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公開番号2024160442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-14
出願番号2023075419
出願日2023-05-01
発明の名称研磨方法および研磨装置
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B24B 37/30 20120101AFI20241107BHJP(研削;研磨)
要約【課題】基板にダメージを与えずに、基板を基板保持部から離脱させて搬送装置に受け渡すことが可能な研磨方法を提供する。
【解決手段】研磨後の基板を保持した研磨ヘッド1を、基板検知位置にある搬送装置50のステージ51の上方に移動させ、搬送装置50に設けられた基板検知センサ52が基板のステージ51への近接を検知するまで、弾性膜4を膨張させる。弾性膜4の膨張が停止された後で、上下動装置58によってステージ51を基板検知位置から基板受け取り位置に移動させ、基板と、該基板に密着している弾性膜4との境界に噴射ノズル53から気体を噴射することで基板を弾性膜4の基板保持面から離脱させる。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
弾性膜で構成された基板保持面および少なくとも1つの圧力室を有する研磨ヘッドを用いて基板を研磨する方法であって、
前記圧力室に供給された流体の圧力により前記基板を研磨テーブル上の研磨パッドに押圧し、前記基板と前記研磨パッドとを相対運動をさせながら前記基板の研磨を行い、
研磨後の基板を保持した前記研磨ヘッドを、基板検知位置にある搬送装置のステージ上方に移動させ、
前記搬送装置に設けられた基板検知センサが前記基板の前記ステージへの近接を検知するまで、前記弾性膜を膨張させ、
前記弾性膜の膨張が停止された後で、上下動装置によって前記ステージを前記基板検知位置から基板受け取り位置に移動させ、
前記基板と、該基板に密着している前記弾性膜との境界に噴射ノズルから気体を噴射することで前記基板を前記基板保持面から離脱させ、
前記離脱後の基板を前記ステージで受け取る、研磨方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記離脱後の基板は、支持ステージに弾性部材を介して支持されたステージに受け取られる、請求項1に記載の研磨方法。
【請求項3】
前記弾性膜を膨張させる行程は、前記基板が前記ステージに接触しないように行われる、請求項1に記載の研磨方法。
【請求項4】
前記基板検知センサは、投光部と、投光部から照射された光を受光する受光部と、を有する光センサであり、
前記弾性膜を膨張させる行程は、前記基板の裏面によって前記投光部から前記受光部に向けて照射された光が遮断されるまで行われる、請求項1に記載の研磨方法。
【請求項5】
研磨パッドを支持する研磨テーブルと、
弾性膜で構成された基板保持面および圧力室を有し、該基板保持面で基板を保持して前記圧力室に供給された流体の圧力により前記基板を前記研磨パッドに押圧する研磨ヘッドと、
前記研磨ヘッドから研磨後の基板を受け取る搬送装置と、
前記研磨ヘッドおよび前記搬送装置の動作を少なくとも制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
研磨後の基板を保持した前記研磨ヘッドを、基板検知位置にある搬送装置のステージ上方に移動させ、
前記搬送装置に設けられた基板検知センサが前記基板の前記ステージへの近接を検知するまで、前記弾性膜を膨張させ、
前記弾性膜の膨張が停止された後で、上下動装置によって前記ステージを前記基板検知位置から基板受け取り位置に移動させ、
前記基板と、該基板に密着している前記弾性膜との境界に噴射ノズルから気体を噴射することで前記基板を前記基板保持面から離脱させ、
前記離脱後の基板を前記ステージで受け取る、研磨装置。
【請求項6】
前記搬送装置は、前記ステージを弾性部材を介して支持する支持ステージを備える、請求項5に記載の研磨装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記基板が前記ステージに接触しないように前記弾性膜を膨張させる、請求項5に記載の研磨装置。
【請求項8】
前記基板検知センサは、投光部と、投光部から照射された光を受光する受光部と、を有する光センサであり、
前記制御装置は、前記基板の裏面によって前記投光部から前記受光部に向けて照射された光が遮断されるまで前記弾性膜を膨張させる、請求項5に記載の研磨装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハなどの基板を研磨する研磨方法および研磨装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造工程においては、半導体デバイス表面の平坦化技術が重要になっている。この平坦化技術のうち、最も重要な技術は、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing)である。この化学機械研磨(以下、CMPという)は、シリカ(SiO

