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公開番号
2024156277
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2023070606
出願日
2023-04-24
発明の名称
光走査装置
出願人
スタンレー電気株式会社
代理人
デロイトトーマツ弁理士法人
主分類
G02B
26/10 20060101AFI20241029BHJP(光学)
要約
【課題】光走査装置において回転軸線の回りに往復回動して走査光を生成するミラー部の回動に係る駆動電圧に対する感度特性が回動幅の両端範囲において変化するときに、回動速度を一定に保持する回動角度範囲を拡張する。
【解決手段】光走査装置10は、ミラー部31と、ミラー部31を所定の回転軸線の回りに往復回動させる外側アクチュエータ35と、外側アクチュエータ35に周期波形の駆動電圧Vxを供給する光偏向器制御部20とを備えている。周期波形は、サブ区間Db1-Db5を有する立ち上がり区間Dbを含んでいる。立ち上がり区間Dbのサブ区間Db2,Db4は、駆動電圧Vxの変化速度Exが所定値Excを維持するように設定される。サブ区間Db1,Db5の駆動電圧Vxの変化速度Exは、Excより大きい値に設定されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
ミラー部と、
供給電圧に応じて前記ミラー部を所定の回転軸線の回りに往復回動させるアクチュエータと、
周期波形の駆動電圧を生成して前記アクチュエータに供給する駆動電圧生成部と、
を備え、
前記アクチュエータは、前記供給電圧の単位変化量に対する前記回転軸線の回りのミラー部の回動角度の単位変化量としての駆動電圧感度が、前記供給電圧の変化幅の両端範囲では、中間範囲より低下するアクチュエータであり、
前記駆動電圧生成部が生成する前記駆動電圧は、前記周期波形において、電圧値が立ち上がる立ち上り区間、前記電圧値が立ち下がる立ち下がり区間、及び前記立ち上り区間と前記立ち下がり区間との間に介在する折り返し区間とを含み、
前記立ち上り区間及び前記立ち下がり区間の少なくとも一方は、前記電圧値の変化速度の絶対値が所定値を維持する1つ以上の維持区間と、両側から前記折り返し区間と前記維持区間との間に挟まれて前記電圧値の変化速度の絶対値が前記所定値より大きい値に設定されている1つ以上の変更区間とを有している、光走査装置。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記電圧値の前記変化速度は、前記立ち上り区間では前記変更区間の方が前記維持区間より大きく設定され、前記立ち下がり区間では、前記変更区間の方が前記維持区間より小さく設定されている、請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記少なくとも一方は、2つの前記維持区間と、両維持区間の間に挟まれている連結区間とを有し、
前記電圧値の変化速度は、前記変更区間と前記連結区間とにおいて前記所定値より共に大きいか共に小さく設定されている、請求項1に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記駆動電圧の前記周期波形は、複数の正弦波に基づき設定した元波形に対し、前記元波形と前記少なくとも一方における前記駆動電圧の前記電圧値の変化速度の絶対値が前記維持区間より長い区間長さにわたり前記所定値に維持されるように設定した基準波形との差分を追加した波形であり、
前複数の正弦波とは、前記周期波形の周期と同一の周期を有する駆動電圧のフーリエ級数展開に含まれるm個のa
n
・sin(2πn/T+φ)の正弦波であり、ただし、mは2以上の整数、nは、1からmまでの各整数であり、φは所定値の偏差であり、Tは、前記周期波形の周期である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光走査装置。
【請求項5】
前記アクチュエータは、前記回転軸線の方向に配列されてミアンダパターンで結合する複数の圧電カンチレバーから構成されている、請求項4に記載の光走査装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸線の回りに往復回動するミラー部に光源からの出射光を反射させて走査光を生成する光走査装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の光偏向器を用いて、走査光を生成する走査装置が知られている。
【0003】
