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公開番号2024161565
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-19
出願番号2024139706,2022505144
出願日2024-08-21,2021-02-24
発明の名称液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
出願人日産化学株式会社
代理人弁理士法人T.S.パートナーズ,個人,個人,個人
主分類G02F 1/1337 20060101AFI20241112BHJP(光学)
要約【課題】高い液晶配向性を有し、黒表示の際の面内での明るさのバラツキを抑制した、コントラストが向上した液晶表示素子を得ることができる液晶配向剤を提供する。
【解決手段】式(1)の繰り返し単位(a1)と、特定の繰り返し単位(a2)とを有するポリイミド前駆体及びそのイミド化重合体の少なくとも1種の重合体(A)を含有する液晶配向剤。(Y1は式(H)で表される2価の有機基を表す。)
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(4)で表される繰り返し単位(a4)を有するポリイミド前駆体及びそのイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体を含有することを特徴とする液晶配向膜。
TIFF
2024161565000046.tif
41
77
(式(4)中、X

は4価の有機基を表し、R及びZはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。Y

は、下記式(H)で表される2価の有機基、下記式(O)で表される2価の有機基、下記式(O2)で表される2価の有機基、基「-N(D)-(Dはカルバメート系保護基を表す。)」を分子内に有する炭素数6~30の2価の有機基、または下記式(g-1)~(g-5)のいずれかで表される2価の有機基、を表す。)
TIFF
2024161565000047.tif
20
87
(式(H)中、Q

は、*1-NH-C(=O)-*1又は*1-NH-C(=O)-NH-*1を有する炭素数1~18の2価の有機基を表す。*1は炭素原子と結合する結合手を表す。)
TIFF
2024161565000048.tif
11
77
(式(O)中、Arは、それぞれ独立して、ベンゼン環、ビフェニル構造、ナフタレン環を表し、2つのArの少なくとも一つはナフタレン環を表す。環上の任意の水素原子は、ハロゲン原子又は1価の有機基で置き換えられてもよい。Q

は-(CH



-(nは2~18の整数である。)、又は前記-(CH



-の一部を-O-、-C(=O)-又は-O-C(=O)-のいずれかで置き換えた基を表す。)
TIFF
2024161565000049.tif
22
88
(式(O2)中、Ar
2’
は、ベンゼン環を表し、環上の任意の水素原子は、ハロゲン原子又は1価の有機基で置き換えられてもよい。Q
2’
は単結合、-O-、-C(=O)-、-O-C(=O)-、-(CH



-(nは2~18である。)、又は前記-(CH



-の一部を-O-、-C(=O)-又は-O-C(=O)-のいずれかで置き換えた基を表す。mは0~2である。Ar
2’
、Q
2’
が複数存在する場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
TIFF
2024161565000050.tif
52
129
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記Y

が、前記式(H)で表される2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位と、
前記Y

が、基「-N(D)-(Dはカルバメート系保護基を表す。)」を分子内に有する炭素数6~30の2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位と、を有するポリイミド前駆体及びそのイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体を含有する、請求項1に記載の液晶配向膜。
【請求項3】
前記Y

が、前記式(H)で表される2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位と、
前記Y

が、基「-N(D)-(Dはカルバメート系保護基を表す。)」を分子内に有する炭素数6~30の2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位と、
前記Y

が、前記式(O)で表される2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位と、を有するポリイミド前駆体及びそのイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体を含有する、請求項1に記載の液晶配向膜。
【請求項4】
前記重合体に含有されるポリイミドのイミド化率が71%以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の液晶配向膜。
【請求項5】
前記重合体以外の重合体であって、前記式(H)で表される2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位及び前記式(O)で表される2価の有機基である式(4)で表される繰り返し単位の両方を同一の分子内に有しない重合体(B)を含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の液晶配向膜。
【請求項6】
前記重合体(B)が、下記式(5)で表される繰り返し単位(b1)及び該繰り返し単位(b1)のイミド化構造単位からなる群から選ばれる少なくとも1つ繰り返し単位を有する重合体である、請求項5に記載の液晶配向膜。
TIFF
2024161565000051.tif
39
105
(式中、X

