文献】
【0004】
H.Sakurai et al.、“Highly effective activation of Mg-implanted p-type GaN by ultra-high-pressure annealing”、Appl.Phys.Lett.115,142104(2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電力変換器といった半導体を利用するデバイスにおいて、高効率化を図る観点から、トランジスタのオン抵抗の低減が求められる。ここで、GaNといった破壊電圧の大きい窒化物半導体を用いると、オン抵抗を大きく低減することができるため有利である。高耐圧や大電流を流す観点からすると、MOSFETやIGBTといった縦型のトランジスタが好適に用いられる。このような縦型のトランジスタについては、局所的にP型半導体の領域を形成する必要がある。例えばイオン注入によりP型の半導体領域を形成する場合、選択的に十分な濃度のP型半導体領域を形成することは極めて困難である。
【0006】
そこで、十分な濃度のP型半導体領域を効率的に形成することができるP型窒化物半導体の製造方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に従ったP型窒化物半導体の製造方法は、窒化物半導体から構成される基板上にII族原子を含むSOG液(Spin on glass)を塗布する工程と、II族原子を含むSOG液を塗布した基板を焼成してSOG膜を形成する工程と、SOG膜を形成した基板に不活性ガス雰囲気下でアニール処理を行い、基板中にII族原子を拡散させる工程と、II族原子を拡散させる工程の後に、SOG膜を基板上から除去する工程と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
このようなP型窒化物半導体の製造方法によると、十分な濃度のP型半導体領域を効率的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施の形態1におけるP型窒化物半導体の製造方法の代表的な工程を示すフローチャートである。
図2は、準備された基板を示す概略断面図である。
図3は、絶縁膜を形成した状態を示す概略断面図である。
図4は、基板の表面の一部を露出させた状態を示す概略断面図である。
図5は、基板に焼成行程を実施した状態を示す概略断面図である。
図6は、II族原子拡散工程を実施する際の概略断面図である。
図7は、Mg原子を基板内に拡散させた状態を示す概略断面図である。
図8は、SOG膜および絶縁膜を除去した状態を示す概略断面図である。
図9は、保護膜を形成した状態を示す概略断面図である。
図10は、Mg原子を活性化処理する際の概略断面図である。
図11は、実施の形態1におけるP型窒化物半導体の製造方法を用いて製造されたP型窒化物半導体を適用したデバイスの一例であるトランジスタの一部を示す概略断面図である。
図12は、実施の形態2におけるP型窒化物半導体の製造方法の代表的な工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示に係るP型窒化物半導体の製造方法は、
(1)窒化物半導体から構成される基板上にII族原子を含むSOG液(Spin on glass)を塗布する工程と、II族原子を含むSOG液を塗布した基板を焼成してSOG膜を形成する工程と、SOG膜を形成した基板に不活性ガス雰囲気下でアニール処理を行い、基板中にII族原子を拡散させる工程と、II族原子を拡散させる工程の後に、SOG膜を基板上から除去する工程と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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