特許文献1は、光偏向器を用いてラスタースキャン用の走査光を生成する光走査装置を開示する。この光走査装置では、光偏向器のミラー部は、直交する共振軸と非共振軸との2軸の回りに往復回動し、光源からの入射光を反射して、反射光を2次元に走査する走査光として出射している。
【0004】
特許文献1には、ミラー部を非共振軸回りに往復回動させるアクチュエータにのこぎり波の駆動電圧を供給したとき、非共振軸の回りの一次共振と共振軸の方向のポンピングとに起因する振動が重畳するという知見が開示されている。そして、この知見に基づいて、非共振軸の回りの一次共振と共振軸の方向のポンピングを抑制するため、非共振軸の軸回りの回動角度を検出し、所望の回動角度の変化(例:のこぎり波)と検出値の変化との差分に相当する差分電圧を、所望の回動角度の変化に対応する所望電圧(例:のこぎり波電圧)に重畳した重畳電圧を駆動電圧としてアクチュエータに供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6324817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的なMEMS型の光偏向器では、アクチュエータの駆動電圧の単位変化量に対する回転軸線の回りのミラー部の回動角度の単位変化量としての駆動電圧感度は、駆動電圧の変化幅の両端範囲では、中間範囲より低下する。一方、非共振軸の回りのミラー部の回動速度は、走査光による走査線密度を均一化するために、回動幅の全体にわたる均一性が望まれる。
【0007】
特許文献1の光走査装置におけるアクチュエータへの供給電圧では、直線で上昇する元電圧(のこぎり波形の電圧)に重畳される差分電圧は、元電圧の立ち上り区間の各サブ区間において異なる増減周期でかつ異なる増減幅で増減している(特許文献1/図6)。これは、非共振軸の回りのミラーの一次共振や共振軸方向のミラーのポンピングの抑制には有効であるものの、ミラーの回動速度の一定区間を駆動電圧感度の低下する、駆動電圧の変化幅の両端範囲に拡張することには寄与が少ない。また、駆動電圧が各サブ区間において異なる増減周期でかつ異なる増減幅で増減していることは、立ち上り区間の駆動電圧感度の均一の中間範囲区間におけるミラー部の回動角度の変化速度を不均一にさせる可能性もある。
【0008】
本発明の目的は、ミラー部がアクチュエータにより回転軸線の回りに往復回動して走査光を生成する場合の駆動電圧感度についての特性が回動幅の両端範囲において変化するときに、ミラー部が等回動速度で回動する回動角度範囲を有効に拡張することができる光走査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の光走査装置は、
ミラー部と、
供給電圧に応じて前記ミラー部を所定の回転軸線の回りに往復回動させるアクチュエータと、
周期波形の駆動電圧を生成して前記アクチュエータに供給する駆動電圧生成部と、を備え、
前記アクチュエータは、前記供給電圧の単位変化量に対する前記回転軸線の回りのミラー部の回動角度の単位変化量としての駆動電圧感度が、前記供給電圧の変化幅の両端範囲では、中間範囲より低下するアクチュエータであり、
前記駆動電圧生成部が生成する前記駆動電圧は、前記周期波形において、電圧値が立ち上がる立ち上り区間、前記電圧値が立ち下がる立ち下がり区間、及び前記立ち上り区間と前記立ち下がり区間との間に介在する折り返し区間とを含み、
前記立ち上り区間及び前記立ち下がり区間の少なくとも一方は、前記電圧値の変化速度の絶対値が所定値を維持する1つ以上の維持区間と、両側から前記折り返し区間と前記維持区間との間に挟まれて前記電圧値の変化速度の絶対値が前記所定値より大きい値に設定されている1つ以上の変更区間とを有している。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、立ち上り区間及び立ち下がり区間の少なくとも一方は、駆動電圧の電圧値の変化速度の絶対値が所定値を維持する1つ以上の維持区間と、両側から折り返し区間と前記維持区間との間に挟まれて電圧値の変化速度の絶対値が所定値より大きい値に設定されている1つ以上の変更区間とを有している。これにより、ミラー部の回動幅の両端範囲において中間範囲より駆動電圧感度が低下する場合にも、ミラー部の回動角度範囲の中間部における回動角度の変化速度の変動を抑制しつつ、等回動速度で回動する回動角度範囲を両端範囲の方へ拡張することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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