)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッド上に供給しつつ、ウエハなどの基板を研磨パッドに摺接させて研磨を行うものである。
【0003】
CMP装置において、研磨ヘッドまたはトップリングと称される基板保持部の弾性膜から基板を剥がすときは、該弾性膜内に一定圧力のガスを供給して、弾性膜を膨らませる。次に、弾性膜に貼り付いた基板(例えば、ウエハ)と、膨張させた弾性膜との間の境界に窒素ガスなどのリリースガスを吹き付けて基板を弾性膜から剥がしている(例えば、特許文献1参照)。基板保持部から剥がされた基板は、搬送装置のステージに受け渡される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-82586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板と膨張させた弾性膜との間の境界にリリースガスを吹き付けて基板を弾性膜から剥がす際に、基板に下向きの力がかかり、基板(特に、基板の周縁部)が搬送装置のステージに押し付けられることがある。その結果、基板が破損したり、デバイス面に形成されたデバイスが破損したりするおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、基板にダメージを与えずに、基板を基板保持部から離脱させて搬送装置に受け渡すことが可能な研磨方法および研磨装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、弾性膜で構成された基板保持面および少なくとも1つの圧力室を有する研磨ヘッドを用いて基板を研磨する方法であって、前記圧力室に供給された流体の圧力により前記基板を研磨テーブル上の研磨パッドに押圧し、前記基板と前記研磨パッドとを相対運動をさせながら前記基板の研磨を行い、研磨後の基板を保持した前記研磨ヘッドを、基板検知位置にある搬送装置のステージ上方に移動させ、前記搬送装置に設けられた基板検知センサが前記基板の前記ステージへの近接を検知するまで、前記弾性膜を膨張させ、前記弾性膜の膨張が停止された後で、上下動装置によって前記ステージを前記基板検知位置から基板受け取り位置に移動させ、前記基板と、該基板に密着している前記弾性膜との境界に噴射ノズルから気体を噴射することで前記基板を前記基板保持面から離脱させ、前記離脱後の基板を前記ステージで受け取る、研磨方法が提供される。
【0008】
一態様では、前記離脱後の基板は、支持ステージに弾性部材を介して支持されたステージに受け取られる。
一態様では、前記弾性膜を膨張させる行程は、前記基板が前記ステージに接触しないように行われる。
一態様では、前記基板検知センサは、投光部と、投光部から照射された光を受光する受光部と、を有する光センサであり、前記弾性膜を膨張させる行程は、前記基板の裏面によって前記投光部から前記受光部に向けて照射された光が遮断されるまで行われる。
【0009】
一態様では、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、弾性膜で構成された基板保持面および圧力室を有し、該基板保持面で基板を保持して前記圧力室に供給された流体の圧力により前記基板を前記研磨パッドに押圧する研磨ヘッドと、前記研磨ヘッドから研磨後の基板を受け取る搬送装置と、前記研磨ヘッドおよび前記搬送装置の動作を少なくとも制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、研磨後の基板を保持した前記研磨ヘッドを、基板検知位置にある搬送装置のステージ上方に移動させ、前記搬送装置に設けられた基板検知センサが前記基板の前記ステージへの近接を検知するまで、前記弾性膜を膨張させ、前記弾性膜の膨張が停止された後で、上下動装置によって前記ステージを前記基板検知位置から基板受け取り位置に移動させ、前記基板と、該基板に密着している前記弾性膜との境界に噴射ノズルから気体を噴射することで前記基板を前記基板保持面から離脱させ、前記離脱後の基板を前記ステージで受け取る、研磨装置が提供される。
【0010】
一態様では、前記搬送装置は、前記ステージを弾性部材を介して支持する支持ステージを備える。
一態様では、前記制御装置は、前記基板が前記ステージに接触しないように前記弾性膜を膨張させる。
一態様では、前記基板検知センサは、投光部と、投光部から照射された光を受光する受光部と、を有する光センサであり、前記制御装置は、前記基板の裏面によって前記投光部から前記受光部に向けて照射された光が遮断されるまで前記弾性膜を膨張させる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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