は4価の有機基であり、Y

は、2価の有機基である。Zは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数2~10のアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数2~10のアルキニル基、tert-ブトキシカルボニル基、又は9-フルオレニルメトキシカルボニル基を表す。Rは水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。)
【請求項7】
前記Y

が、窒素原子含有構造を有するジアミン、2,4-ジアミノフェノール、3,5-ジアミノフェノール、3,5-ジアミノベンジルアルコール、2,4-ジアミノベンジルアルコール、4,6-ジアミノレゾルシノール、カルボキシ基を有するジアミン由来の2価の有機基及び式(H)で表される2価の有機基からなる群から選ばれる2価の有機基である、請求項6に記載の液晶配向膜。
【請求項8】
前記窒素原子含有構造を有するジアミンが、窒素原子含有複素環、第二級アミノ基及び第三級アミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも一種の窒素原子含有構造を有するジアミンである、請求項7に記載の液晶配向膜。
【請求項9】
前記第二級アミノ基及び第三級アミノ基が、下記式(n)で表される、請求項8に記載の液晶配向膜。
TIFF
2024161565000052.tif
31
33
(式(n)において、Rは、水素原子又は炭素数1~10の1価の炭化水素基を表す。「*1」は、炭化水素基に結合する結合手を表す。)
【請求項10】
さらに、架橋性化合物を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の液晶配向膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から液晶表示装置は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、テレビジョン等の表示部として幅広く用いられている。液晶表示装置は、通常素子基板とカラーフィルタ基板との間に挟持された液晶層、液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極、液晶層の液晶分子の配向性を制御する配向膜、画素電極に供給される電気信号をスイッチングする薄膜トランジスタ(TFT)等を備えている。液晶分子の駆動方式としては、TN方式、VA方式等の縦電界方式や、IPS(In Plane Switching)方式、FFS(FringeField Switching)方式等の横電界方式が知られている。
【0003】
工業的に最も普及している液晶配向膜は、電極基板上に形成された、ポリアミック酸及び/又はこれをイミド化したポリイミドからなる膜の表面を、綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一方向に擦る、いわゆるラビング処理を行うことで作製されている。ラビング処理は、簡便で生産性に優れた工業的に有用な方法である。しかし、液晶表示素子の高性能化、高精細化、大型化に伴い、ラビング処理で発生する配向膜の表面の傷、発塵、機械的な力や静電気による影響、更には、配向処理面内の不均一性等の種々の問題が明らかとなっている。ラビング処理に代わる配向処理方法としては、偏光された放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する光配向法が知られている。光配向法は、光異性化反応を利用したもの、光架橋反応を利用したもの、光分解反応を利用したもの等が提案されている(非特許文献1、特許文献1、2参照)。
【0004】
液晶表示素子の構成部材である液晶配向膜は、液晶を均一に配列させるための膜であり、液晶配向性は重要な特性の一つである。しかし、上記光配向法で得られる液晶配向膜は、従来のラビング処理で得られる液晶配向膜に比べて液晶配向性が低くなる傾向にあり、該液晶配向膜を備える液晶表示装置の適用範囲が限られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
日本特開平9-297313号公報
国際公開第2015/050135号パンフレット
【非特許文献】
【0006】
「機能材料」 1997年11月号 Vol.17、 No.11 13~22ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
また、実際の液晶表示素子では、製造上のバラツキなどによって液晶表示素子面内でツイスト角がわずかにばらついてしまう。すると、このような面内バラツキに起因して、液晶表示素子では黒表示時の明るさが面内でばらついてしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い液晶配向性を有し、黒表示の際の面内での明るさのバラツキを抑制した、コントラストが向上した液晶表示素子を得ることができる液晶配向剤を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意研究を進めたところ、特定の成分を含有する液晶配向剤を使用することにより、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には下記を要旨とするものである。
【0009】
下記式(1)で表される繰り返し単位(a1)と、下記式(2)で表される繰り返し単位(a2)とを有するポリイミド前駆体及びそのイミド化重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(A)を含有することを特徴とする液晶配向剤。
【0010】
TIFF
2024161565000001.tif
41
77
(式中、R

~R

はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、又はフェニル基を表し、R

~R

の少なくとも一つは上記定義中の水素原子以外の基を表す。R及びZはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。Y

は下記式(H)で表される2価の有機基を表す。)
(【0011】以降は省略されています)

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